【スプリングバトル】Nikon 80-400mm 新旧望遠ズーム対決
人気の望遠ズームレンズ「AF VR 80-400mm F4.5-5.6D ED」が12年ぶりのリニューアルを果たしました。
他のズームレンズでは捉えきれない400mmという超望遠域をカバーし、優れた手ブレ補正機能による使いやすさで人気を博したレンズは、絞りリングを有していることから
以前のカメラでも使用できるというフレキシブルさもあり、新型レンズと併売されています。
価格差も考慮すると、少しお買い得感も出てきた旧型レンズ。はたして新旧どちらのレンズを買うのが得なのか?
実際の撮影画像を見比べて検討していただければと思います。
高い光学性能を発揮するスーパーEDレンズやナノクリスタルコートを採用した新レンズの描写はとてもクリアーです。
新旧見比べるとその差は歴然で、暖かみのある春の日差しもよく再現されている新型レンズとは空気感が明らかに違います。
奥に広がるボケの中にも細かな階調があり、奥行き感も新型の方が深く表現されているように感じます。
コントラストが高いのも新型レンズの特徴です。手前の桜の鮮やかさが際立っています。
周辺光量落ちも若干ですが旧型の方が強いように見受けられます。
少し絞り込めば、旧型レンズも優れた解像力を発揮してくれます。
質感が伝わりやすい近距離での撮影では、やはり新型の解像力がものを言います。
窓枠の木の質感やガラスの透明感など、光学系が一新されたというのがよく分かります。
両レンズとも良く解像していますが新型の方がコントラストが高い分、陰の出方が強調されより立体感ある画になっています。
また画面左上にそれぞれフリンジが見られますが、旧型の方が少し目立つ出方をしています。
新型の画を見なければ旧型でも十分といった素晴らしい解像力ですが、見比べてしまうと空気感や質感描写で見劣る部分が見受けられ、価格差に見合う性能差をはっきり感じました。カメラの進化に見合った高性能のレンズ方が後悔しないかもしれません。