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【マップカメラ情報】★フィルム千夜一夜★ 第5夜 始まりは、PENTAX MZ-50 

~フィルムカメラ、フィルムで撮影した写真の魅力をリレー形式で語っていくシリーズです~

「恋愛寫眞」という映画をご存知でしょうか?

2003年6月に公開された邦画で、広末涼子さんと松田龍平さんが出演した作品です。
私はこの映画を見て写真の世界に足を踏み入れました。当時私は19歳、専門学校に通う学生でした。
映像の勉強をしていた私は以前から写真に興味があり、この映画を見たことで私の心に強い想いが芽生えました。

「写真を撮りたい。」

しかし、学生だった私に買えるカメラは限られていました。
初夏の日差しが感じられるようになったある日、私は新宿のとある中古カメラ店であのカメラに出逢いました。
PENTAX MZ-50です。
TAMRONのズームレンズ付きで¥15,750-でした。ありったけのお小遣い、1万7千円を使い、念願の一眼レフを手に入れました。
あの時のドキドキ感は今でもハッキリと思い出せます。店員さんを呼ぶ時の緊張感、初めてカメラを手に持った時の感触・・・。

その後はカメラを肩からぶら下げ色々な街を撮り歩いていました。休みの日は必ずといっていいほどでした。
そんな日々が続いたある日、社会人になって働き始めて間もない私はある被写体に一目惚れしたのです。

「空」です。

私が見たのは夜明けを告げる太陽に照らされた黄金色の空でした。
私は数秒その景色に見とれてしまい、始発に乗らなくちゃならない状況だったにも関わらず足が止まってしまいました。
それ以来、私は何処へ行っても空ばかり見上げながら歩き、写真を撮り歩いていました。
MZ-50を使い続けて約3年が過ぎ、私はあるカメラに憧れを抱き、中古にてそのカメラを手に入れました。
それは・・・

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Nikon F100です。
マップカメラのNkon売り場にて勤務していた私はNikonというメーカーに触れ、フィルムカメラの魅力に夢中になりました。
特にF100は程よい重量に持ちやすいグリップ。使い易いボタン配置にスムーズなメニュー変更が可能なダイヤル。
AFもとても早くて、「カシャン!」と心地よく響くシャッター音。持てば持つほど写真が撮りたくなるカメラでした。
F100を手に入れてから私は益々写真(8割空でしたが)を沢山撮るようになりました。
リバーサルフィルムを使ってより鮮やかな描写、一枚一枚を丁寧に撮り、作品の質を上げてゆけるように努力していゆきました。
そんなある日、仲の良い友人からこんなことを言われました。

「空を撮るなら中判カメラを使えばもっと綺麗に撮れるよ。」と。

その言葉を聞いた私は、とても中判カメラなんか使いこなせないよ・・・。と思っていました。
しかし、中判カメラのカタログや、実機を改めて見ていたら、私の心は少しずつ中判カメラの魅力に惹かれていきました。
私が感じた一番の魅力は「画質」です。35mmのリバーサルフィルムを圧倒的に上回る高い描写力に高画質。
カタログを見ながら私は、もしこのカメラを自分が使いこなすことができれば・・・。と考えるようになりました。
友人のアドバイスや自分の写真スタイルを元に数週間考えた結果、私は一台の中判カメラを買うことを決意しました。
そのカメラは・・・

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PENTAX 67Ⅱです。
何故かというと、高画質だからです。6×7という少しでも大きいフォーマットでより鮮やかな作品を撮りたいと考えたからです。
もう一つの理由が「巻き上げ式」。35mmのマニュアル一眼レフカメラをそのまま大きくしたような作り。
35mmのマニュアルカメラのようにさほど違和感無く使えそうだというのも大きな理由の一つです。
645の機動力も大変魅力的でしたが、ホルダーを上手に使いこなす自信が無かったという情けない理由もありましたが・・・。
そして最大の理由が、自分の手にガチっとフィットしたからです。大きなグリップでしっかりとしたホールド感。
手にした瞬間、カメラが自分の体と一体化したような不思議な感覚を感じました。
「あぁ、これは良い。」と心から感じました。
空を撮るときは三脚を使用してアングルや画面内での雲の配置に充分気を配りながらじっくり撮影していました。
カメラを構えてファインダーを覗き、ピントリングを操作していると、カメラとレンズの呼吸が聞こえてくるような気がしました。
巻き上げレバーをチャージして、被写体にレンズを向けカメラを構え、ピントリングを回して・・・。「バシャン!」
大きなシャッター音が耳の奥まで響きます。
このカメラはシャッターをきった瞬間にその写真の仕上がりのイメージが浮かんでくるようなカメラでした。
実際の仕上がりは素晴らしく、シャッターを押した瞬間の現場の空気感や臨場感まで映し出しているように感じました。
私は自分の写真ライフにおいて、67Ⅱというカメラをずっと使い続けたいと考えていました。
しかし、色々考えた結果、1年半程の付き合いを経て、67Ⅱを手放してしまいました・・・。
それ以降、私の写真撮影の場面でフィルムカメラの出番は殆ど無くなってしまいました。
始めて買ったPENTAXのMZ-50は今、実家にいます。可哀想ですが、時代の変化には逆らえないですね・・・。
ですが手放そうとは思っていません。いつか実家に帰った時に手に取って思い出を振り返りたいものです。

しかし、デジタルカメラばかり使っているとやはりフィルム写真が恋しくなるのものです。
一枚一枚じっくり被写体と向き合って、シャッターを押すあの感覚。忘れられないですね。
またNkonのF100使いたいなぁ・・・。なんてポロっと思ったりしますね。
中古安くなったし、また買っちゃおうかな♪なんて思ってます。

大切な写真はフィルムで残したくなった今日この頃。

★☆★ A Film makes me so happy ★☆★

written by sora

[ Category:PENTAX & RICOH | 掲載日時:10年11月06日 11時00分 ]

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