パンケーキレンズとは
パンケーキのように薄い一眼カメラ用のレンズ
CANONには3本のパンケーキレンズがあるのはご存知でしょうか。
・CANON EF40mm F2.8 STM(2012年6月発売)
・CANON EF-S24mm F2.8 STM(2014年11月発売)
・CANON RF28mm F2.8 STM(2023年7月発売)
パンケーキレンズと聞いて中には不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
もしかして小さいレンズは描写がいまいちなのではないか…
しかし心配はご無用。
実はこのパンケーキレンズ達、かなりの実力の持ち主なのです。
なので今回はそれぞれのレンズの良さを3編に分けて紹介していきたいと思います。
最終回にご紹介するレンズはこちらのRF28mm F2.8 STM。
デジタル一眼レフ用レンズとしてEF40mm F2.8 STM、EF-S24mm F2.8 STMがありましたが、満を持して2023年7月に待望のミラーレス一眼用レンズとして登場しました。
第一弾EF40mm F2.8 STM、第二弾EF-S24mm F2.8 STMの記事は下のバナーリンクからご確認ください。
EF40mm F2.8 STMとEF-S24mm F2.8 STMをEOS Rシリーズのボディで利用したい場合はマウントアダプターのEF-EOS Rと組み合わせる必要がありますので重量が約240g、厚さが約47mmほどになりますが、当レンズはマウントアダプターが不要のため最軽量の約120gを実現し、厚さもわずか24.7mmです。
焦点距離も28mmで、APS-Cのカメラに取り付けると約45mmになりますので、フルサイズとAPS-Cのどちらでも利用しやすい画角となっております。
ミラーレスとなり軽量コンパクト化したボディとのマッチングが抜群で更に持ち歩きしやすくなっているので、毎度のごとくお伝えしておりますが「ボディキャップの代わり」としてこちらのレンズを常用していただくのもオススメです。
Canonの歴代のパンケーキレンズ達は小ささとは裏腹にとても高い描写力を持っており今回の作例でもその実力を発揮してくれましたのでご紹介させて頂きます。
今回はEOS R6(フルサイズ)とEOS R10(APS-C)を使い撮影に出掛けましたので、違いや感じた事についてもお話していきたいと思います。
【Canon EOS R6 + RF28mm F2.8 STM】
まずはEOS R6 + RF28mm F2.8 STMの作例です。
Canonのパンケーキレンズとして初の広角レンズとなっており、感覚的にはスマートフォンの標準レンズと同じような画角で利用できます。
しかし馴染みのある画角でありながらも、F2.8という自然なボケ感が得られるのでパンフォーカスではない立体感を生み出せます。
そしてなにより解像度も安定して高く、エスカレーターの写真では右側手前のところにフォーカスが来ているのですが画面周辺部もしっかりシャープネスが高く表現できています。
撮影に出かけた際に小腹が空いたのでお団子を一本。最短撮影距離も23cmなので何も気にすることなく撮影ができました。
そしてなにより片手でなんなく撮影できる軽量さの恩恵を受けました。
この軽快さが常にカメラを持ち歩こうと思わせてくれる大きな要因となってくると思いますので、とりあえずカバンに入れておけば「撮りたい!でもカメラ持ってきてない!」と悔やむことは無くなるでしょう。
正直、筆者は重くても基本的に毎日カメラを持ち歩いてしまう人間なのですが、たまに持たずに出かけた時にシャッターチャンスを逃し悔やむことがあります。
そんな思いをする方を一人でも救うために生産されたと言っても過言ではないレンズだと勝手に思っています。
花や空などを撮影する際も発色がよく鮮やかな写真を提供してくれます。
JPEG撮って出しでもしっかり使える信頼度の高い色味はCanonだからこそだと思います。
そして、個人的感覚にはなるのですが当レンズをフルサイズボディで利用する場合、ファインダーを覗いて撮るよりもモニターを見て撮影する割合がかなり多くなっていました。
やはり画角がスマートフォンに近いこともあり気になったものをどんどん撮っていくようなイメージで気軽に撮影体験を楽しめたのかと思います。
【Canon EOS R7 + RF28mm F2.8 STM】
続きましてEOS R7 + RF28mm F2.8 STMの作例です。
APS-Cのボディにつけると焦点距離が35mm判換算で約45mmになるので今までのパンケーキレンズと同じような気持ちで利用することができます。
もちろん風景も撮れますが、どちらかと言えば空間を切り取るイメージの撮影に向いています。
そして、それが原因なのかAPS-C機で利用するとファインダーを覗いて撮影する頻度がかなり増えたのです。
気軽に撮影できる軽量コンパクトさがあるのは間違いありませんが、しっかり集中して撮影することも教えてくれるレンズでもあると思います。
F値を絞りすぎると回折現象を起こし画質劣化は免れないですが、どうしても車の被写体ブレ込みの写真を撮りたくてシャッタースピードを1/100にしたところ絞り値がF22になってしまいました。
ただ大きく破綻することなくデータを残せたのではないかなと思います。
次に逆光耐性ですが、こちらのレンズの唯一の弱点と言ってもいいかもしれません。
この日は本当によく晴れていたのでさすがに意地悪な撮影であることは間違いないですが、F値を絞って光芒を出すような撮影をしたいと思った時にはフレアやゴーストが発生することも許容していく必要があると思います。
しかし2枚目のR6で撮影した写真では、車のライトの右側に少し青色のゴーストが出ているだけで済んでいますので、状況によってはそこまで深く考えすぎなくても良いと筆者は感じています。
晴れていたからこそ光と影を意識した撮影を楽しむことができたのですが、明るいところに適正露出を合わせるために露出補正をマイナスに振る必要があります。
なぜなら暗い部分が多いと全体的に写そうとして露出オーバーになりがちだからです。
ここで役に立つのがコントロールリングです。
RF28mm F2.8 STMはフォーカスリングをMF以外にもコントロールリングとして利用できるようになっており露出補正やISO感度を割り当てる事が可能です。
カメラ本体に付いているダイヤルがEOS R,RP,R7,R8,R10は2つ、R50,R100が1つとなっているので、レンズ側にコントロールリングが付いているとかなり操作性がアップします。
こちらも当レンズをオススメしたい1つの要因です。
ユキヤナギがあったので撮影してみたのですが晴天すぎてメカシャッターの限界のシャッタースピードである1/4000では白飛びしてしまう状況になっていました。
少し絞ってあげても良かったのですが、実はEOS R10には奥の手があるのです。
そうです、電子シャッターです。
電子シャッターにすると1/8000までいけるので特にローリングシャッター歪みを気にするような場面でなければ是非活用して頂ければと思います。
そして、今回の撮影では簡単に切り替えできるようにボタンカスタマイズ機能を活用し、サイレントシャッター機能を動画撮影ボタンに割り当てて、すぐに電子シャッターを使えるようにしていました。
どのボタンに割り当てるかは自由なので、使っていないボタンや操作しやすそうなボタンを自分なりに是非探してみてください。
ここまで両機種で使ったレビューをお届けしましたが、少し画角について改めて触れていきたいと思います。
フルサイズで利用される方でAPS-Cと同じ画角で撮りたいと思った場合は、APS-Cのカメラを買わなくてもクロップ機能(約1.6倍)を利用してAPS-Cと同じ画角を手に入れる事が可能となっております。
しかしクロップ後は画素数が減りますので、下の例から自分にとって画素数が許容範囲内かどうかも確認してみてください。
EOS R6(約2010万画素)……約770万画素
EOS R6 MarkⅡ(約2420万画素)……約930万画素
EOS R5(約4710万画素)……約1730万画素
こうみると画素数の低さが気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、みなさんがよく見る「4K動画」というものは約800万画素程度になっています。
なのでスマートフォンやパソコンで見たりする分には、拡大やトリミングをすることがなければ十分に使って頂ける画素数になるのでは無いでしょうか。
今回で最後のパンケーキレンズのご紹介となりますがいかがでしたでしょうか。
Canonのパンケーキレンズはいつも使うたびにクオリティの高さに驚かされる銘玉ばかりで皆様に自信を持ってオススメできるレンズとなっております。
改めてのお伝えとなりますが第一弾EF40mm F2.8 STM、第二弾EF-S24mm F2.8 STMについての記事も下のバナーリンクから是非チェックしてみてください。
そして新品中古共にお取り扱いしておりますので、是非この機会に手に入れていただき快適なスナップ生活を感じていただければと思います。
最後まで御覧いただきありがとうございました。
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