2021年の夏、私たちMapCameraは27周年を迎えました。
これもひとえに、日頃ご愛顧いただいている皆様があってこそのこと、いつも本当にありがとうございます。
今年はマップカメラで働くスタッフ一人一人が、27周年にちなみ「○○と、つながる」というテーマでバトンを“(27)つな”ぐことに。

「屈指のカメラ好き」は数居れど、撮るもの、撮る目的は十人十色、否、百人百色とも言えるほどに多様であるはず。
夏休みを思い出すような思い出の毎日から、少しずつお時間を拝借いたしまして「カメラが人とモノを繋ぐ様」をご覧いただこうと思います。

ファインダー越しと表現される世界は隔たれているわけではなく「繋がっている」という事を実感していただけたのなら私達も嬉しい限り。
個性派揃いの全45回、今夏のお供にどうぞ。
第34回「あの夏と、つながる」

2014年 FUJIFILM X-E2・Carl Zeiss Touit 32mm F1.8

2015年  FUJIFILM X-E2・Carl Zeiss Touit 32mm F1.8/FUJIFILM XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS

2016年  FUJIFILM X-T10・Carl Zeiss Touit 32mm F1.8/FUJIFILM XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS

2017年 FUJIFILM X-T10・Carl Zeiss Touit 32mm F1.8/FUJIFILM XF18-135mm F3.5-5.6 R LM OIS WR

昨年･今年と、いつもと違う夏を過ごすことを強いられ、遠出が出来るのはいつになるのか。
おそらく殆ど何もしなかった昨夏を思い出そうにも、記憶は曖昧です。

子供たちも大きくなると自分たちの予定で動くので、休日は家でゆっくりというよりも
自分に根っこが生えて、ソファに根付いているような感じの1日になりがち。
せっかく昨年2月に「X-E3」にカメラを新調したものの、稼働率は上がりません。

と、いきなりネガティブな出だしになってしまいましたが
写真を見返せば、じっとりとした都会の暑さから逃れ、カラっとした夏を求めて
南の方まで足を延ばしたあの夏の記憶を呼び起こしてくれます。

永らくフジフイルムのカメラを愛用していますが、フィルムメーカーならではの発色で
空や海の青さ、草木の緑、子供たちの日に焼けた肌の色をしっかり描いてくれるので
夏を夏らしく思い起こさせてくれるのに「Xシリーズ」は最適だと感じています。

時間を遡ると、自分が子供のころ両親が残してくれた写真は当たり前のように
フィルムで撮られたものでした。ネガが残っていないのでメーカーの判別はつきませんが
無意識のうちに、その辺りのつながりでチョイスしているのかもしれません。
今回、過去の写真を見返そうとしてみたら、小さなポーチにぎゅうぎゅうに
SDカードが詰まっていたので、今年の夏はクーラーの効いた部屋でビールでも飲みながら
ゆっくり写真の整理でもしようかと思います。

眩しかった「あの夏」から、マスクで少し息苦しい「この夏」につながって
きっと久々の喧騒に鬱陶しくも懐かしさを覚える「今度の夏」につながることを信じて。

マップカメラスタッフがバトンをつなぐ本連載も終盤戦に入ってきました。
夏休みが終わる頃まで連載は続きますので、最後までお楽しみいただければ幸いです。