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【マップカメラ情報】【カメラの日ブログ】 ローライフレックス 3.5F(プラナー)

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………「思い入れカメラを語る」コーナー、今回はマップタイムスで『二眼レフはいかがですか?!』をたまに連載中のイットさんです。

イット:…こんにちは。

………早速ですが、あなたの「思い入れカメラ」は?

イット:そうですね、持っているカメラで一番フィルムを通したであろうリコーのGR…

………やっぱり、二眼レフですよね! ローライとかですか?

イット:…あ、はい。 えっと、ローライフレックス3.5F(プラナー)が…

………なるほど。 では、カメラの説明を。

イット:はい、二眼レフの元祖ともいえるのがドイツのフランケ&ハイデッケ社から1929年発表されたローライフレックス・オリジナルです。 そこから様々な改良がなされ、現在のローライフレックス2.8FXに至っています。 なかでも、1958年の3.5Fと1960年の2.8Fは、ローライの、というより、二眼レフの完成形として、今でも人気の高い機種です。
 特徴としては、フィルム装填時にスタートマークに合わせる必要なく、1コマ目で自動ストップするオートマット機構や、巻き上げとシャッターチャージが同一レバーで出来るセルフコッキング、スクリーン下の枠が動くことで近接撮影時のパララックスの補正が自動で行えることや、絞りとシャッタースピードの設定に連動する露出計を備えるなど、まさに至れり尽くせりの機能を持っています。 そして何より、それらがバランスよく収まったボディのデザインと作りの良さは、二眼レフの王様と呼ぶにふさわしい品格があります。

………語りますね。

イット:いえいえ、本当はまだ語り尽くせないのですが、とにかく、実際に手に取ってファインダーを覗き、シャッターを切っていただければ、その良さが実感できると思います。

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  (コダック・E100GP)シカさん。 浮き上がってます。 スクエアは横の広がりはありませんが、その分奥行き感が出ます。

………なるほど。 ところで、同じ「F」でも2.8と3.5がありますが…

イット:はい、撮影レンズに80mmF2.8の付いた2.8Fと75mmF3.5の付いた3.5F の2種類があり、さらにそれぞれカールツァイス製のプラナーレンズとシュナイダー製のクセノタールレンズの2種があります。 つまり、同じ「F」でも4種類のレンズが選べることになります。

………どれがいいんですか?

イット:当時人気が高かったのは、プラナーレンズの付いた2.8Fですが、どれがいいかは一概に言えません。 意見もそれぞれで、まぁ、だいたいみんな自分の持っているのが一番良いと言いますが… 一般的に周辺の歪みが少ないクセノタールが風景向き、肌の描写に定評のあるプラナーが人物向きなんて言われますが、同じ条件で撮り較べてみないとなかなか区別はつきません。 私は2.8Fと3.5F、ともにプラナーレンズ付きを持っていますが、自分の感覚的には2.8Fの方が色味が鮮やかで、3.5Fは渋い発色になると思います。 まぁ、現行の2.8FXの方がコーティングもより改良され、発色も優れているでしょうが…

………では、2.8Fより3.5Fを「思い入れカメラ」に挙げた理由は?

イット:まず第一にバランスの良さです。 数値的には、重量はさほど変わらないのですが、2.8Fはレンズが大きい分、重心が前面にきて、構えると前に倒れるような感覚があります。 3.5Fは、その点重心の位置がちょうど良く、手に自然に納まります。
また、シャッターレリーズの感触も、2.8Fの方がテンションが大きく「パチン」と切れる感じに対し、3.5Fはもっと柔らかく「パション」という感じ。 撮影の度にミラーがパタパタ動く一眼レフを使い慣れた方には、その静かさはかなり驚かれるものだと思いますよ。

………写りに関しては、どうですか?

イット:先に述べたように、カラーでの発色は渋めです。 でもその分、見たままの色という感じで好感が持てます。 白黒で撮った時のグラデーションの豊かさは感動ものですね。 特に人物の肌の滑らかさは、ハッセルブラッドのプラナーレンズよりも柔らかく感じられます。 前に彼女を撮った時、普段写真撮られるの嫌いで、なかなか撮らせてくれなかった人が、ローライの写真だけは「なんかいいね。」って褒めてくれました。

………その写真はないんですか?

イット:その後、ふられました…

……… ……

イット:…でも、本当にいいんですよ! 是非モノクロで大切な人を撮ってみてください。 スクエアサイズというのも、35mm判を見慣れている人には新鮮で、喜ばれますよ。

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  (コダック・E100GP) もう1回、シカさん。 本当は人物にしたかったんですが…

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  (フジ・プロビア100F) 質感描写もなかなか…

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  (フジ・プロビア100F) 赤提灯の温かみもなかなか…

………今、ハッセルブラッドの話が出ましたが、ハッセルに較べ、ローライなどの二眼レフは古臭い印象がありますが…

イット:そこがいいんです! よりクラシカルな感じで、撮られる側の緊張や警戒心を解く効果もあります。 以前、新宿御苑でハッセルを持って桜を撮っていた時、近くにいた子供連れのお母さん方が子供抱えて逃げるように去っていきました。 多分、ハッセルをビデオカメラと勘違いしたのだと思います。

………単にあなたが怪しかったのでは…

イット:…いえ、別の機会にローライ持っていった時は、そんなことありませんでしたから。 逆にローライ持っていると、いろいろな人に声掛けられますよ。 デジカメ一眼を抱えたカメラマンからは、「お、すごいな。 まだ使えるんだ。」とか、年配のご婦人から「まぁ、懐かしい。 昔、主人がそれで撮ってくれたっけ。」なんて。 若い人からも「わぁ、かわいい。 どうやって撮るんですか?」とか、「ローライですよね。 いいな、いいな。」なんて、自然と話しかけられることが多々あります。

………マップカメラの宣伝には、うってつけですね。

イット:あ、いえ、…私、店離れるとすごく口下手なんです。 たいてい「はぁ…」とか「ええ、まぁ…」とかで…

………これ、上司も読んでますよ。

イット:…あ、でも、去り際にさりげなく名刺落としていきます…

……… ……

イット:他にも、通称「カニ爪ストラップ」と言われる、専用金具の付いたストラップしか使えないのを、ちょっと改良してマップカメラオリジナルのLS-4000ストラップ付けてるし…

……… ……

イット:ローライフレックス買うなら、安心のマップカメラで! スタッフも親切、丁寧です!

……… ……

イット:……

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  (フジ・プロビア100F) ……

………ストラップの他、揃えておくべきアクセサリーってありますか?

イット:あ、はい、フードは遮光のためにも、レンズ保護のためにもつけた方が良いですね。 それに近接撮影用の「ローライナー」と呼ばれるクローズアップレンズも、撮影の幅を広げる大事なアイテムです。

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イット:逆に言うと、それだけあれば、もう十分。 二眼レフの世界を存分に楽しめます。
 旅行などに行った時、他のカメラだと、あれも撮ろう、これも撮ろうと、いろいろレンズを付け替えたり、ズーミングしたり、ついつい忙しなくなってしまいます。 二眼レフは、その点とても潔いカメラといえます。 これで撮れなかったら、まぁいいか…なんて気分になってきます。 特にローライフレックスは、スクリーン上に映し出される画像の美しさに、つい撮影も忘れて見入ってしまうこともしばしば… あなたも、ローライフレックスとともに、そんな贅沢な旅をしてみませんか?

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  (フジ・プロビア100F)

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  (フジ・プロビア100F)

[ Category:etc. | 掲載日時:11年11月30日 15時00分 ]

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