皆様ご存じかと思いますが11/30はカメラの日
カメラの原点は約180年前、
35mmサイズのカメラが登場したのが約100年前、
そしてカメラにAF機能が搭載されて約40年と、カメラは長い歴史で様々な進化を遂げました。
これからも、私達の想像を超えていく様な進化があるかと思います。
そして、この長い年月で様々なメーカーが誕生し、様々な個性持ったカメラが誕生しました。
今回はその中から一部ですが紹介させて頂ければと思います。
まず、カメラの歴史を語る上で、欠かせない存在がLeicaです。
今でこそ、高級ブランドというイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが、そもそも皆様が使われているカメラの多くがLeicaの影響を受けていることは間違いありません。
何故なら、現代のカメラにおけるスタンダードともいえる35mm判カメラの始祖、Ur-Leicaを1914年に生み出したのが、Leicaだからです。
それだけで偉大だという訳ではありませんが、少しでもLeicaを身近に感じていただければ幸いです。
本日はそんなLeicaのフラッグシップ機をご紹介…ですが、
モデル数が少ないLeicaには、フラッグシップという概念はほぼありません。
基本的には各世代ごとの派生があるだけで、SONY α7にSやRがあるようなイメージです。
ラインナップの全てがフラッグシップクラスです。
そこで、ラインナップの中でも中心的存在のM、そしてSLの高画素機に焦点を当てご紹介いたします。
Leica Mのはじまりは1954年発売のM3。
そして約50年の時を経て、2008年にMデジタルのはじまりである、M8がデビューします。
フィルムカメラであるM7から続けてのナンバリングです。
デジタルになってもMは変わらない、そういったメッセージを感じてしまいます。
そして、その通りM9、M(Typ240)、M10と世代を重ねながらも、Mらしさは変わることなくそのDNAは確かに受け継がれてきました。
長い歴史を持つM型の最新機種がM10-R
デジタルMシリーズの四世代目にあたる、M10の高画素モデルです。
M10シリーズはこれまでのデジタルMと違いフィルムのM型とほぼ同じサイズ感となり、ファン待望のシルエットとなりました。
M10の2400万画素から飛躍的に向上した4089万画素のセンサーを持つM10-R
シャッター音も驚くほどに静かで、デジタルMの完成形と言っても過言ではないでしょう。
M3から70年近く変わらないデザインを現世に伝えています。
変わらないのはデザインだけでなく、シンプルな機能で被写体に集中できる、その撮影スタイルまでもが生き続けています。
オールドレンズを使うユーザーからはそんなに必要ない、と言われてしまうこともある4089万画素ではありますが、
高画素ゆえの密度のようなものがその場の空気感をよく写しだします。
オールドレンズの個性もより魅力的に見えてくるのが不思議です。
ラインナップの中でも抜群の描写と人気を誇るアポ・ズミクロンM50mm F2 ASPH.と組み合わせれば、
クラシックな見た目に反し、究極の描写を楽しめます。
Leica M10-R + Leica APO SUMMICRON M50mm F2 ASPH.
長く愛されているMらしさを守りつつ、着実に進化していく様は創業者エルンスト・ライツI世の言葉にある「ユーザーとともに、ユーザーのために」という言葉を体現しているようです。
続いてご紹介するのはLeica SL2
M型と打って変わって機能が沢山詰まったハイテクマシンです。
Leica初のフルサイズミラーレス一眼カメラとして2015年に発売したSL(Typ601)の後継機であり、
オートフォーカスや防塵防滴機構、手ブレ補正、動画機能など、近年のデジタルカメラに求められている機能が多く搭載されています。
それでいてシンプルな操作性で非常に使い勝手良く、撮影に集中しやすい印象です。
M10-Rがクラシカルで、伝統を今に伝えるカメラならば、
SL2はUr-Leicaを生み出してから100年以上に渡り培ってきた技術と知恵の結晶です。
SL用のレンズは、Leicaがカメラを作るよりさらに前の時代から160年以上磨き続けてきた光学技術により、最高の画質を誇ります。
シャープさ、解像力がありつつも、柔らかさのある描写が魅力です。
Leica SL2 + Leica APO VARIO ELMARIT 90-280mm F2.8-4
Mと比べるとかなり刷新された印象がありますが、長い時間をかけてLeicaが辿り着いた、もう一つの答えとも言えます。
どちらの方が良い写真を撮れるのか、一概には言えませんが、
Mの伝統やコンパクトさといった制約がない分、SL用レンズの方が自由な発想で設計できるのは想像に難くありません。
MかSLか、どちらのLeicaにもたくさんの魅力があります。
熟成された味わい深い伝統か、より卓越した画質を求めた革新か。
どちらのフラッグシップも今後どのような進化を遂げていくのか目が離せません。