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【SONY】自分だけの色・表現・世界を追い求めて

【SONY】自分だけの色・表現・世界を追い求めて

マップカメラの30周年創業祭がはじまりました!お客様からご愛顧をいただき、今年で30周年を迎えることが出来ました。
この夏は「夢中」をテーマに、スタッフがいま夢中になっている「モノ」「コト」を紹介いたします。


 

私が夢中になってることは、「現像」です。
今回筆者が扱うのはアナログの方ではなく、デジタルの現像です。デジタルにおける現像とはRAWで撮影されたデータに自身で色味や露出などの調整、加工処理をパソコン等で施すことを指します。厳密にはそれらの作業はレタッチと呼ばれ、レタッチをした後に画像形式のフォーマットを指定して保存をかける事を現像と言います。

しかし多くの場合、この一通りの作業全体を一括りに現像と呼ぶ方が多いので今回は現像と表記させていただきます。

私自身が初めてデジタルの現像というモノに触れたのが、友人のSNSに上がった1枚の写真でした。
カメラを始めたばかりだった私とその友人は、たまたま同じカメラを使っておりそのSNSに上げられた写真が自分の撮る写真と大きく雰囲気が異なることに気になったことがキッカケでした。

普段写真を撮る時、基本ホワイトバランスはAWB、いわゆるオートの設定で色味も同じように標準の設定で撮影しておりました。
最初は色の設定を疑い、様々設定を変えてみました。ビビッドにしてみたり、ニュートラルにしてみたりホワイトバランスを変えてみたり…と色々試行錯誤してみましたが、近しいそれっぽい雰囲気にはなれど同じようにはなりませんでした。

その友人と会う機会があり、思い切って聞いてみることにしました。
すると友人は快く「あれは現像をしているんだよ」と教えてくれました。ついでにその時RAWで撮っておくと編集しやすくていいよというのも教えてくれました。
皆様ご存知かと思うので、詳細は割愛させていただきますがRAWを用いると色の情報量がjpegの8bitに対して、RAWは14bitあり大幅に情報量が異なります。その分SDカードに記録できる枚数は減ってしまったり書き込むのに時間がかかったりするのですが、編集を前提とする場合は必須となります。


さて、かなり前置きが長くなってしまいました。申し訳ございません。
友人から教わった「現像」というものを、とりあえずやってみようなんて思い立ち、今まで撮りためていた物でまずは作業を行ってみます。
動物園の写真とポートレートをよく撮っていたので、動物の写真に挑戦します。
動物園で写真を撮っている方だと同じ悩みを持つ方もいると思いますが、ガラスがある展示場だとどうしても時間帯的に反射が写り込んでしまったり、全体的に白っぽい色味に仕上がってしまったりというのがありましたのでこれを現像で上手い事解消できないかと考えました。
上記の写真も同様に現像前ですと、ガラスの反射があり全体的に白っぽい印象でした。これを彩度やコントラストを上げ、シャドウを下げて黒がはっきり出るように編集を行うことで、ここまで自然な仕上がりに持っていくことが出来ました。


さて、今度はポートレートで現像をしてみることに。
動物園での写真とは異なり今回はRAWで記録を行い現像する事にしました。まず、驚いたポイントがシャドウやハイライトが非常に粘ることです。
従来のjpegで行っていた時には暗い部分出すためにシャドウを持ち上げると早い段階でトーンジャンプと呼ばれる階調の境目がハッキリ出てくる現象が起こったり、色味を大幅に変えすぎると飽和したり破綻したりしてしまいます。ですがRAWでは強気に持ち上げてもトーンジャンプが起こらず滑らかな階調が維持されます。


色味と明るさの差分になります。これですら結構明るさを持ち上げています。


今回私が用いた編集ソフトはAdobeのLightroom Classic。主に写真編集に特化した編集ソフトで、サブスクリプション形式で利用するタイプのソフトです。
現像するようになってから、撮影に行くたびにデータを取り込み現像を行うようになりました。

色味の調整に始まり、傾きの調整、アスペクト比の変更、レンズによってはプロファイルを当てたり(これは自動で行われているケースがほとんど)とたくさんの事がLightroomで行うことが出来ます。
足りなかった色、明るすぎる色、どの色が綺麗に出てどの色が弱い等、カメラメーカーによって様々特長がありそれに合わせてカメラを選ぶとなると非常に悩ましいことこの上ないと思います。
しかし、色味や明るさがもし仮に自由にコントロール出来たのなら、見せたい表現が思い通りに出来るのであればカメラ選びが自由になるような気もします。
撮って出しで全て思い通りに行けば、それがベストなのでしょうが後から自由に自分の色に、表現に、世界に出来るという気持ちの余裕があるとシャッターを押す手も軽やかになっていきます。



後からいくらでも出来るようになったとはいえ、ポートレートで撮影に出る場合ですと私は日に200~300枚ほどシャッターを切ります。
その後、ピンが外れていたりしたものを除いても大体150~200枚近くは残ります。上記のスタジオで撮影されたこの写真は色味を変えては戻し変えては戻しを繰り返しようやく納得いく色味になった写真で、時間にして4時間くらい使った記憶があります。
杞憂かもしれませんが、一枚に4時間近く使って仕上げたこの写真をもう一枚に適用するにはこれと同じ設定になるよう再度パラメータを自力で変えていくのかと言いますとそんなことはありませんのでご安心ください。


Lightroom Classicをはじめとした写真現像ソフトの多くにはプリセット機能というのがあり、一度設定した色味のパラメータをアプリ内にテンプレートのように保存しておくことが可能です。
多少ソフト毎の自由度の差異はあるとは思いますが、私の使っているLightroom Classicはプリセットとして保存する情報を選んで登録することが可能です。
例えば、トーンカーブやHSL/カラーと言った色に関わる部分だけプリセットにして登録しておくと適用させた際に色の部分だけ適用されるようになり露出量などはそのままの設定が維持されます。


更にLightroom Classicはそのプリセットの適用を一括で他の複数枚の写真に適用させることが可能です。
そのおかげで一枚に4時間近くかかった設定もあとから他の写真に適用させたりするので、一度作ってしまえば何度でも使えます。更にその後手を加えて改良等行った場合でも、別で新規で登録したりできます。
一度どこのパラメータをいじるとどうなるなんて言うのが分かるようになると、欲しい色味を想像したら想像した通りに近づけたり出来るようになります。
私自身、この色味の変更に大変夢中なので最近は昔の写真を引っ張り出してはゼロからとりあえず手当たり次第現像したりしてます。


いかがでしょうか。
写真にひと手間加える楽しさについてお話させていただきました。
私自身も撮影中、余裕があればその場で色味を変えてみて色々試したりしております。ですが、家に帰って現像していると「やっぱりこっちの方が好きかも」なんて感じることがしばしば。
写真と向き合って、パソコンとにらめっこ。慌ただしく撮影をしても、現像中はゆったり自分だけの時間に浸れるのも現像の夢中ポイント。
現像で色を変える事に関しては賛否あるとは思いますが、ぜひ皆様も自分だけの色・表現・世界を追い求めてみてください。

ちなみにAdobeにはLightroomの他に写真編集向けの代表的なソフトの一つにPhotoshopがあります。
Lightroomは写真全体に色味や露出関連の適用させることに強い反面、Photoshopは一枚の写真をベースにデザインを加えたりコラージュをしたり等のさらに高度な編集を加えることに強いソフトです。

スタッフの”夢中”をご紹介するブログシリーズ、次回もぜひお楽しみに。

▼最近愛用しているカメラとレンズ達です!▼





[ Category:Canon SONY | 掲載日時:24年07月18日 17時00分 ]

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