【FUJIFILM】付けたらどうなる?GFX+ZMレンズ~Carl Zeiss ZM編その2~
前回に引き続き、GFXにCarl Zeiss ZMレンズを付けたらどうなるか?を検証していきます。
今回は広角域のレンズを見ていきましょう!そして…お約束の前書きです。
GFXのフルイメージサークルでの使用は「自己責任」になります。そして広角域の場合はクロップしても
色被りや周辺減光の大きさも目立ってくるので、ご検討されている方はご注意下さい!
まずはBiogon T* 28mm F2.8 ZM。無限遠側・開放撮影。
28mmになるとケラレも大きく、やはり厳しい結果です
続いて近接側・開放撮影。改善はされていますが周辺減光の大きさ故か使う場面を選びそうです。
開放からしっかり写り、biogonの名が付いている事から歪みも抑えられています。
感覚的には35mm F2.8と35mm F2の間に属する描写にも見えます。硬すぎず柔らかすぎず程よいバランスです。
こちらも広角。Biogon T* 25mm F2.8 ZM。無限遠側・開放撮影。
少し広くなるのでケラレも大きくなるかと思いきや、28mmと大きさがそこまで変わりません。
周辺減光を含めて考えても大きな変化は見られません。
続いて近接側・開放撮影。こちらも28mm F2.8と大きな違いは見られないようにも思えます。
ピント部分についてもそこまで大きな違いはなく、画角の好みによって選択する必要がありそうです。
フルサイズ用レンズの中でも25mmという焦点距離はZeiss独自のラインナップ。
従来のズームレンズ等では広角端は24mmが多く、1mmという違いでも使ってみると感覚としては大きく変わります。
実際に最短撮影距離は28mmも25mmも変わらず0.5m、見比べて頂くと印象が全く違うはずです。
ハマると「この画角でないと!」という気持ちにもなる不思議な1本。
更に広く!Biogon T* 21mm F2.8 ZM。無限遠側・開放撮影。
気持ち25や28mmよりも改善されている気がします。段々同じ画像が多く訳が分からなくなってしまうかもしれません…
適度に眼を休めながら是非ご覧ください。筆者も書きながらよく分からなくなる事もあります。
近接側・開放撮影。周辺減光は大きいものの、21mmという焦点距離を考えると健闘しています。
このレンズのポイントは線の細さ。ややあっさりした描写ながらも精緻に描き出します。
Voigtlanderの21mm F1.4 VMとはまた違った描写で、切れ味ではVMに軍配が上がりますが色気という意味では
ZMの21mmが上手に見えます。ここも優劣というよりは鏡胴の大きさや描写の好みで選ぶ事になるでしょう。
最後は現行で販売されているZMレンズでも最も広角となるDistagon T* 15mm F2.8 ZMです。
無限遠側・開放撮影。フードの大きさも影響し独特なケラレ方です。若干色被りも他のレンズに比べて大きくなっています。
近接側・開放撮影。あまりにも広い画角なので分かりにくい結果で申し訳ありません…
多少ケラレは小さくなりましたが、やはりそのまま実用するには厳しい結果。最短撮影距離0.3mとかなり寄る事ができます。
実は数少ないドイツ製レンズである15mmですが、ライカMで使用するとコントラストも高く、中央はシャープな印象でした。
しかし今回GFXで使用した結果は開放が妙に甘く、相性の問題もあるのかもしれません。
今回は現行販売されている広角レンズを取り上げてみました。
次回は今では販売されていない、少し貴重なZMレンズや望遠レンズで検証を行っていきます。お楽しみに!