標準画角50mm
最初に手に入れたい短焦点レンズの代表的な画角と言えます。
ヒトの目の見え方と似ている画角なので、歪みなどは気にならず、すっきりと写せます。
少し引いてみて風景をきっちり撮るのにも向いている画角だと思います。
広く万能に使える画角なので、最初に手に入れるのに適していると言えます。
そんな標準単焦点レンズに【コスパ最強】と言えるレンズがあります。
「七工匠 7Artisans 35mm F1.2」
深圳の光学メーカーである七工匠は個性的なレンズを次々と開発している素晴らしいメーカーです。
今回はSONY a6500のボディと組み合わせて撮影に出かけました。
フルサイズ換算約50mmのレンズにして開放値F1.2というスペックは純正レンズではなかなかお目にかかれないものです。
しかもコストは約2万円代という破格の値段。お財布にも優しいレンズなのです。
では、実際の写りはどうか見ていきましょう。
アンダー目な画の中にハイライト部を入れ込むと印象的な画造りができると思います。
コントラスト表現はなかなかのものではないでしょうか。
どことなく渋みを感じさせるところもあります。
欲を言えばもう少しパキッとコントラストが出てくれるとさらに好みではあるかなと思いました。
空の青や、建物の壁の赤など発色はあっさり気味です。
個人的には好みな色の出方ですが、発色の良さをこのレンズに期待してはいけないのかもしれません。
開放付近だとかなり柔らかい画になります。
「開放からシャープに写る」のが良いレンズの条件と言えますが。それとは違った雰囲気のある画になりました。
このようなレンズの個性が様々であるのが興味深いですね。
逆光時のフレアは盛大に出ました。背後のボケの形は好みの別れるところだと思います。
F1.2の開放で撮影するとかなり浅い被写界深度を得ることができます。
センサーサイズの大きさによりフルサイズと比べるとボケにくいとされるAPS-Cですが、今回の「七工匠 7Artisans 35mm F1.2」のような開放値の明るいレンズを使うことによってフルサイズに匹敵するボケ量を得ることができます。
ただし、開放時は周辺部の解像力は落ちるので、そこを気をつけつつ使う必要があります。
いかがでしたでしょうか。
レンズ性能を試すため、比較的開放に近い値で撮影しましたが、絞りをしっかりいれてあげるとシャープ感はグッとあがります。
コントラストや色ノリなど、確かに上位のレンズと比べると見劣りする点もありますが、逆に言うと個性的な画造りに繋がることに期待できるとも言えます。
レンズ自体も非常にコンパクトなため、持ち歩きのストレスは全くありませんでした。
純正レンズだと少し手が出しづらくても、オートフォーカスを諦めて選択の幅を広げると、今回の様なレンズで楽しむこともできます。
是非、「コスパ最強の単焦点」お試しを!