
【Nikon】解像感の先にある、柔らかな空気。春を丁寧に切り取る、「眼」の力。
ようやく日差しに春の温かみを感じる季節となりました。 梅の花がほころび、心なしか街の色彩も明るく見え始めるこの時期は、新しい機材を携えて外へ飛び出したくなるものです。
今回は、次世代スタンダード機「Nikon Z5II」と「NIKKOR Z 70-200mm F2.8 VR S」を組み合わせて歩いてきました。
まずは、春の先駆けとして咲く椿の生垣を少し引いて捉えました。
120mm、f4での撮影です。中望遠域の適度な圧縮効果により、椿の葉の密度の高さ、その中に点在する花の立体感をしっかりと描き出してくれます。。Z5IIは、しっかりと画面全体を落ち着いたトーンでまとめ、日陰から覗く青空の色まで自然に再現しています。
ピントが合った花びらのエッジは非常にシャープでありながら、背景へと溶けていくボケの繋がりがとにかく滑らか。Z5IIの新しい画像処理エンジンのおかげか、赤色の発色が非常に上品で、質感が潰れることなく描き出されています。
天気が曇り、さらに日陰という、光量が十分とは言えない厳しい条件下での撮影でした。しかし、F2.8の明るさは、こうしたシーンでのシャッタースピード確保に大きく貢献します。花びらの透明感や、背景の美しい玉ボケも形を崩すことなく、被写体をふんわりと包み込んでいます。こうした繊細な光の捉え方は、やはりS-Lineレンズならではの贅沢さを感じます。
少し引いて花壇全体を眺めてみます。
望遠レンズ特有の圧縮効果によって、重なり合う花々の密度が強調されました。手前から奥へと視線を誘導するボケの連鎖が心地よく、広角レンズでは味わえない独特の世界観が作れます。
スナップの途中で出会ったのはツグミでした。
驚いたのはZ5IIのAF性能です。さっとカメラを向けた瞬間に、鳥の姿を的確に捉えてくれました。被写体認識の精度が大きく向上したことで、こうした一瞬のチャンスでも迷わずシャッターを切れる安心感があります。羽一枚一枚の質感描写も、ズームレンズとは思えない解像力です。
こうした偶然の出会いもZ5ⅡとZ70-200mmF2.8 VR Sの素早さなら逃しません。
庭園でのカット。石畳のゴツゴツとした質感や、苔むした石の深い緑。
こちらには昨年に追加されたRED監修のピクチャーコントロール「CineBias」を適用しており、その独特の色味が歴史ある庭園の重みや静寂を見事に表現しています。
少し絞って解像感を高めても良し、開放で空気感を演出しても良し。このレンズはどんな距離感でも、その場の「質感」を逃さず持ち帰ってくれます。Z5IIとの重量バランスも意外に良く、一日歩き回る撮影でもストレスを感じさせませんでした。
暗い通路の先に見える、冬の名残を感じる海。 このカットでもREDの「CineBias」を適用しています。
人物の後ろ姿がトンネルの奥行きを強調し、その先の白い波と空の明るさとの劇的な対比を生み出しています。
明暗差の激しいシーンですが、シャドウ部の粘り強さとハイライトの階調がしっかり残っています。CineBiasによるシネマティックなトーンが、この静かで少し寂しげな空気感をより強調しており、Z5IIのポテンシャルの高さを改めて実感しました。
最後は室内での物撮りです。
あえて焦点距離200mmの望遠端を使用し、被写体を浮かび上がらせました。
望遠レンズでの物撮りは、被写体の形を歪みなく捉える「正確な描写」と、背景を大胆に整理できるのがメリットです。200mmという長さを活かし、フィギュアのマットな質感や、影の落ち方を非常に繊細に描き出しています。
ネイチャーやスナップだけでなく、ライティングを組んだスタジオ撮影的なシーンでも、このレンズが強力な武器になることを証明してくれました。
Z5IIは、スタンダード機という言葉をいい意味で裏切ってくれる、非常に完成度の高い一台です。そこにZ 70-200mm F2.8 VR Sという最高の「眼」を組み合わせ、さらにCineBiasのようなこだわりの表現を加えることで、普段見ている景色が全く別の表情を見せてくれます。
機材が進化することで、撮影者の想像力もさらに刺激される。そんな楽しさを改めて教えてくれる組み合わせでした。
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