【先行レビュー】OM SYSTEM OM-1 Mark IIを深掘り!~強力な手振れ補正とライブGND機能に迫る~
OM SYSTEMから新たなフラッグシップ機「OM-1 Mark II」が発表されました。
マップカメラでは先行してYouTube動画とフォトレビューサイト Kasyapaにて作例を交えたファーストレビューを行ってきましたので、そちらも是非ご覧ください。
発売前に試写させていただく機会がありましたので、今回は最大8.5段分の超強力な手振れ補正とライブGND機能について写真を交えながらご紹介いたします。
まずは外観から見てまいりましょう。
OM-5続き、ついにOM-1 Mark IIもOM SYSTEMの銘に変更となりました。
ボタン配置や操作感はOM-1そのままに、本体フロント側のダイヤルの素材が変更となり操作しやすくなっています。
感覚的にはより滑りにくくなった印象で薄手の手袋等をしていても難なくダイヤル操作ができそうだと感じました。
今回はレンズキットにもなっている「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II」をチョイス、メーカー公式では8.5段分の手振れ補正を活かせるレンズとのことだったので夜スナップをメインに撮影することに決めました。
F2.8/シャッタースピード:1/2秒 / ISO400
駅に降りひとまず1/2秒からシャッターを切ってみました。
1/2秒でしっかり撮影できること自体がたいへんすごいことなのですが、ここまでは今まで通りのOLYMPUS、OM SYSTEM製品の実力でも問題なく撮影ができていました。
ここからギアを上げ手持ちでのスローシャッターに挑んでいきます。
F6.3 /シャッタースピード:4秒 / ISO400
10年ほど前、カメラを初めて手に入れて間もなく、車が過ぎ去った姿を写す光跡写真に憧れを抱いていました。
設定など何も知らぬまま一眼レフを手持ちで5秒間露光撮影し本来動くはずのない道路の電灯の光さえもビロンビロンに伸びてしまって失敗した事を思い出します。
その後は三脚を据えて手ブレが起こらない状況でシャッターを切るということを学びましたが、今回はその時得た経験に背く手持ち4秒の露光に挑みました。
こちらにはあの頃なかった最大8.5段分の心強い手振れ補正があります。何も心配することなくシャッターを切ります。
F11 /シャッタースピード:5秒 / ISO400
手持ち4秒に成功したところで5秒にも挑戦。
以前に初代OM-1で撮影した際には筆者の腕では手持ち4秒がギリギリという印象だったため、これはもっともっと試してみたい。という気持ちに駆られてしましました。
歩道橋の上に立ち三脚なし、手持ち5秒で撮影をしてみました。
写真左側からの冷たい海風もあり、最初の1枚はブレてしまったのですが、コツをつかみ2,3枚目には写真の通りしっかり止まるようになりました。
F11/シャッタースピード:5秒 / ISO400
5秒手持ち撮影に完全に乗せられてしまい、夜景を撮影するのが楽しくなって寒さを忘れながら撮影を行いました。
5秒も露光すれば風に揺れる水面もなめらかに、水面へと落ちるレインボーブリッジやシーバスの光も大変きれいに映すことができます。
三脚なしでこの撮影が可能というのは本当にすごいことだと改めて実感しました。
冬は特に防寒の衣類や荷物でかさばる季節、そんな中大きく重い三脚を荷物から外すことができるのはOM-1 Mark IIを選択する魅力の一つだと感じます。
写真を始める方はもちろん、写真を初めて長い方へこそ、このとてつもない手振れ補正を実感して頂きたいと思います。
お次はND128まで設定可能となったライブND撮影、今回初搭載となったライブGND撮影についてご紹介してまいります。
ライブND、ライブGND撮影はメニュー内カメラマークのタブの「1.コンピュテーショナル撮影」から選択することができます。
ライブNDは、既にご存知の方も多い顔しれませんが、露出オーバーにならないシャッター速度で途切れなく撮影した複数の画像を合成することでスローシャッター効果を得る機能です。
NDフィルター使用時と遜色のない描写の撮影が可能です。
ライブND使用 F4.5 /シャッタースピード:2秒 / ISO400
ライブNDを使用すればNDフィルターを持ち歩くことなく日中でもスローシャッター撮影を行うことができます。
複数枚撮影した写真を合成処理し生成するため、可変NDフィルターで起こりやすいX状のにじみや周辺減光なども気にならず大変便利な機能です。
本来水面は少し揺れていたのですが、スローシャッターのおかげで船が静かに浮かんでいるような印象深い写真になりました。
ライブND128使用 F6.3/シャッタースピード:4秒 / ISO400
ライブND使用 F6.3 /シャッタースピード:4秒 / ISO400
ND128まで減光可能になったため、より長い長秒露光が可能となりました。
日中の撮影で行えば写真のように動くものの姿を残像にしたり消すことができます。
本来ならば三脚を立てて撮影を行う撮影方法ですが、こちらにも強力な手ブレ補正が効いてきます。
手持ち4秒を難なくクリア、夜の撮影も昼の撮影も三脚なしでオールマイティに撮影することができます。
お次は新搭載となったライブGND(グラデーションND)撮影機能についてご紹介します。
グラデーションNDとは下記のようにNDの濃淡がグラデーションになっており画面全体を減光したくないが上方だけ減光したい。など風景撮影で使用されるフィルターです。
ライブGND撮影はメニュー内ライブND撮影の下にあります。
メニューを進んでいくとまずGNDの段数を設定ができます。1EV~3EVの間で設定可能です。
また、RAWデータで撮影時にもこちらのメニューは選択可能となっています。
フィルターのタイプもSoft、Medium、Hardから選択することができます。
これを設定すると画面上にNDの境界線が表示されるようになります。
リア、フロントのダイヤルで操作することができ位置や向きを変更することができます。
実際にこれを設定し撮影をしてみました。
GNDなし
夕焼けに染まる空と撮影しようとすると露出がそちらに寄ってしまい手前側が暗くなってしまいます。ここでGNDをしようすれば、
GND (Soft)
空のディティールを残したまま手前側も明るく撮影することができます。
GND (Medium)
フィルターのタイプも3種類から選ぶことができ、境界をなめらかにしたいときはSoft、しっかりとメリハリをつけたいときはHard、その間ならばMediumと状況に応じて対応することができます。
GND (Hard)
グラデーションNDフィルターといえば角型フィルターのイメージでレンズにとりつけるには別途アクセサリーが必要、その分荷物も増えてしまうということを想像してしまい、機動力重視の筆者としては積極的に使用したことはなかったのですが、今回は機能として搭載されていたため簡単に撮影を楽しむことができ魅力を再確認することができました。
この機能があれば今まで訪れた場所でも違った趣の撮影ができるかもしれません。
F8/シャッタースピード:3.2秒 / ISO400
夜の撮影が本当に楽しかったのでここぞとばかりに撮影したスローシャッターの写真を最後に一枚。
今回ご紹介した強力な手ブレ補正、ライブND、ライブGND撮影機能の他にもOM-1から引き続きコンピュテーショナル撮影機能も充実しており、手持ち5000万、三脚ありで8000万画素のハイレゾショット、マクロ撮影で有効な深度合成、星空撮影で有効な星空AFなど便利な機能に加え、こちらの記事でもご紹介している高速AFはミラーレスの世界を一変させてくれます。
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