私は幼少の頃から鉄道好きで、写真を始めたきっかけも鉄道を撮ることから始まりました。
そんな私が飛行機に興味を持ち始めたのが「ジャンボ」の愛称で親しまれてきたとボーイング747型機が、日本の航空会社から無くなると聞いた時からです。
鉄道写真を撮る人達の間では、廃線となる路線や引退する車両に集まることを「葬式鉄」と呼びますので、これに倣えば葬式空がきっかけだったのかもしれません。
小型低燃費機へのシフトは日本だけではないようで、国際線が発着する空港でも大型機を見る機会がめっきり減ってしまいました。
両翼に4発エンジンを搭載した迫力の機体が記憶に残っていると、最近の飛行機は何か物足りない。そんなモヤモヤを抱えていた中に、嬉しいニュースが飛び込んできました。
ANAが世界最大の旅客機、エアバスA380を3機購入したとのこと。約5年半ぶりの復活となった日本の大型機を見に成田空港へ足を運びました。
成田空港に着陸したA380。成田~ハワイ間を専門に担う大型機は、「FLYING HONU(空飛ぶウミガメ)」の愛称が付けられ、可愛い亀のデザインが施されました。すれ違うUNITED航空のボーイング737型機と比べてもその大きさは一目瞭然です。
滑走路から誘導路へ方向転換。青い亀さんは正面からみると寄り目で愛嬌のある顔をしています。
座席数520席、総2階建ての機体の大きさは想像以上でした。そしてこの大きな機体を支えるタイヤの多さにも驚きます。
空港奥の駐機スペースには、3機中のもう1機、スマイル顔の緑亀さんを見ることができました。これに近々赤亀さんが加わるとのこと。3匹の亀が揃うのが今から楽しみです。
この写真、さらに奥に目をやると真っ白なボーイング747型機が写っているではないですか。どうやらアメリカのエアカーゴ(貨物機)のようです。
思わぬ新旧のジャンボ機並びに、昔の747型が懐かしくなりフォトストックを漁ることにしました。
2014年1月に引退したANA ボーイング747型機。国内線最後のジャンボ機でした。
当時、航空機写真の経験がほとんどなかった私は、ネット検索で調べた海上での撮影のツアーに参加。
風の強い冬の日、船が大きく揺れる中、望遠レンズで覗き続けていたので、あろうことか船酔い状態に。肝心の747離陸チャンスでは、吐き気を抑えるのが精一杯で、カメラのファインダーすら覗くことができませんでした。なんとかカメラの設定を全てオートにし、飛行機の方向にレンズを向け連写するのが精一杯。しかし後で仕上がりを見てビックリ。傾きこそ現像時に調整しましたが、ピントを外したカットは皆無。私の不甲斐なさをカメラが全て補ってくれたのです。
以降、万が一のためにできるだけ信頼のおけるカメラを使うように心掛けています。