【FUJIFILM】三写三様 Vol.5 ~超望遠レンズ編~
「三者三様」三者いれば三つの様、様子があるという意味。
FUJIFILMより発売を控えた『X-M5』『XF16-55mm F2.8 R LM WR II』『XF 500mm F5.6 R LM OIS WR』の3商材。
今回は新製品発表に合わせてコンパクトサイズのボディ、標準ズームレンズ、望遠レンズにフォーカスを当てて当社スタッフがオススメするアイテムをご紹介していきます。
今回ご紹介するのは、「XF200mm F2 R LM OIS WR 」「XF150-600mm F5.6-8 R LM OIS WR」。
まずは「XF200mm F2 R LM OIS WR」からご紹介いたします。
まずは外観からご覧いただきたいと思います。
Xマウント最重量のレンズということでさすがの迫力ですが、レンズの重量は2265g。
X-H2Sと合わせても3kg以下で、このクラスのシステムとしてはかなり小型で取り回しやすいです。
今回使用したボディは「FUJIFILM X-H2S」。
2610万画素のセンサーを搭載し、高速連写など動体撮影に特に向いたモデルです。
今回は、リスが放し飼いにされている公園で撮影を行いました。
開放F値2を生かして、被写体を浮き立たせた表現が可能です。ボケ量も大きいので前ボケ、後ボケを作るのが楽しくなります。
こちらはモミジを前ボケに取り込んでみました。画面中央下部の大きな玉ボケの中にモミジのシルエットが写っており、お気に入りの1枚です。
リスの動きを捉えるためにシャッタースピードは上げたいところですが、この日はあいにくのお天気。このレンズの開放F値は2と非常に明るく、ISO感度の上限を3200までに抑えて撮影することができました。
もちろんレッドバッジを冠した単焦点レンズということで、画質は申し分ないものです。今回は2610万画素センサーでの使用ですが、余裕を持った描写力です。
リスは餌を前にすると動きを止めてくれます。
普段警戒心が強いリスですが、食事に夢中なうちはシャッターチャンスと言えます。
リスの動きはとても素早いためカメラで追うのはかなり難しいですが、この組み合わせの高速AFならなんとか写真に収めることができました。こちらは秒間15コマで撮影した連続2枚の写真です。リスの一瞬の表情までも克明に捉えられています。
続いては「XF150-600mm F5.6-8 R LM OIS WR」を紹介いたします。
XFレンズ史上最も焦点距離が長く600mmをカバーする本レンズは、先ほど紹介したXF 200mm F2と同じレッドバッジを冠しています。
35mm判換算でおよそ900mmとなる長い焦点距離を活かすため、今回は野鳥を撮影しに出掛けました。
こちらはヒヨドリです。木の実を咥える瞬間を、秒間15コマの連写で捉えました。
ピントを合わせた瞳の部分はもちろん、長い舌も鮮明に確認することができます。
こちらはモズでしょうか。
この時期は冬に向けはやにえをする習性のあるモズですが、今回は残念ながらはやにえの様子を見ることはできませんでした。しかしオレンジ色の体自体は比較的見つけやすく、撮影も容易にできます。
アオサギが止まり木に佇んでいました。身体が大きく長時間同じ場所に留まるので、野鳥撮影の被写体としては初心者にも優しい鳥と言えます。
撮影していると不意にカルガモが間近にやってきました。このような状況ですぐに画角を引いて撮影が出来るのがズームレンズの魅力です。野鳥撮影では「200mmは広角レンズ」と耳にしますが、XF 150-600mmの画角はちょうど野鳥撮影においては引きも寄りも撮れる、一本で全ての構図が網羅できるレンズだと思います。
今回使用した2本のレンズのフィルター径はそれぞれ、XF 200mm F2が105mm、XF 150-600mmは82mmとなっています。
どちらのレンズも、他のマウントの同スペック帯レンズと比較すると小さめの筐体になっています。
富士フイルムXマウントはAPS-C専用設計のレンズなので、フルサイズ対応のレンズと比較して一回りシステム全体を小型にできるというメリットがあります。超望遠レンズを使用する際はどうしても重さ、大きさとの戦いになってきますが、小型軽量なレンズなら持ち出しやすく、シャッターチャンスも増やしてくれます。
またボディに関してはAPS-Cセンサーを搭載したカメラとしてはかなり大型の部類ですが、望遠レンズを装着した際にはレンズとのバランスが良く、数字上の重さを感じさせないほどグリップ感も良好です。
本連載を通じてフジフイルムの魅力が伝われば幸いです。
次回はどの機材が登場するのでしょうか。乞うご期待!
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