【11/30はカメラの日】~フラッグシップ機「SONY α1」を語る~
11/30はカメラの日です。『Konica C35 AF ジャスピンコニカ』という世界初のオートフォーカス(AF)を搭載したカメラが発売された日に由来します。
カメラの原点は約180年前、
35mmサイズのカメラが登場したのが約100年前、AF機能が搭載されて約40年と長い歴史で様々な進化を遂げました。
これからも、我々の想像を超えていく様な進化があるかと思います。
今回はそんなカメラの日にちなんで各メーカーのフラッグシップ機ともいえる一台をご紹介してまいります。
今回ご紹介するのは「SONY α1」です。
【THE ONE】
2021年に、衝撃の登場を果たしたSONYのフラッグシップ、それがα1
50MPの積層型センサーを搭載し、最新のエンジンBIONZ XRによる高速処理により高画素ながら一秒間に120回ものAF/AE演算を行い連写コマ数は最大30コマを達成、更に動画は8K内部記録に対応。
高画素の「R」、連写の「9」、動画の「S」の要素を全て合わせ持つ正に「THE ONE」フラッグシップに相応しい性能のカメラです。
SEL100400GM / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:400 / 焦点距離:400mm
今回はそんなα1とSEL100400GMを組み合わせて撮影を行いました。
向かった先は動物園。早速フラミンゴに一枚、シャッターを切ります。非常に高い色再現性でフラミンゴの淡めな赤とピンクを忠実に再現しているのが分かります。α1にも搭載されている可視光+IRセンサーを搭載している機種はこのように精細で質の高い色再現が可能です。
発色に関しての個人の好き嫌いはもちろんあるとは思いますが、色に関しては従来機種の物はレタッチ必須と筆者は感じておりました。それが今回の写真はほとんど色に関するレタッチを行う事はなく、全ての写真が少しばかりの露出の調整程度で済んでしまいました。
SEL100400GM / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:250 / 焦点距離:330mm
色再現性もさることながら、やはり特筆するべき点は高速連写ではないでしょうか。
撮影自体にモータースポーツやポートレートのように特別な技術や知識を多く有する必要がない点においては動物の撮影は簡単であると言えます。しかし、動物の撮影において特定の瞬間を確実に抑えることはとても難しいと思います。
基本的なイレギュラーを除けば、モータースポーツは車等が走るラインが分かれば予測を付けておくことが出来ますし複数周回するようなシチュエーションであれば一度で設定を確認してリトライが出来ます、ポートレートは大人であればポージングや表情のコントロールをしたり設定を詰めたりといったことが出来る場合があります。
しかし、動物はそうは行きません。イルカショーのように決まっている流れがあれば予測を付けることが出来ると思いますが動物園の展示場内を優雅に動き回る動物の動きを常に予想する事は難しいと思います。
そんな時にこの強力な連写とAF性能は非常に撮影を快適にしてくれる機能となっております。
α1は秒間30コマの高速連写、さらに120回のAF/AE演算を行ってくれます。これはつまりものすごく砕いて簡単に言うのであれば、カメラ任せでシャッターを押すだけで連写をしつつも理想の設定にされた露出で撮り続けてくれるわけです。
秒間30コマの連写が出来るとこういった表情の微妙な変化もしっかり記録に収めておくことが出来ます。
同じ顔でも真ん中は舌をペロっと出しており可愛らしい表情をしているのが分かります。こういった細かい表情の機微も記録できるのが30コマの魅力です。反面、SDやストレージのデータが嵩んでしまうのは悩みの種かもしれません。
SEL100400GM / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:400 / 焦点距離:279mm
SEL100400GM / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:1000 / 焦点距離:400mm
SEL100400GM / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:12800 / 焦点距離:400mm
先程まで連写性能の必要性を説いてきましたが、実際動きの活発ではない動物には秒間30コマは不要かもしれません。現地でも連写以上に助けられた機能があります。それは、瞳AFです。
今回は動物園なので、検出対象を犬・猫と鳥に絞って撮影に臨みました。上記に掲載している写真は全て瞳AFで瞳が検出された写真の一部です。
園内は撮影時、多くの人でにぎわい通常のAFを使うとまずガラスに反射した人物を検出してしまいました(正直ガラスの反射でも正確に瞳を検出したことに驚きました)
それで設定にてAF-ONボタンに瞳AFを割り当てて、検出対象から人間を外しました。すると、反射した人間はおろかピントが合う範囲にいた人を一切検出せず動物や鳥類のみを検出していました。
SEL100400GM / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:2500 / 焦点距離:400mm
SEL100400GM / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:6400 / 焦点距離:400mm
SEL100400GM / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:8000 / 焦点距離:400mm
そして何よりも驚いたのが、鳥の瞳AFの検出精度です。犬・猫以外の大半に対してあったこともさることながら、鳥の瞳AFも正確に検出していることです。以前α7Ⅳで同機能を試したことがあるのですが鳥の瞳AFは被写体が顔を左右に動かしたりすると少し迷ってしまうシーンが見受けられました。
しかし、α1は一切迷うことなく検出し続け撮影中ずっとピントを合わせ続けていました。
SEL100400GM / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:200 / 焦点距離:400mm
さらにこういったシチュエーションでもα1は真価を発揮します。
これは写真では分からないと思いますが、実は手前側にも全面黒い網が張ってありました。幸い黒かったので写真には写り込みませんでしたが、カメラでピントを合わせようとすると黒い網にピントが合ってしまうわけです。レンズに付いているフォーカスリミッターを用いても手前の網にピントが行ってしまいかなり厳しいシチュエーションでした。
咄嗟にMFを使って合わせたのですが、EVFが非常に見やすいためとても簡単に合わせることが出来ました。α1はEVFのドット数が約940万ドット。それによりマニュアルフォーカス時にとてもピントの山が探しやすくサッとピントを合わせることが出来ました。
SEL100400GM / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/500秒 / ISO:12800 / 焦点距離:394mm
最後はコチラ、室内のかなり薄暗い環境で撮影を行いました。
手ブレもそうですが被写体ブレを避けるため、今回シャッタースピードをどうしても下げられなかったので1/500秒に固定してあとはISOに任せる形で撮影を行いました。なので、ISOが12800まで上がってしまっているのが分かります。
しかし実際の写真で見ていかがでしょう?よくよく見るとノイジーな印象だと思いますが、ディテールはしっかり保たれており色再現性等も申し分ありません。50MPの高画素機ゆえにノイズを常に気にしつつ撮影をしておりましたが、このクオリティであれば状況に応じてISOを上げて行くのもアリと思えるクオリティです。
ちなみに、この画像に限らず上のシロフクロウやコンドル、プレーリードッグは高感度設定で撮影されていることに気付きましたでしょうか?
いかがでしょうか。今回「SONY α1」のご紹介をさせていただきました。
高速連写、高画素、高画質、そして高い動画性能。まさにナンバーワンでオンリーワンのα1、やりたいことが全部出来てしまうフラッグシップに相応しい一台です。
そして、本モデルは間もなく発売から3年の月日が経とうとしています。カメラはおよそ3年周期で新型が出る・・・なんて言われています。α1もそろそろそんな噂が出てもおかしくない頃合いになっていますのでSONYのフラグシップから目が離せません。
これからも新しい機能を備えたカメラが続々と登場してくることでしょう。
しかし今回ご紹介したフラッグシップ機は、時代を代表する銘機として色褪せることなく輝き続けます。
マップカメラではそんな銘機たちを多数取り揃えております。
実際にお手に取って試されるも良し、今回のものを含めご用意した様々なブログや作例をご参考にされるも良し。
この機会に是非マップカメラをご利用いただき、お客様にとって最高の相棒を見つけ出してください。