突然ですが、フィルムのデータ化はどうされていますか?
現像所でCDに焼いてもらったり、現在ではアプリで直接スマートフォンに飛ばすのが最も簡単な方法かと思います。
しかしながら、現像所出しのデータは数百万画素程度な事がほとんど。
せっかく綺麗に撮れたフィルムも、低画質なデータにされたのでは浮かばれません。
そういう筆者も最初はCDから始まり、色々な道を経由して最後にスキャナーであるEPSON GT-X830に辿り着きました。
今回はフィルム用スキャナに至るまでの道のりと、各方法の長所・短所を比較していきたいと思います。
CD焼きのメリットは何と言ってもシンプルな事。現像に出す際に一言いえば、数百円でチリ・ホコリの混入してないデータをフィルムと一緒に引き取る事が出来ます。
35mmフィルムだけでなく、ブローニーも画像データにしてくれるのは嬉しいところです。
逆に短所は先ほど挙げた通り低画質な事。
元がフィルムなので高画素を求める必要もないという意見もありますが、人間とは欲深いもので一度高画素高画質に触れてしまうと、もうランクを下げることが出来ないのです。意味もなくズームして解像しているかを確認したりするのが人間の性でしょう。
あとはランニングコストの面が挙げられます。塵も積もればなんとやらで、現像の度に数百円ずつ払っていたらハイエンドのスキャナーが買える金額になっているかもしれません。
次はデジタイザーです。
Nikon フィルムデジタイズアダプターES-2は同社のD850やD780とマクロレンズを組み合わせて使用することで、撮影したネガフィルムを反転させポジの状態で保存できます。
詳しくはフィルムデジタイズアダプター関係の記事がありますので、ぜひご覧ください。
この方法のメリットは高画質なのに比較的簡単なこと。上記2機種を使用中の方はマクロレンズとアダプターを揃えるだけですぐにデジタイズが行えます。
1コマずつ撮影する為、チリが混入していたらすぐにブロアで吹いて1コマだけ撮り直しが出来るメリットも大きいです。
この方法の短所は先に挙げた2機種を使っている必要があるということ。
また、特に緑がNikonの色味になる点が筆者的にはマイナスでした。
ステップアップリングを使えば他社製のカメラで撮影後、LightroomやCaptureOne等で編集することも可能な反面、反転でポジになるかと言うとそうではありません。色がかぶるのです。
ここからの編集は気が遠くなるような時間と労力がかかります。
使ったフィルム”らしい”現像を目指そうにも、中々思った通りにいかない事もしばしば。
最後にスキャナーです。
筆者はここに落ち着きました。
筆者はEPSOPN GT-X830を使用していますが、ちゃんとしたメーカーのものならまず問題はないかと思います。
長所は第一にフィルムらしい写り。CCDセンサーで読み取っているというのだから脱帽です。
35mmフィルム、ブローニーは勿論マウント仕上げされたフィルム専用のスキャン台座までついてきます。
専用ソフトでシャープネスを調整したり、ホコリを自動で除去する機能も付いています。
メーカーサイトの通り、A3に印刷する設定で4800dpiで35mmフィルムをスキャンした場合、約3,000万画素になります。
一般的なデジタルカメラが2,400万画素程度なことを加味するとかなり高画素ですね。
短所はまず幅をとる事でしょうか。A3サイズまでをカバーするスキャナーということで大きく重いです。
また、高性能故かホコリ除去機能を使っても多少ほこりが残ってしまうことがある為、少々手間と注意が必要です。
簡潔にスマホ等で楽しみたい方はCD焼き、Nikonの該当機種を持っている方にはデジタイズアダプター、ブローニーや本数を撮られる方にはフィルムスキャナーがオススメです。
皆様のフィルム生活のお役に立てれば幸いです。