【Canon】マンネリ風景写真を劇的に変えてくれる、手振れ補正付きの魔法のようなレンズ。
CanonCanon L lensSONY G Master/G lensα9III 120コマ/秒対応カメラの楽しみ方冬の煌めき単焦点を楽しむ海
良い写真が撮れそうな場所をリサーチして、気合いを入れて撮影に行き、現地では夢中でファインダーを覗く。
「折角遠出したので」と美味しいものなんかも食べちゃったりして、楽しいお出掛けは大成功。
心地よい疲れと共に帰宅してカメラのデータを取り込み、さあRAW現像だと息巻いてPCに写真を撮り込んで…。
「あれ、こんな写真この前も撮ったぞ」
上記の体験談は、はい、私の事です。
腕が無いせいで、気がつくといつも同じような写真を撮っていて、代わり映えしないものがスマホのライブラリに並んでいます。
例えば、このような。
今までは「プロじゃないし、それでもいい」と思っていたのですが、流石に何年も進歩が無いとちょっと凹みますし、モチベーションも下がってしまいます。
そこで今回は、タイトルの通りマンネリ写真を劇的に変えられる機材の力を借りることにしました。
風景写真がいつも同じになる理由は、
「頭を使わずに何となく撮っている」
「慣れている構図ばかり使っている」
「ズームで画角を調整して、足を使って動かない」
「写真に前後感が無い」
といったものではないかと考えたので、それらのネガをつぶせるレンズを探し、EF85mm F1.4L IS USMを選びました。
何故このレンズを選んだのか
頭を使っていないのが一番の原因だと思ったので、足で動き回り頭を使って構図を作らないといけない単焦点をチョイス。
その上で85mmにした理由は、
・「35mmはいつもズームで使っているし、スマホのカメラが28mmなので写真があまり変わらないかもしれない。これより広角のレンズは、上の写真が広くなっただけの画を撮ってしまいそう」
・「50mmは何でも撮れそうな分、使いこなしが難しい」
・「かといって景色を撮るのに、いきなり100mm以上の単焦点は何も撮れなさそうで流石に怖い」
↓
・「85mmならちょうどよく難しそうで、手振れ補正もあるしf値も1.4なのでたくさんボケそう」
という流れです。
結果としては、効果がありました。
先程の写真と殆ど同じ場所から撮影したのですが、こんな感じに。
まだまだ下手ですが、1枚目よりは大分ましになったのではないでしょうか!(なってなかったらごめんなさい。。。)
85mmのレンズを風景撮影で使うと、眼で見えている景色より大幅に狭い範囲しか写りません。
そのせいもあり、普段のように「目の前の綺麗な景色」と「ファインダーの中の綺麗な世界」に誤魔化されて、「ああ、観光地綺麗だなあ」と何も考えずシャッターを押すわけにはいきません。
何しろ目で見ている綺麗な景色の1/4も構図の中に入ってこないのです(肉眼を12mm(画角122度)とした場合)。
画角が狭すぎて!
どうにかして構図を作らないと、下手な私でも絶句するような写真にしかならないため嫌でも頭を使わされます。
そしてこのレンズを使っていて気がついたのですが、85mmのf1.4というのは、想像するよりボケませんでした。
スペックを見た時は、何でもかんでもとろとろにボケるのかと思いましたが、写っているものが何なのか分かる程度のボケ量です。
その為ボケで全部誤魔化そうとしても、上手くいきません。
思いきり(対象物から数センチ程度まで)近寄れば、被写体が「ただの滲み」になるまでぼかせますが、流石にレンズにキズを付けそうで怖いので、大体この写真位のボケ量で運用する感じになりました。
しかしこれが良い効果を生み、「ボケてはいるが被写体の形が分かる為、ちゃんと要素として機能する」という結果に。
つまりここでも頭を使わなければならない理由ができたわけです。
「要素を整理する必要に迫られる」
普段全くやって来なかった事です。
頑張って思いきり整理してみました。3色のトーンが国旗のようなイメージに。
これをいつもの感じで撮ると酷いことになります。
普段は写したいものに近づこうとすら思っていないことがよく分かります。
「海綺麗だなあ」しか考えていないようです。
引き続き撮影していると、写したいものを自分で取捨選択していくことが面白くなってきました。
波の厚さが判るような瞬間を狙ったり、岩の位置を変えてみたり。
撮影に熱中するとは、こういうことを言うのか!と嬉しくなってきました。
ボケてはいるが形が分かる。
大胆に周囲を切り捨てて近寄っても、何を撮ったのかが分かる。
85mmの1.4というレンズは、とても使いやすいレンズでした。
清らかなボケ味は、まるで夢の中に出港するよう。
夢中で撮り歩いているとすっかり夕方に。
ここからの時間は内蔵している手ブレ補正が活躍します。
今回は一眼レフでの撮影だったため、ミラーショックによる手ブレが減る事がとてもうれしかったです。
(ミラーレスのEOS Rシリーズに本レンズを装着しても手ブレ補正の協調制御は働きません)
手前にある斜めの線は芝生です。地面スレスレでカメラを構えてみました。
強烈な西日が―
観音崎を照らします―
横に構えてみたり、縦に構えてみたり―
撮り終わってみると、風景写真に85mmの単焦点は非常にスパイスの効いたレシピだと感じました。
綺麗な景色ほど沢山の要素が溢れかえっている為、写真が上手くないと整理ができず散漫な写真になりがち。
何が見せたいのか判らない画になってしまいます。
85mmという画角は、その沢山の要素をレンズが勝手に間引いてくれる。
そのおかげで間引かれた景色の中から、撮りたい物や収まりの良いものが探せました。
この感覚に慣れれば、広角レンズやズームレンズでも同じように引き算が出来るようになるかもしれません。
撮影者に大切なことを教えてくれる、まるで先生のようなレンズだと思いました。
ありがとう先生。練習して上手くなって、もっと良い写真を撮ってみせますから!
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