【おすすめサードパーティレンズ Vol.1】Touit 50mm F2.8 マクロ とお散歩
単焦点レンズ、望遠レンズ、広角レンズ、マクロレンズ、レンズには多種多様な選択肢があります。
また、様々なレンズを撮影シーンによって使い分ける、これ1本と決めたお気に入りのレンズを使用する、レンズとの付き合い方も色々とあるかと思います。
この連載ブログでは全4回に渡り「サードパーティーレンズ」を対象にスタッフおすすめのレンズをご紹介していきます。
新たなレンズ選択肢の提示、もしくはお気に入りレンズの共感を得られれば幸いです。
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最初にご紹介するレンズは「Carl Zeiss Touit 50mm F2.8 マクロ(フジフイルムX用)」です。
ボディは「FUJIFILM X-T4」を使用しました。
ラテン語でオウムを意味する“Touit(トゥイート)”は、APS-Cサイズ用AFレンズに与えられたレンズブランドで、コンパクトでいてカールツァイスの描写を味わえるシリーズです。
マウントはソニーE/APS-C用とフジフイルムX用の2種類で、広角レンズのTouit 12mm F2.8、標準レンズのTouit 32mm F1.8、マクロレンズのTouit 50mm F2.8 マクロがあります。
今回使用したマクロレンズは35mm判換算で75mmと、一部を切り取るようなスナップにも最適です。
撮影倍率は等倍(1:1)、レンズ繰り出しのないインナーフォーカス方式を採用しています。最短撮影距離は15cmで、レンズ先端からは5cmとワーキングティスタンスも適度にあるため、ピントを合わせる際にレンズが伸縮してぶつかるなんてこともなく、被写体へのアプローチもしやすくなっています。中心の新芽付近のふわふわ感が伝わってきます。
筆者は散歩がてら公園に向かう事が多く、主な被写体は植物や昆虫がメインとなるのでそういった点でもぴったりのレンズといえます。AFが速いとはいえませんが、だからこそ被写体とじっくり向かい合える気がします。
切り株の上を這うツル植物に思い切り寄って開放絞りで撮ってみました。小指の先ほどもない小さな葉でしたがここまで大きく写せると楽しいものがあります。
虫食いの葉っぱ。それぞれ個性があってどの葉を撮るか悩みました。虫食いの犯人は幸いなことに見つけられませんでした。
大きい猫じゃらしにしか見えないチカラシバ。
傾いてきた陽に照らされて、前後のボケはふんわり溶けたような描写です。
何かが封印されていそうな年季の入った扉。錆びた扉に絡んでいく植物の対比が面白くシャッターを切っていました。
撮影地の関係で植物多めとなりましたが金属の描写も得意だと思います。
バネのようにくるくる巻いていたり、実は細かな毛があったりとマクロレンズを持っていると植物の造形に目を向ける機会が多くなります。
幅の広いフォーカスリングは程よいトルク感でしっとりとした手触り。
少々ホコリがつきやすい気もしますが細かいローレットがあるより手入れは楽だと感じています。
中望遠レンズやマクロレンズが好きな方、もしくは興味がある方にすすめたいレンズです。
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スタッフがおすすめのサードパーティーレンズをご紹介する【おすすめサードパーティレンズ】次回もぜひお楽しみに。