【マップカメラ鉄道倶楽部RailMap】来春引退の歴史的名車
先日、JR各社から来年3月のダイヤ改正の概要が発表されました。
大阪を発着するブルートレインの廃止など、今回もまたいろんな列車が姿を消していくことになりそうです。
そんな中、私が注目したのは東海道山陽新幹線から300系が引退するというニュース。
300系は東海道山陽新幹線に、東京~新大阪間を約2時間30分で結ぶ「のぞみ」号が誕生した平成4年3月14日に、のぞみ専用車両と
してデビューしました。それまでの「ひかり」号や「こだま」号で使われていた0系や100系の最高時速が220kmだったのに対し、
新型300系は270km。スピード性能が格段に向上した車両のデビューに興奮したことを今でも覚えています。
その後、より省エネでカーブ時も減速せず走れる新型車両の登場により300系は「のぞみ」から「ひかり・こだま」に活躍の場を移し、
次第にその数も減らしていました。
実際に今、何本ぐらい残っているんだろう…
ふと気になって最新の時刻表で調べてみると、300系で運用されている列車の大半が1月の上旬で別の車両に置き換わってしまうこと
が判明。「来年3月までに撮りに行かなければ…」と悠長な事が言ってられなくなり、急遽遠征を敢行しました。
向かった先は小田原駅。
通過する列車が通過専用の線路を走るため、ホームに扉がなく撮影しやすいことで有名な駅です。
本来なら300系に乗って行きたい所ですが、何かと物入りな年末。ちょうど青春18きっぷの利用も始まった事ですし東海道線の快速
を利用して小田原へ向かい、別途新幹線入場券を購入してホームに入ります。
早速、東京行き300系の「こだま」号が入線です。
入場券の有効期間は購入後2時間のみ。タイミング良く購入するのが重要です。
そしてお見送り。今回はこの列車が東京で折り返して来るまでの約2時間で撮影を行います。
2時間も?と思われるかもしれませんが、次から次へと列車が来る東海道新幹線なら退屈しません。
現行の最新型のN700系(JR東海編成)
またまた、N700系(JR西日本編成)
4年前にデビューしたN700系ですが、かなりの本数が活躍しています。
新型車両を数本見送った後、300系がやってきました。
先ほど見送った300系とは別の編成の下り「ひかり」号。小田原駅を通過しました。
高速で通過する新幹線のシャッターチャンスはほんの一瞬。本日一番緊張したショットです。
この後は最初の300系が東京駅で折り返しを待つことになるのですが、到着予定時刻が逆方向の列車と重なるため、撮影場所を向かい
のホームに移動します。
数本見送った後に、
やってきました。小田原停車のひかり号300系。
時間に正確な列車は、予定通り上り線とすれ違います。
この列車を見送って約2時間。入場券有効時間をフルに使っての撮影でした。
東京へ戻り、最後に高層ビルの展望台から撮影を。
デビューからわずか20年で、引退を迎える300系。新幹線は他の路線への転用がないので、実質これで見納めです。
それまでの車両がもっと長期に渡って活躍していた事を考えると、短命な車両となってしまいましたが、のぞみ号のデビューとその礎
を築いた300系はまさに歴史的名車と言っても過言ではないと思います。
残り僅かの期間となりましたが、優しく見送りたいと思います。
使用機材:AF-S 24-70mmF2.8G ED
AF-S 70-200mmF2.8G VRII ED
AF-S テレコンバーター TC-17E II