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【Canon】時間を追う~2022年のフィルムとの付き合い方~【Leica】

この数年でフィルム撮影を取り巻く環境が大きく変わりました。筆者も殆どがフィルムでの撮影がメイン。

気が付けば毎月1~2本をじっくり使うようになっていました。一見すると悲観的にも見えますが、このスローな撮影ペースは新しい感覚を与えてくれます。

筆者が現在メインで使用しているのはCanon EOS5 QD。

視線入力AFを搭載した記念すべきモデルです。そして静音化も力の入ったボディでステージ撮影等でもプロが重宝していた事や、

EOSシリーズの中でも精悍なボディデザインで現在中古市場でも人気の高い1台。軽量でホールド感も良く、場所を問わず使用できる為

手軽に持ち歩いています。

話が逸れました。まずこの写真です。3月下旬~4月中旬ごろまでの撮影。

しかし現像を行ったのは4月の末。撮った時からその画を見るまでに半月ほどの時間が経過しています。

デジタル機で撮影をした場合、その場ですぐに確認ができたりワイアレス転送で編集してSNS等の連携も強力になりました。

現在は上記の使い方で撮影を楽しんでいる方が多いはずです。

フィルムだと決まった枚数を取り終え、現像から帰ってくるまではその画を見ることはできません。

撮り終えて現像から戻ってくる時間が長いほど、撮影した写真の「時間」を意識できる事に最近改めて面白さを感じます。

季節の光の色やどのくらいの時間に撮影したのか、見返しながら記憶を辿って思い出すのも今では楽しいひと時。

時間の経過と共に撮影した時のことを一旦忘れて、時間を置いて見る写真は少し見え方も変わってきます。

撮った時は「これは名作かもしれないぞ!」と思った写真に違和感を感じたり、特に理由もなく撮影した写真が

「あれ?結構この写真いいぞ!」と思ったり。この気持ちの移り変わりが写真を振り返りながら最近楽しくなっています。

実は今回EOS5 QDにLeica Summicron R 50mm F2(R-only)をマウントアダプターを使って装着しています。

露出は全てマニュアル。ピントも非常に掴むのが難しく、四苦八苦で撮りながらも写りを見てその苦労も報われました。

LeicaのRレンズをフィルムで使用するのは初めてです。このレンズは先細の初期タイプとフード組込型の後期タイプと2種類があり、

描写もやや異なります。初期タイプは柔らかさと諧調の穏やかさ。後期タイプは鮮やかな発色と切れ味の鋭さが際立つ傾向です。今回は後期タイプに当たります。

「良いレンズはネガを見るだけで分かる」と聞いた事もありますが今回使用したSummicron R 50mmは間違いなくその1本。

 

また話が逸れてしまいました。元々近年ではデジタル機ともう1台フィルム機を持って使い分け楽しんでいる方も多いはず。

度重なる価格改定により現在では1本¥1,000を超えるフィルムが多くを占めるようになり、現像できる場所も年々限られていく状況です。

5-6年前に撮影していた時はここまでの価格になるとは予想していませんでした。ただ悲観的には捉えず「スローに気兼ねなく、ただ一匙の緊張感」を持ってじっくり撮影する。本当に絵日記のように撮影する事で自分の生きてきた時間を残す大切な楽しみ方を学びました。

改めて写真と向き合う為に、フィルム撮影をした事のない方も是非楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

 

[ Category:Canon etc. Leica | 掲載日時:22年05月14日 11時30分 ]

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