【11月30日はカメラの日】FUJIFILMフィルムシミュレーションを極める
FUJIFILMと言えば、フィルムシミュレーションが魅力のひとつです。
極度な色の補正ではなく、自然な発色をしてくれることが印象的で、
モノクロ写真でも、優しい表現をしてくれることが私がFUJIFILMが好きな理由のひとつです。
今回は赤と緑が混ざっている紅葉を、X-T3とXF23mm F1.4Rで
ほぼすべてのフィルムシミュレーションを使用し、撮影してみました。
同じような写真が続いてしまいますが、ぜひモミジの赤や全体の色の雰囲気の違いなどを楽しんでいただければと思います。
PROVIA/スタンダード
スタンダードと書いてある通り、どれよりも見たそのままの色の表現をしてくれたPROVIA。
ナチュラルすぎず、ほんのり発色が良いのが印象的です。
Velvia/ビビッド
赤の発色が1番強かったのがやはりVelvia。
緑も含め、丁度良い程度に鮮やかな表現をしてくれました。
ASTIA/ソフト
どれよりも優しい気持ちになれるのがASTIA。
コントラストは低めですが、非常にナチュラルで、魅力的です。
クラシッククローム
ASTIAにコントラストを加えた印象なのはクラシッククローム。
ですが、強い印象を与えすぎない上に、赤の発色をしっかりと残してくれています。
PRO Neg.Hi
カラー写真で1番コントラストが強かったのがPRO Neg.Hi。
強く印象的な表現をしたいときに迷いなく選択できるので、かなり頼りになります。
PRO Neg.Std
PRO Neg.Hiよりもコントラストは低いが、クラシッククロームよりはコントラストが高いのがPRO Neg.Std。
PROVIAで使用しているときに、もう少し硬い印象で撮りたいと思ったときに丁度良く表現してくれます。
ETERNA/シネマ
落ち着いている発色にも関わらず、緑がはっきりしていたり、ほどよいコントラストが残っていたり、不思議な魅力を感じるETERNA。
PROVIAよりもゆったりとした、静寂な時の流れを収めたいときに優しく静かに切り取ってくれます。
ここからはワントーンカラーの写真をご紹介します。
ACROS+Rフィルター
ACROS・モノクロ写真それぞれフィルター含めたら4種類ございますが、今回は筆者が個人的に好みな+Rフィルターで撮り比べました。
+Rフィルターはコントラストが強くなるのですが、本当にコントラストを強調しているのかと疑ってしまうほど、
ほんわりとした印象を感じるACROS+Rフィルター。
優しい雰囲気を残しつつもモミジの葉のディテールを描いてくれ、程よい表現をしてくれています。
モノクロ+Rフィルター
対して、しっかりとコントラスト強めな写真なモノクロ+Rフィルター。
はっきりと印象に残るモノクロ写真を撮りたいときは、期待に応えてくれるフィルターです。
セピア
フィルムシミュレーションのメニューの1番下の最後の項目に位置付けられているセピア。
やはりどこか遠い昔を思い返してくれるような、今までにない独特な印象をいとも簡単に作ってくれます。
最後に、X-T3から搭載されたモノクロ調整を使用した写真をご紹介いたします。
モノクロ調整とは、暖色系+9から寒色系-9まで、モノクロ写真の奥深い色を細かく設定することができます。
ACROS モノクロ調整 Warm+3
まずは暖色系へ、プラス3に設定しました。ほんのりと赤みを感じることが出来ます。
ACROS モノクロ調整 Warm+6
プラス6に設定しました。
過去の思い出写真のような不思議な雰囲気を創り出してくれています。
ACROS モノクロ調整 Warm+9
最大となるプラス9に設定し、セピアとは全く違う暖色の仕上がりにとても驚きました。
自分で創り出すことが難しい独特の色表現に、FUJIFILMの細かなこだわりを感じます。
ACROS モノクロ調整 Cool-3
寒色系へ、マイナス3に設定しました。
暖色系へのプラス3よりも、青みを強く感じる印象を受けました。
ACROS モノクロ調整 Cool-6
マイナス6へ設定しました。
秋の象徴を撮影しているのに、冬の写真のように思えてしまう雰囲気を創り出してくれます。
ACROS モノクロ調整 Cool-9
最後に、寒色系最大となるマイナス9に設定しました。
こちらも暖色系同様、自分で調節して創り出すことは難しい色表現だと感じます。
この色合いで撮影し続けると、表現の幅が広がる気がしてしまうほど、奥が深い色表現だと率直に思いました。
FUJIFILMのフィルムシミュレーション、いかがでしたでしょうか。
フィルムシミュレーションの表現の違いを楽しんでいただけたら幸いです。
皆さまもぜひ、自分が好きなフィルムシミュレーションはどれか、追及してみてください。
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