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【Canon】誰もが待っていた理想のカメラ。実現したのはCanonでした。

【Canon】誰もが待っていた理想のカメラ。実現したのはCanonでした。

目次
  1. はじめに
    1. 冒頭文
    2. ファインダーについて
  2. 画質について
    1. GDローパスフィルターによる、画素数以上の解像感
    2. グラデーションや色の話
    3. コントラストについて
  3. 動体撮影で実感する、「誰もが待っていた理想のカメラ」たる性能
    1. 冒頭文
    2. プリ連続撮影
    3. ピントチェックと画像選定の素早さ
    4. カメラ内アップスケーリングで超高画素化
    5. AF性能の向上
  4. まとめ
    1. おわりに

 

 はじめに

 

 冒頭文

2024年11月29日。
カメラメーカーの巨匠Canonが、フラッグシップミラーレス EOS R1を発売しました。
プロの方はもちろん、写真を趣味として楽しむ方にも好評いただいている本機。
いつ触れるかウズウズしていましたが、その機会が訪れたため数日間にわたり試用してきました!
 

 ファインダーについて

 
ボケの綺麗な大口径高級ズームの写真

RF 28-70mm F2L USM / 絞り:F2 / シャッタースピード:1/8000秒 / ISO:400 / 焦点距離:35mm

 
EOSのミラーレスカメラの中でもずば抜けて大きいファインダーは、上質な撮影体験を与えてくれます。
シルクのように清らかな大デフォーカスの中、視線入力でモニュメントにカーソルを合わせる。
シャッターを半押しすればリングUSMが強烈なトルクでフォーカスレンズを動かし、瞬く間に合焦。
制振の聞いたメカシャッターがシャコンと切れて、あとには思い描いた通りの写真が残る・・・。
普段は背面ディスプレイで撮影画像のチェックをするのですが、このカメラはファインダーでそのまま確認してしまいます。
なぜなら、画質が美しいから。
「アフタービューをファインダー内に表示したくなる」カメラはこれが初めてでした。
 

 画質について

 

 GDローパスフィルターによる、画素数以上の解像感

さて、画質を見ていきましょう。
搭載されたセンサーは約2420万画素の為、高画素化が進む昨今においては決して大きな数字ではありません。
しかしこのセンサーには「GDローパスフィルター」が搭載され、モアレや偽色の抑制と高解像を高いバランスで両立しています。
今まで一眼レフのEOS-1D X Mark IIIにしか採用されていなかったものですが、とうとうミラーレス機にも搭載されました。
以前EOS-1D X Mark IIIを試写した際、それまでのEOSとは違う、まるでヴェールを1枚取り去ったかのような写りに感銘を受けたのですが、今回もしっかりと効果が感じられ、ミラーレス機の中でも一段とクリアな写りが楽しめました。

大口径高級ズームで撮られた奥行き感のある写真

RF 28-70mm F2L USM / 絞り:F2 / シャッタースピード:1/8000秒 / ISO:400 / 焦点距離:49mm

 
組み合わせたレンズの力によるところも大きいとは思いますが、このヌケ、この立体感!
ボート付近のロープやシャフトがしっかり分離し、被写界深度内なのにも関わらず手前と奥がしっかり判るのです。
圧縮された画像しかご覧いただけないのが悔しくなるくらいの高画質。
ただシャープなだけではこうはなりません。
 

 グラデーションや色の話

 
EOS R1は白の再現性に優れる

RF 28-70mm F2L USM / 絞り:F2 / シャッタースピード:1/8000秒 / ISO:400 / 焦点距離:38mm

 
グラデーションを見るために狙ってみたカットですが、非常にきれいです。
普段EOS R6 Mark IIを使っている筆者からするとナチュラル寄りの色味かつ高コントラストに感じ、「ああ、EOS-1Dシリーズの頃も下位機種と比べると少し彩度が低めでコントラストが高めの画作りだったなあ」と懐かしくなりました。スポーツフォトの現場で「撮って出し」納品をする場合は非常に良い塩梅です。
また、EOS R1はどのピクチャースタイルを選んでも色ごとのつながりが良くなった気がします。

EOS R1は色の再現に優れる

RF 28-70mm F2L USM / 絞り:F2 / シャッタースピード:1/2500秒 / ISO:400 / 焦点距離:41mm

 
この撮影は寒さの堪える2月でしたが、それでも海は少しずつ春めいてきていました。
真冬の透き通るような透明感・・・というよりは少しだけ眠さを感じる色味の渚、掛値なしにきれいです。
以前のEOSシリーズなら色相を調節して水色を強調したものですが、もうそんな必要もないのだな・・・と少しばかり寂しくなりました。
本当に進化している。それはもう、嬉しいほどに。
 

 コントラストについて

 
EOS

RF 28-70mm F2L USM / 絞り:F2 / シャッタースピード:1/8000秒 / ISO:400 / 焦点距離:70mm

 
ここで少し仕様のお話をさせてください。
以前からCanonが採用し続けてきた表面照射型CMOSは、白の表現が得意なイメージがありました。
自動車メーカーそれぞれのパールホワイトの色味の違い(青っぽい白や黄色っぽい白)や、白い服の影になっている部分と日の当たっている部分の描きわけが上手いのです。
他社の裏面照射型CMOS機と比べると結構なアドバンテージを感じていたこともあり、「R1の裏面照射CMOSはどうかな・・・」と少し不安に思っていたのもまた事実。
しかし上のユリカモメを見ると、まったくの杞憂だったと判りました。
様々な白をちゃんと描いてくれているのですから。

EOS R1はコントラストの表現が上手い

RF 28-70mm F2L USM / 絞り:F2 / シャッタースピード:1/20秒 / ISO:100 / 焦点距離:28mm

 
ひとしきり海を練り歩き、日が暮れてからも感動は止まりません。
何とはなしに撮った1枚に再び驚かされてしまいました。
今までのEOSでは暗くなりすぎるか、過剰に明るく補正されてコントラストの低い眠い画になりがちなシーンにもかかわらず、ちょうど良い塩梅のコントラストに仕上げてきたからです。
オートライティングオプティマイザの制御上手くなったか?と言葉に漏れてしまいました。

ーさすがのフラグシップ機だ。
この日は大満足で帰路に就き、ルンルン気分で車を運転して・・・。
「あ、動きもの撮るの忘れた」

そんなわけで後日改めて動きものを撮りに行ってきました。

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・・・

 

 動体撮影で実感する、「誰もが待っていた理想のカメラ」たる性能

 

 冒頭文

EOS R1は縦線検出と横線検出のフォトダイオードを規則的に配置し、クロスAFを実現しています。
もともとCanonのAFは高速・高精度でしたが、それが更にレベルアップしているわけで、それ相応に難しいものを撮りたいと考えました。
そこで「枝や草がいっぱいで縦線と横線まみれの茂みや物陰」など、一筋縄ではいかない場所にいる小鳥を狙いに川へと出かけたのです。
レンズはRF200-800mm F6.3-9 IS USMを選びました。

野鳥撮影で大切なことは、
①まず目当ての鳥に出会うこと(一番難しい)
②プリ連写系の機能があること
③被写体認識が高性能なこと
だと思っておりますが、今回はカメラが高性能なので②と③は余裕でクリアしています。
行ってみましょう!

小型の野鳥を逃さない補足能力

RF200-800mm F6.3-9 IS USM / 絞り:F10 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:4000 / 焦点距離:800mm

 
ここでタイトル回収をさせていただきます。
「誰もが待っていた理想のカメラ」それはR1だと。
順番に理由をお話しさせていただきます。
 

 プリ連続撮影

 
急激な動きも逃さない補足力

RF200-800mm F6.3-9 IS USM / 絞り:F9 / シャッタースピード:1/2500秒 / ISO:2000 / 焦点距離:800mm

 
本ブログに登場する野鳥の写真は、すべて「プリ連続撮影」を使用しています。
EOS R5 Mark IIから搭載されているこの設定は、以前の「RAWバースト」と違いJPEGで記録ができる目玉機能。
連写したカット1枚1枚が独立した普通のJPEGなので、RAWバーストとは扱いやすさが段違いなのです。
シャッターボタンを押したタイミングよりも、最大20コマ分さかのぼって記録ができるので、鳥が飛び立ってからシャッターを押せば飛翔の瞬間が撮れます。
JPEGで撮影しているので、DLO(デジタルレンズオプティマイザ)が適用された状態なのも嬉しいポイントです。

 ピントチェックと画像選定の素早さ

 
飛び立つ瞬間の小鳥の画像

RF200-800mm F6.3-9 IS USM / 絞り:F9 / シャッタースピード:1/2500秒 / ISO:1000 / 焦点距離:800mm

 
この次に活躍するのが「プロテクト」と「この画像を含む連写画像全てを消去」です。
プリ連続撮影で撮影した後に、メイン電子ダイヤル(背面の大きなダイヤル)を回して1番良いカットを選んだら、すかさずプロテクト。
そのあとは削除ボタンを押して「この画像を含む連写画像全てを消去」を選ぶと、プロテクトした画像以外の1連の連写画像が一瞬で全部消せるのです。
他メーカーでも搭載されている機能ではありますが、これは凄まじい作業効率化です。
画像のピント確認がしたければ、あらかじめシャッターボタン脇のM-Fnボタンに等倍拡大を割り当てておけば一瞬でピント位置を等倍拡大。
これらを組み合わせれば選定から削除までわずか3~4秒で終わりました。

この流れで選び出された、川の中から様々なものを引っ張りだすセグロセキレイ君をご覧ください。

野鳥の決定的瞬間の画像

RF200-800mm F6.3-9 IS USM / 絞り:F10 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:6400 / 焦点距離:800mm

 
野鳥の決定的瞬間の画像

RF200-800mm F6.3-9 IS USM / 絞り:F9 / シャッタースピード:1/2500秒 / ISO:4000 / 焦点距離:800mm

 

 カメラ内アップスケーリングで超高画素化

さて、まだまだ終わりません。
上記一連の流れが終わったら次の鳥を探しに行くわけですが、歩いている間にカメラ内アップスケーリングをかけておけば9600万画素相当の画像が生成されます。
1枚10秒程度で仕上がるので、移動中にすぐ終わります。
アップスケーリングをすれば、「フルサイズ機なのでマイクロフォーサーズ等のように焦点距離が稼げない」という弱点をしっかりカバー。
大きくトリミングしても画素数をキープできるので好きな構図を作ることが可能です。

EOS R1で撮られた、美しいカワセミの画像

RF200-800mm F6.3-9 IS USM / 絞り:F10 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:6400 / 焦点距離:800mm

 
元画像を大きくトリミングしても・・・この通り!

EOS R1のカメラ内アップスケーリングで9600万画素にアップスケーリングされたカワセミの写真

RF200-800mm F6.3-9 IS USM / 絞り:F10 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:6400 / 焦点距離:800mm

 

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 AF性能の向上

そして当然のように被写体認識AF性能も上がっており、以前の機種でよくあった「カワセミを見つけてロックしたが、待っている間に緩やかにピントがずれていく」といった事は大幅に減りました。
飛翔の瞬間を待つ間はずっとAFを喰いつかせているわけですが、そこで外れないという事は決定的瞬間を逃さないという事につながります。
下のカットはどれも待ちからの飛翔なのですが、全くのストレスフリーで撮れました。

突然飛び立つ小鳥を追従できる被写体補足能力

RF200-800mm F6.3-9 IS USM / 絞り:F10 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:4000 / 焦点距離:800mm

 
突然飛び立つ小鳥を追従できる被写体補足能力

RF200-800mm F6.3-9 IS USM / 絞り:F10 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:4000 / 焦点距離:800mm

 
突然飛び立つ小鳥を追従できる被写体補足能力

RF200-800mm F6.3-9 IS USM / 絞り:F9 / シャッタースピード:1/2500秒 / ISO:2000 / 焦点距離:800mm

 
ダイブから帰ってきて、水を振るい落とすためにブルブル。
目が瞬膜で覆われた瞬間もこの通り。

カワセミの瞬幕が下りた瞬間をとらえる連射能力

RF200-800mm F6.3-9 IS USM / 絞り:F9 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:2500 / 焦点距離:800mm

 
そしてそして、今回一番感動した写真がコチラ。

へたくそなカメラマンでも飛翔中のカワセミを捉えられる補足能力

RF200-800mm F6.3-9 IS USM / 絞り:F9 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:4000 / 焦点距離:800mm

 
のんびり歩いていたところ、突如目の前をカワセミが横切ったことに気づき、大慌てで腰だめでカメラを構えて(本当に余裕がなかったのです)連写したら写っていました。
しかもピントがちゃんと来ている!
若干緩い描写なのは私の腕のなさが原因ですが、それにしたってこんなに酷い構え方・振り方でこんな写真が撮れるだなんてあり得ませんでした。
少なくとも今までは。

この次の写真ではとうとうダイブの瞬間に立ち会えたのですが・・・

大失敗

RF200-800mm F6.3-9 IS USM / 絞り:F9 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:4000 / 焦点距離:800mm

 
流石にご覧の有様です。
もちろんこれは私の技量不足。
秒間40コマ連写ですら2カットほどしかカワセミが写っていないので、どれだけブレながらカメラを振っているかが良くわかります。
(本来はドットサイトを装着しビデオ雲台付き三脚に据え、ひたすらに練習をして撮るべきものなのです。。。)

オスのカワセミが力強く羽ばたく写真

RF200-800mm F6.3-9 IS USM / 絞り:F10 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:4000 / 焦点距離:800mm

 
今回モデルを務めてくれたカワセミ君。
嘴の下部が黒いのでオスでしょうか?(自信がありませんが・・・)
凛々しい顔に反して鳴き声は「チーーーー☆」。
そのギャップに何度も癒されました。

 まとめ

 

 おわりに

そろそろまとめに入ります。
総括すると
①プリ連続撮影が便利
②メイン電子ダイヤルを活用した画像選定が一瞬
③カメラ内アップスケーリングで超高画素化
④そもそもAF性能が圧倒的
となります。
これ以外にも
⑤縦位置グリップ一体型のボディなので握りこみやすく、超望遠を長い時間構えても疲れにくい
⑥長いバッテリーライフで安心
⑦ピント位置の等倍確認がシャッターボタン脇のM-Fnボタンですぐできる
⑧キヤノンならではの温かみのある鮮やかな色味
⑨JPEGで撮影しているので、DLO(デジタルレンズオプティマイザ)が適用される。(対応の純正レンズならすべて高画質化されている状態で撮影できる)
⑩読み出し速度が速いためローリングシャッターがほぼ皆無
という特徴が合わさり、非常に快適に撮影ができるのです。
1つ1つの特徴は他メーカーでも当てはまるものがありますが、すべてを合わせたトータルバランスがとにかく高く、使っていて夢のようでした。

撮影を便利にする各機能がてんこ盛りで、AFが速くて、高画質で、使いやすい。
少し前には夢物語だったような事が現実になったことに嬉しさを隠せません。
これぞ誰もが望んだ理想のカメラだと思うのは、きっと大げさではないでしょう。

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[ Category:Canon | 掲載日時:25年03月15日 18時13分 ]

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