【祭り特集 特別編】「郡上踊り発祥祭」レポート
祭り特集も今回で3回目となりました。夜祭がテーマなので『郡上踊り』をご紹介したいと思います。
岐阜県の山間部に位置する城下町の郡上八幡にて毎年7月から9月上旬にわたり計30回以上開催される日本一長い盆踊りです。更にお盆期間のクライマックスは4夜連続の徹夜踊りが有名で、平成から令和へ元号が変わる日にもこの祭りが開催されており、テレビでご覧になった方も多いと思います。
ちょうど私が立ち寄った日(2019年7月13日)は今年の踊り初日にあたる「郡上踊り発祥祭」の日でした。夜の開催を待ちきれない踊り子たちが街に繰り出して散策中。この日はあいにくの梅雨空でしたが、お店には和装に似合う雨対策商品が並び備えは万全でした。
天候は梅雨前線も活発な大雨の日となってしまい「中止かな・・」と残念に思っていたところ「郡上踊りは警報が出ない限り必ず踊りますよ」とホテルの方の嬉しい情報を得て、夕食後20時に会場へ向かいました。
今回は超広角から望遠まで機材を持ち込みましたが、生憎の荒天になってしまったために現場でのレンズ交換のリスクを回避すべく結果的にレンズ1本勝負となりました。
ボディは私のメイン機α7RIII。標準撮影ISO感度が100〜32000と高感度にも強く、荒天でも信頼できる防塵・防滴仕様のカメラです。
レンズは悩んだ末、踊り子にグッと寄れるFE 12-24mm F4 Gチョイス。このレンズも防塵・防滴仕様なので、カメラ・レンズ共に雨天撮影の頼もしい相棒となってくれました。
会場に到着したときは既にかなりの豪雨。さすがに踊ってる人なんていないよね・・・の想像を一瞬で消し去るほど会場に集う人・ヒト・ひと。中央の山車の奏者を囲み踊り子たちが幾重にも重なり踊ります。皆さん合羽は着ていますが、その下は全員浴衣姿。中には雨具なしでびしょ濡れの浴衣のまま踊る方も結構いました。それに比べ雨具を着込みカメラには防水カバーで重装備の自分がなんだか申し訳ない気持ちになりました…。
夜空には雨に煙る郡上八幡城が踊り子たちを見守っています。参加者は踊りもさることながら皆口々に唄も上手に歌っているので、幼き頃からこの踊りに親しんでいたことが初めて見た自分にも伝わってきました。皆さん本当に楽しそうで「雨?関係ないよ!」という元気なお年寄りもいて「あんたも写真ばかり撮ってないでこっち来て踊りなよ!」と言われてしまいました。たぶんこれが徹夜踊りの日であればナチュラルハイも手伝って踊って撮れるカメラマンになっていたことでしょう!
夜祭のもう一つの楽しみといえばやはり屋台でしょう。
ここ郡上八幡の子供たちも元気いっぱい。雨降りなんてものともせず射的の景品を獲得するための作戦会議中でした。その姿を見てテレビゲームで鍛えた腕前をぜひコルク玉のライフルで見せて欲しいと思った私。やっぱり夜祭って子供も大人もワクワクするものなのですね!
宿への帰り道、昼間は気付かなかったお店の窓の飾りがひときわ輝いていました。
郡上踊りは初めて見た祭りでしたが、どこか懐かしい感じが優しく感じられ、また訪ねてみたいと思わせる素敵なお祭りでした。次回は是非、朝まで踊り続ける徹夜踊りを体験してみたいと思います。