先日開通した「上野東京ライン」に乗って。

東海道線の終着駅、東京。のはずであった。
今では何事もなかったかのように東京駅を経由し、列車は尚も北上する。

列車は人々を乗せて、今日も静かに上野駅ホームに滑り込む。

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かつて上野駅は、北国から出稼ぎにくる人々の玄関口だった。
大切なひとを故郷に残し、代わりに背負う大きな荷物と夢。

旅は夜通し続く。列車はたくさんの乗客と希望を乗せて上野へ向かう。

スピードは出ない。
途中駅で石炭や水を補給し、一駅一駅ゆっくりと、力強く進む。

いつしか列車は電気で走るようになる。
スピードが出るようになって、便利な交通手段となった電車。

鉄路(レール)は繋がる。そして人々の生活をつなぐ輪となる。

スピードが向上し便利になったものは多くある。

今日、私の懐にある初代「Canon EOS M」。
最新機種に比べて、お世辞にもスピード感がある動作をするとは言えない。

しかし、このテンポ感がたまにいいのだ。
時折休憩をしながら進む機関車のように、
1枚1枚撮ってみるのも、悪くない。

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