【新旧共存】Canon 70-200mm F2.8L IS USM比較
今回、新旧で比較するレンズは「Canon EF70-200mm F2.8L IS USM」シリーズです。
RFマウントのRF70-200mm F2.8L IS USMも一緒に比較しました。
フルサイズ大三元の望遠ズーム。
通称「ナナニッパ」とも呼ばれています。
憧れの白レンズ。「一度は使ってみたい!」と思っている方も多いのではないでしょうか。
4本並べると、迫力が凄いです。
左から、I型・Ⅱ型・Ⅲ型・RFマウント用です。
レンズのデザインはどれもあまり変化がないですが、 EFマウント用はⅠ型に比べて、Ⅱ型・Ⅲ型はピントリングの幅が広くなり、手に馴染みやすくなりました。
発売年と重量は下記の通りです。
Ⅰ型 2001年発売 1,590g
Ⅱ型 2010年発売 1,490g
Ⅲ型 2018年発売 1,480g
RF用 2019年発売 1,070g
RFマウント用はEFマウント用に比べ、小型・軽量化されています。実際に手に取ると、軽さに驚きます。
そして、それぞれの描写も気になるところ。
Canon 5D MarkIVに装着して撮影を行いました。
屋外で撮った写真は、ワイド側70mm/ISO400/F5
室内でレンズを電球に向けて撮った写真は、テレ側200mm/ISO100/F5に設定しています。
〇Ⅰ型
手振れ補正は3段分。
ピントを合わせた面はパキっとした写りですが、少し柔らかな印象です。
光源に向けて撮ると、フレア・ゴースト等が目立ちます。
ですがⅠ型なのに、この描写力。さすがフルサイズ大三元の望遠ズームです。
四隅の解像力などもスマートフォンなどの小さな画面で見る限りでは、気にならない程度です。
19年前のレンズですが、現在も通用するこの描写力はさすがです。
〇Ⅱ型
蛍石レンズ・UDレンズが採用され、レンズ面のコーティング性能がアップしています。
フレアやゴーストの発生も抑えられています。
なのでⅠ型に比べ、より描写がシャープな印象になりました。
Ⅰ型では3段分の手振れ補正が搭載されていましたが、Ⅱ型では4段分の手振れ補正が採用されたのも嬉しい点です。
〇Ⅲ型
パッと見る限りでは、Ⅱ型との大きな差はあまり感じられません。
ですが新たに反射防止コーティングのASCが採用されており、よりフレアやゴーストを低減させています。
強い逆光時や夜景などを撮るときなどに、大きなパワーを発揮しそうです。手ぶれ補正効果は3.5段分です。
〇RF用
こちらのレンズはCanon EOS Rに装着し、撮影しました。
キヤノンの最新技術が惜しみなく採用され、申し分ない描写力です。手振れ補正はなんと5段分です。
EFマウント用のⅢ型と張り合える存在ではないでしょうか。
RFレンズは高価でなかなか手が出ない存在かもしれませんが、一度は検討してみる価値があります。
数年後には、Ⅱ型が発売されるのでしょうか…。今後の展開が楽しみです。
以上、EFマウント用Ⅰ型〜Ⅲ型・RFマウント用を比較しました。
フレアやゴーストに関してはⅠ型が目立ちますが、意図的にフレアやゴーストを発生させたい!という時にはピッタリのレンズです。
Ⅱ型・Ⅲ型・RFマウント用も安定の描写力。人気な理由に納得です。
長年に渡り、風景写真・ポートレート・鉄道写真など様々な場面で愛用されてきた「Canon EF70-200mm F2.8L IS USM」シリーズ。
その実力は今も、一級線のままです。