【Canon】EOS RPだから気づけた、世界に光が射していること
暑い、暑い季節がやって来ようとしています。
マスクが取れないまま2020年は走り過ぎ、何食わぬ顔で巡り来たる今年の夏。
去年に引き続き、熱中症に注意する必要がありそうです。
もちろんそんな中、大柄な機材を抱えて遠出するのは現実的ではありません。
だというのに私といえば、カメラとレンズで1キロを割る機材を持っていないのです(そもそもレンズだけで1キロを超えている…)。
元々遠出が大好きで、「憧れの地に行くために」なら重量級なセットを持ち運ぶのも苦になりませんでしたが、近所のお散歩では流石に気合が入りません。
そうすると中々日の光を浴びることが無くなってしまい、気のせいか不健康になった気も…。
これではいけません。
よっしゃと防湿庫を見ると、相棒と目が合います。
EOS 6D Mark II:「一緒に行くかい?」
いいや、君はおるすばんさ…。
・・・
前置きが長くなりましたが、今回主役の機材はEOS RPです。
このカメラ、非常にコンパクトながらEOS 6D Mark IIと同じ画素数のセンサーを搭載し、画像エンジンは一世代新しくなったDIGIC8をセット。
一眼レフ愛好者である私は、ミラーレスという事で今まで触手が動きませんでしたが、夏の到来を機に購入してみることにしました。
これは、そんなEOS RPとの初めての散歩の記録です。
EOS RP+RF35mm F1.8 マクロ IS STM
普段近場を歩くことは無いのですが、改めて目を凝らしてみると素敵なお店がちらほら。
駅とスーパーと牛丼チェーンしか無い街だと思っていましたが、お洒落な所に目を向けていなかっただけのようです。
徒歩移動は疲れるのであまり好きではないのですが、小さなカメラとの散歩がちょっとだけ楽しくなってきました。
EOS RP+RF85mm F2 マクロ IS STM
物語のかぐや姫に出てきそうな竹林を抜けると、小さなカフェを発見。
もう久しくゲームや動画しか見ていなかった目には、新緑が眩しく写ります。
EOS RP+RF85mm F2 マクロ IS STM
歩き疲れて木陰の道に入って一休みしていると、可愛い黄色の車が止まっていました。
何という車なのでしょうか。ドライブしたら楽しそうです。
EOS RP+RF85mm F2 マクロ IS STM
あ!古いポストだ!
この頃になると、もう街歩きに夢中です。まるで見知らぬ地にでも来たかのように、あっちへふらふら、こっちへふらふらと撮り歩きました。
EOS RP+RF35mm F1.8 マクロ IS STM
そうこうしているうちに道に迷い、「はてここは何処だろう」と顔を上げるとまた素敵。
住宅地に突如あらわれたこのお店は、文房具屋さんでしょうか。
本当は入ってみたかったのですが、お財布の中に現金を持たなくなって久しいので次の機会に…。
思いのほか大満足となった散歩を切り上げようと帰路に就くと、「ギューイ・ギューイ」と大きな声が聞こえてくるではないですか。
何事かと声のする方に歩いていくと、民家の前にちょっとした人だかりができています。
皆に倣って頭上を見上げると、オナガと言われる、全長35cm程の鳥がカラスと睨み合っていました。
EOS RP+RF85mm F2 マクロ IS STM
隣にいた子連れのお父さんが、「今大変なんですよ。カラスがあの鳥の巣を襲いに来て、必死で戦ってるんです」と教えてくれました。
肉眼でよく見ると、オナガの体毛が所々毛羽立っており、カラスから猛攻を受けていることを物語っています。
巣があるということは、子供がいるということ。
そこが襲われるということは、つまり…。
小さな鳥なのに、私でさえたじろぐ様な気迫を感じるのは、刺し違えてでも子供を守りたいという思いがあるからでしょうか。
「人だかり」は一様に険しい顔で、無言でオナガを応援していました。
EOS RP+RF85mm F2 マクロ IS STM
数分間に及ぶ睨み合いの末、カラスがふと向きを変えました。
一瞬の出来事でしたが、小さな怒りはその隙を見逃さなかった。ついにオナガが攻撃を仕掛けたのです。
飛び立った後も敵を追い、巣から引き離していきます。
これを最後に、カラスはもう戻ってきませんでした。
・・・
今回の散歩は、自宅からたった数分の距離。
自分にとって「駅と家を徒歩で往復する為に地面がある場所」程度の街だったのに、
楽しくて綺麗なお店に美しい竹林、ワクワクするような車、可愛らしいノスタルジー、命の輝き…。
と、小説が一冊書けそうな素敵が溢れていることに気づきました。
カメラはこんなに軽くなったのに、持って帰れるものは大きくなった。
私は、EOS RPに感謝しています。