連載中の「カメラを愉しむvol.43」は、「LAOWAで撮る広角『F0.95』の世界」をご紹介いたします。今回機材に選んだのは『ボディCanon EOS R6 と レンズLAOWA Argus FF 35mm F0.95 RF-Mount』の組み合わせ!それでは早速ご覧ください。
F0.95という数字だけで、何か特別な存在であることが伝わってくる方も多い事でしょう。印象だけでなくその描写も特別であることに気が付かされます。夜の街がいつも以上にイキイキとして見えます。
一眼レフカメラ EOS 1DS MarkIIIを愛用していた頃 EF 50mm F1.0 USMで撮影する機会があったのですが、一眼レフだと驚くほどファインダー像がクリアだったことを思い出します。ミラーレス主流の今、電子ビューファインダーではその違いは昔ほど明確ではありませんがシャッターを切った時にその魅力は存分に味わうことができます。
開放から驚く程シャープで、ピントを合わせた部分はしっかりと立体感があります。ボケ味はとろける様な自然な雰囲気でこの光景をファインダーで眺めながら「あ、このレンズは最高だ」と実感しました。
EOS R6はファインダーも鮮明でとても見やすい為、マニュアルフォーカスレンズでも苦になりません。メーカーによってはレンズのコーティングによりこの様なシーンでホワイトバランスが安定せず、都度設定を見直す必要があったりしますがこの組み合わせではそのような事はありませんでした。
今年も夏まつりが開催されることもなく夏が過ぎてゆきましたが、提灯を見るとどこか楽しい気分になってきます。
昔は当たり前だった雰囲気だと思いますが、今はとても特別に感じてしまうのが不思議です。
ここまで優しいボケ味を活かした写真をご覧いただきましたが、少しエッジを効かせて撮影してみましょう。自動車を被写体に選ぶとやはり「立体感」があるレンズの方が使いやすいと思います。少し絞りこめば、キリッと!
ランボルギーニ ウルスの様な造形の特殊な車では、しっかりと絞りそのボディラインを際立たせてあげます。逆にミニクーパーの様な親近感のある優しいデザインの場合は開放で優しい雰囲気を演出してあげるのも良いです。
絞り一つで写真の印象を自由自在に操れる!
使えば使うほどこのレンズの魅力にのめり込んでしまう。楽しい、楽しすぎるスペシャルなレンズでした。