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【Carl Zeiss】牛と羊とBatis 85mm F1.8


近所に牧場があることを知ったので、休みの日に出かけてみることにしました。
カメラも持って行こうと思い立ち、選んだ組み合わせはSONY α7SIIとCarl Zeiss Batis 85mm F1.8です。
繊細な描写でいて、味のある色味。夏休みの一日を切り取るにはピッタリなレンズではないかと思ったからです。

牧場に到着すると、さっそく青空が広がっていました。
目の前の木々に合わせて測光したため、空はやや白飛びしています。
それでも、空と木々の境目でもフリンジは発生していません。光の加減かなんとなくフィルム写真のような雰囲気になりました。


しばらく歩くと、いました。
牛と羊です。
牛は日陰に集まって暑さをしのいでいましたが、羊はぽてぽてと日向を歩いていました。
羊はすごい元気だなあと思ったので羊にピントを合わせました。


私の気持ちとしては日陰に集まる牛に近かったので、牛たちのもとに近寄りました。
座り込む牛や、仲間と寄り添う牛。牛に紛れて羊。
このボディとレンズの組み合わせは、特別AFが速い、というわけではありません。
走る馬や人を撮影したい時にはおすすめしません。
ただ、今の私はぼんやりしている牛を撮りたいため、そこまで迅速なAFは求めていません。
また、この組み合わせで撮った写真は、確かに3D撮影かのような立体感のあるバキバキした描写ではないかもしれませんが、少ししっとりとした素朴な描写になりました。牧場での一枚はこちらの方が私は好みです。

最新機になればなるほど、確かにAF性能や解像力なども向上します。しかし、何が撮りたいかによって最新機種が最適解ではない場合もあるのかもしれません。
半分寝ているような、たまにめんどくさそうにもぞもぞするだけの牛を眺めながらそんなことを思いました。


のどかな時間だと思っていたら、急に羊がこちらをめがけて走ってきました。
羊なので当たり前ですが無表情のまま、一目散にこちらに向かってくるのは少し怖かったです。
怖かったので、露出をアンダーにしてホラー映画のようにしてみました。
Carl Zeissの真骨頂はアンダーだと個人的には思っています。
アンダーにすることで、より色味の明るさが際立ちます。
さらに、暗くしても潰れずに豊かな黒となり、ピント面をくっきりさせるようです。


駆けつけてきた羊ですが、こちらが食事を持っていないと気づくと、途端に踵を返しました。
現金な羊です。しかし、羊にとっても食事をもっていない人に近寄る理由もないのでしょう。
開放F1.8で最短撮影近くで撮影したからか、ザワザワした何とも言えないボケになりました。


さらに歩くと、羊がたくさんいる場所がありました。
食事をもらったばかりなのか、かごに頭を突っ込んで一心不乱に食べていました。
よく食べるなと思ってまじまじと見ていると、ふいに羊が頭をあげて思わず目が合いました。
羊の目は大きく、まつ毛も長かったです。
羊の毛並みが柔らかさもそのままにふんわりとした写りになっています。
Batisの写りに惚れ惚れしている私を一瞥すると、羊は興味をすぐに失い食事に戻りました。


かごの中の食事が無くなったのか、羊は柵から頭を出してその辺に生えている草を食べ始めました。
恐るべき食欲です。
よく見たら、羊の柵周辺は草がほとんど生えていません。
よく食べる羊です。


羊の向かいには牛がいました。
牛は、旺盛な食欲を見せる羊を気にせず尻尾をたまに揺らしながらぼんやりしていました。
2頭で彼方をみている何かを見たくて、視線の先まで画角に収めました。


黒い牛をアップにして写真を撮りました。
目の前に回り込んで写真を撮っても我関せずといった顔つきです。
これくらいどっしりと生きていきたいです。


黒い牛を見つめていると、ゆっくりと茶色い牛が近づいてきてそっと黒い牛に寄り添いました。
そしてゆっくりと私を見ました。まっすぐとしてこちらを射抜くようでした。
何かを挑むような力のある視線にたじろぎます。たじろぎながらも同じ強さで見返します。
牛は何か強い感情を伝えるかのようにしばらく私を見ていましたがやがて眼をそらしました。
どんなに見つめても、牛と人なので100%完璧に理解することはどうしても出来ませんでした。
人には人の社会があるように、牛には牛の社会があるのかもしれません。
黒い牛と茶色い牛、相変わらず草を食べている羊に長く写真に撮ったことを感謝し来た道を戻りました。


牧場にはレストランも併設されていました。
庭には切り株があり、ベンチのような役割をしているようです。
切り株に久しく座っていないため、座りたいと思い近づきました。
貼り紙には「ペンキぬりたて」の文字。
自然の切り株にペンキぬりたてとはどういうことなのでしょう。
不思議です。不思議に思ったので写真を撮ります。
Batisの高い描写力を通じて見てもペンキが塗られているようには見えませんでした。
依然として謎は解けていません。


先ほどの食欲旺盛な羊を眺めていたからか、お腹が減りました。
最近、ハーブティーが私の中で流行しています。
この日も、ミントのお茶を選びました。
プチプチした泡と氷の透明感が夏らしいなと思いました。


ハンバーガーです。
自家製のヨーグルトソースが使われているそうです。
先ほど私を強い視線で見つめていた牛から出来たヨーグルトかもしれません。
ほのかな酸味もありお肉とマッチしていて美味しかったです。

何気なく撮影しているこちらのハンバーガーですが、Batis 85mm F1.8の最短撮影距離は80cmです。
テーブルに座ってそのまま撮影することはほとんどできません。
周囲に誰もいないテラス席であったのと、どうしてもハンバーガーを写真に収めたかったため立ち上がり少し下がって撮影しました。
10秒ほどで撮影し、何食わぬ顔で座り直しハンバーガーを食べました。

ハンバーガーを食べてお腹いっぱいになり、満足したので帰路につきます。
お土産には、先ほどソースが美味しかったのと、牛の視線が忘れられずヨーグルトを2種類買いました。
次の日の朝ご飯にしようと計画し、その通りになりました。

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[ Category:Carl Zeiss & Voigtlander SONY | 掲載日時:23年08月22日 12時00分 ]

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