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【FUJIFILM】理想のレンズの選び方 ~ フジノン GF63mm F2.8 R WR ~

【FUJIFILM】理想のレンズの選び方 ~ フジノン GF63mm F2.8 R WR ~

理想のレンズを追い求めて…

何か撮影にアクセントを加えたい。
少し雰囲気を変えたい。
そう感じたら新しいレンズをあれやこれやといろいろ考えてしまいます。
そこで本連載ブログでは様々なメーカーの単焦点・ズームレンズをご紹介いたします。

昨月28日に発売され、既に多方面から高評価をいただいているGFX100 II。
このカメラの登場で、Gマウントのレンズにさらなる注目が集まっております。
今回は、初代GFXであるGFX 50Sの登場と共にデビューしたレンズのフジノン GF63mm F2.8 R WRGFX100Sにマウントし、都市部をスナップしてまいりました。

昨今のデジタルカメラの進化は目覚ましく、本レンズが登場したときは5000万画素であったGFXも、今は1億画素が選べるように。
優に倍の画素数となりましたが、GFレンズは(初期のモデルも含め)設計段階で1億画素に対応している為、ある意味本来の土俵に上がったと言えるかもしれません。
はたして本当に1億画素に耐え得るのか。
その疑問は撮影開始一発目にして消し飛ぶこととなります。

 

2段ほど絞ってf5.6で撮影しました。
曇天の中での撮影でしたが、コントラストを保ったまま超解像しています。
壁面のレンガ1枚1枚の質感が解る事は勿論、面による明暗の描き分けも文句がありません。

 

左端の窓をピクセル等倍で確認してみます。最周辺部にもかかわらず、窓の蝶番までしっかりと解像しています。
雨どいのパイプの立体感も素晴らしく、何も言わずに「フルサイズ一眼で撮影した写真の画像中心部です」と言われれば信じてしまいそうです。
GFレンズの中では比較的お求めやすい価格の本レンズですが、描写力に抜かりはありません。

 

このレンズは前群繰り出し式のAFを採用している為、フォーカシングでレンズ全長が変わります。
最台で1.5cm程鏡筒が伸びる都合上、AF速度は控えめ…なのですが。
ストリートスナップで被写体を追うくらいならば問題ありません。
GFX100Sの像面位相差AFとのコンビネーションで確実に被写体をロックし、狙った場所へしっかりと合焦しました。
(筆者自身が中判に慣れておらず、念のため3カット程連写したのですが、ピントは全てバッチリでした)

 

個人的にこのレンズで気に入っているのが、歪曲収差の少なさです。
マス目のような被写体を狙っても、歪みは微塵も感じられません。
気持ちいいほど直線が直線に写ります。

 

その為、こういった被写体を積極的に撮りたくなります。
都会に溢れるソリッドな線、線、線…。
後補正に頼らなくて良いレンズは、写欲も上げてくれて非常に頼もしい限りです。
どんどん撮りたくなる。撮って笑顔になる。そしてまた撮りたくなる。

 

ヌケ良し、立体感良し、発色良し。
写真最下部の両側に3個ずつある窓の立体感が物凄く、「ここは凹んでいるぞ!」という強い主張が感じられます。
フルサイズではたどり着けない奥行きの表現にため息…。
今すぐ欲しいと思いますが、私のお財布も「凹んでいるぞ!」と主張している為ため息をもう一つ。

 

シャープネスや立体感は非常に高いことが分かったので、ボケの感じをチェックしてみます。
ある程度近距離の被写体をf3.2で狙ってみました。
普段フルサイズ機に単焦点レンズを装着している筆者の感覚では、思ったよりボケ量が少ないと感じました。
「ラージフォーマットならどのレンズでも大きくボケる」という先入観がありましたが、そういった用途ではGF80mm F1.7 R WRが出番のようです。

 

やはりこのレンズは、非常に高い光学性能を存分に生かすような撮り方が似合います。
質感表現を愉しみたくて撮ったカットですが、木は木として、鉄は鉄として写っています。
このレンズの質感描写に曖昧さはありません。
机の左端にひっそりと置かれたインク瓶を是非ご覧ください。
これぞガラスの透明感と、感じて頂けることでしょう。

 

撮影を終えるころ、カメラを握り続けた右手の疲れが、思ったほど多くない事に気付きます。
レンズ側が軽いので荷重バランスが良く、「手のひらで持っていられた」為でしょう。
最後の最後で嬉しいプレゼントでした。ありがとうGF63mm F2.8 R WR。

 

このレンズが向いているのは次のような方

・コンパクトなレンズが欲しい
・解像力には一切妥協したくない
・色収差が少ないレンズが欲しい
・AFの精度が良ければ、速度はそこそこで良い(動き物はあまり撮らない)
・35mm換算50mm付近のレンズを使いたい
・導入コストを抑えたい

 

こんな方には別のレンズが向いています

・動画を撮る方(本レンズはAF駆動音がしますので、動画には向きません)
・コンティニュアスAFで動き物を撮る方(DCモーターによるレンズ駆動なので高速な被写体には向きません)
・フルサイズの50mm f1.4クラスのボケ量が欲しい方
・シルキーなボケ味が欲しい方(ボケは変な癖もなく綺麗ですが、なめらかさで選ぶならGF110mm F2 R LM WR等がおススメです)




 

 


 


 

 

[ Category:FUJIFILM | 掲載日時:23年10月15日 18時00分 ]

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