【FUJIFILM】中判登山部 田尻尾根
Climb Mt.FujifilmFUJIFILMFUJIFILM GFX seriesGFX100SGFX50SII光の世界厳選アイテム山
みなさま、山は好きですか?
私は登るのも撮るのも好きです。
山岳写真の歴史を振り返ると、専ら大判フィルムや中判フィルムでの撮影が主とされてきました。
今も昔もセンサーの大きさがモノを言い、センサーが大きければ大きいほどより多くの情報を一枚の写真に収められるからです。
現代でもそれは変わらず、スタジオ撮影や建築写真の第一線では中判デジタル機が活躍しています。
最初は登山記録を残す為にカメラを持って山に登っていましたが、いつしか「より美しい写真を残したい」という思いが芽生え、使い勝手の良いSONY αシリーズを使用してきました。
今回は機会に恵まれ、FUJIFILM GFX 50SIIとGF35-70mm F4.5-5.6 WRの最新セットと共に谷川岳田尻尾根を登ってきました。
中判と言えば階調。
特に雪山と言えば一面真っ白なイメージがありますが、積もりたての純白な雪なのか、溶けかけたザラメ雪なのか、色々な状況があります。
それらを白の一言で終わらせず、圧倒的な階調と画質で残したい。カメラを持って登山する方全員の願いではないでしょうか。
搭載されているのは33×44mm大型センサー。35mm判に換算するには、レンズの焦点距離を0.8倍します。35-70mmであれば、約28-56mm相当の画角となります。
私の経験から言うと、個人の趣味登山において大きなボケ量を必要とすることは少なく、何よりもまず軽量コンパクトで耐候性があることを最も重視し、次いで画質の良さを判断材料にレンズを選んでいます。
そういった視点から見るとGF35-70mmは完璧な一本です。広さを表現したい時は35mmを使い、高山植物を撮影したい時もレンズ先端より25cmまで近寄ることが可能で、まず困ることはありません。
何よりも有難いのが沈胴システムです。私はpeak design キャプチャーV3でザックの肩ベルトからカメラを吊っていますが、全長の長いレンズは急登やラッセル中に気を遣わねばなりません。ブリザードでも吹かない限りレンズキャップを付けない私にとっては何よりここが嬉しいポイントです。
撮影時にレンズ繰り出しの手間はありますが、安心して登る為だと割り切り今回は登山中全て沈胴で登りました。最も雪が深いところで私の腰くらいまでありましたが、どれだけラッセルしてもレンズに雪が付くことは無く非常に快適でした。
また、気になる防水と耐低温ですが、ラッセル後の濡れた手袋で操作しても全く問題なく動作してくれた点から、かなりの安心感があります。
ついで耐低温ですが、メーカーカタログ値-10℃当日は-3℃程度でしかなかったもののバッテリーの減りが特段早いということもなく、動作に異常が出る事もなく下山まで活躍してくれました。
今までは耐候性があるカメラとして登山にはよくオリンパスが推されてきましたが、ついにマイクロフォーサーズからミドルフォーマットセンサーに時代が切り替わる時が来たようです。
笹表面の質感表現や立体感は勿論、背景の雪は白飛びさせずギリギリのところで粘ってくれています。
また、背景の雪がさらさらのパウダースノーではなくほんの少し表面が溶けてきてモナカ雪質になっていることまで、雪国にお住まいの方や冬山登山の経験のある方なら分かっていただけるかと思います。
サッと撮った一枚を後から見返した時の感動こそ、このカメラの魅力でありズルさなのだと実感させられてしまいます。
コントラストAF機ということで、雪面のような単一色の面は不得手かと思っていました。
しかしながら、AFが迷うこともなく撮影画像を見てもしっかりとピントが合っています。
よくGFX100SとGFX50SIIを迷われる方がいらっしゃいますが、趣味の使用で動体を撮影せず動画はFHDで良いということであればコストパフォーマンスやデータのハンドリングの観点からGFX50SIIをオススメいたします。
逆にお仕事などでデータの納品サイズが大きい方や4K動画を撮影される方、スポーツ等動体を撮影される方にはGFX100Sをオススメいたします。
フルサイズミラーレスに24-70mm F2.8を付けた時と変わらぬサイズ感ながら、確かな画質と圧倒的な表現を実現してくれる本セットは、ひと言に魅力的という言葉だけでは片づけられないものを持っています。
来月には新しい相棒としてまた一緒に山を登っているかもしれません。
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