【FUJIFILM】私がフルサイズ機からAPS-C機 X-S10へ乗り換えた4つの理由
先日発売となったフジフイルム X-S10。
筆者は長らくフルサイズ機を使用していたのですが、メーカー丸ごとシステムを乗り換え、9年ぶりにAPS-Cセンサーのカメラを購入しました。
私のカメラ経歴を簡単にまとめると
Canon EOS Kiss X2で一眼デビュー、Canonのフルサイズ機 5Dシリーズへ移行。
その後ミラーレス機であるソニーα7シリーズを使い、今回フジフイルムのX-S10へ買い替えました。
今回はフルサイズ機からAPS-C機であるフジフイルム X-S10へ乗り換えた理由を、X-S10のレビューも兼ね、写真を交えながら記述していきたいと思います。
(写真はすべてjpg撮って出し 未加工です)
①X-S10は手振れ補正が入っているのに非常にコンパクト。
現在ミラーレスAPS-C機で手振れ補正が入っているのはSONY α6600とフジフイルム X-H1 X-T4 X-S10の4機種。
その中でも一番軽量なのがX-S10の”465g”。
このスペックで手振れ補正が最大6段、さらにX-T4と同じ画像処理エンジン”X-Processor 4″が搭載され、妥協のない機種に仕上がっています。
しかも、ただ単に軽量化されているだけでなく、グリップが非常に深く作られており、ホールド感も抜群です。
一緒に購入したXF 50mm F1.0(後述あり)との組み合わせでもバランスが良く、数多いXF系レンズとの相性も良く考えられている印象です。
更に購入の決め手の一つが「価格」です。
APS-Cセンサーのミラーレスの中で手振れ補正が搭載されている現行機の中の内、ボディ単体の実売価格が12万円以下なのは、本機種のみ(2020年12月現在)
私は初めてのフジフイルム機でしたので、XC15-45mmが付いたレンズキットを購入しましたが、レンズ付きでも13万を切るバーゲンプライスです。
軽量ボディに充実した基本性能、価格のバランスが非常に良いことが購入の決め手の一つとなりました。
②大口径のXマウントレンズが豊富でボケ量も申し分なし
フルサイズセンサーの魅力の一つと言えば”ボケ量”
私もフルサイズを長年使っていた理由の一つに、綺麗なボケを思う存分楽しめる事が大きなウェイトを占めていました。
しかし今回X-S10に乗り換えるきっかけの一つとなったのが、先日発売されたフジノン XF 50mm F1.0 R WRの存在です。
フルサイズ換算で75mmの中望遠レンズ。F1.0のレンズにも関わらずAF対応。更に開放から上品でシャープな写り。
ポートレートの撮影も行う筆者にとっては夢のようなレンズです(X-S10と一緒に購入しました)
最近ではフルサイズミラーレス用のレンズは無理に大口径化せず、絞りをF1.8程度に抑えて小型、高画素化する流れが進んでおり、XF大口径レンズシリーズで主流のF1~F1.4であれば、フルサイズとのボケ量もさほど変わりません。
その中でもXF 50mm F1.0はXFレンズシリーズで一番明るく、ボケ量はフルサイズセンサー+大口径レンズの組み合わせに匹敵します。
これから掲載する写真は全てX-S10 + XF 50mm F1.0 R WRにて撮影した写真です。是非ご覧ください。
いかがでしょうか。
仮にこの写真をフルサイズで撮影したと言われたら、誰もが信じてしまうのではないかと思います。
とろけるようなボケ味と、この立体感…。
さらに本レンズ、少し絞れば隅々までシャープな写り。(F5にて撮影)
中望遠レンズならではの切り抜くような構図を楽しむこともでき、オールマイティに活用できる抜かりなき一本です。
Xマウントレンズは純正だけでなく、サードパーティ系レンズのラインナップも加速しています。
先週 12月11日にはTokina から atx-m 33mm F1.4 とatx-m 23mm F1.4が登場。AFにも対応し、絞りリングも付いた意欲作です。
今回はX-S10に新製品atx-m 33mm F1.4を装着して撮影を行いましたので、こちらの写真もご紹介します。
そのほかにもMF専用で低価格ながら楽しめる「七工匠 7Artisansシリーズ」や、大口径レンズが特徴の「KAMLAN」など、純正レンズ/サードパーティ系レンズの選択肢が非常に多いことも、フジフイルム機を選んだ理由の一つです。
③軽量ボディにバリアングル液晶の組み合わせは汎用性が高い
フジフイルムのミドル~ハイエンド機はチルト式液晶が搭載されている機種が多い中、X-S10はバリアングル液晶を採用。
筆者はローアングルでの撮影も多く、バリアングル液晶であれば非常に楽に撮影できる部分もX-S10の購入の決め手の一つとなりました。
上記写真のように撮影すれば…。
ちょっとした並木道も大胆な構図に仕上げることが出来ました。
他にもバリアングル液晶であればセルフ写真も簡単に撮影できるので、友達や家族で一緒に撮影してインスタやLINEにUPすることも簡単に行うことができます。
(※もちろんスマートフォンとの通信も簡単に行えます。)
ボディが小さいので軽量身軽、片手でセルフィ―の撮影を行うのも苦になりません。
④オールドレンズとフィルムシミュレーションの組み合わせを存分に楽しめる
オールドレンズには35mmフィルムと同じサイズのフルサイズセンサー機で撮影するのが定番!と長らく考えていました。
そんな思いもあり、所有している色々な種類のオールドレンズをソニーのフルサイズセンサー搭載機に装着して楽しんでいました。
しかしながら、ここ最近話題になっているフジフイルムの「フィルムシミュレーション」。
この機能を使った写真をSNSで見たときに、なんだこれは!とグラっときてしまいました。
オールドレンズといえばフィルム機。つまり使う「フィルム」による写りの変化を楽しむのも、一つの楽しみ方だったのです。
RAW現像で色を追い込むのも楽しいのですが、目の前に被写体があり、その場で色の変化を楽しめるフィルムシミュレーションモードは筆者にとって想像以上の機能でした。
X-S10にはフジフイルムのノウハウを注ぎ込んだ18種類のフィルムシミュレーションを搭載。
X-Pro3で搭載された「クラシックネガ」やX-T4に搭載された「ETERNA ブリーチバイパス」ももちろん採用。
フィルムシミュレーション全部入りの贅沢な仕様になっています。
さらにオールドレンズ使いにうれしいボディ内手振れ補正付き。
このためにX-S10を購入した!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
拙い作例ではございますが、フィルムシミュレーションとオールドレンズ(Lマウント Canonレンズ35mm F2, 50mm F1.4 )を組み合わせた写真も何枚かご紹介いたします。
ファインダーが小さい故にピント合わせも難しいのでは…?と不安になりましたが、MFモードでピントを正確に合わせる補助機能も充実。
ピント合わせもコントラストの高い輪郭部分が強調される「フォーカスピーキング」、割線された像のズレが無いよう調整する「デジタルスプリットイメージ」、格子模様が消えるようピントを調整する「デジタルマイクロプリズム」の3種類から自分好みで選ぶことが出来るので、難なくピント合わせを行うことが出来ました。
あえてピントを外しながらオールドレンズの風味を楽しむのも良し、じっくりピントを合わせてバシっと撮影するのもよし。
X-S10はオールドレンズ使いにもうってつけのカメラです。
<追記>
2021年3月18日に待望の望遠レンズ「フジノン XF70-300mm F4-5.6 R LM OIS WR」が発売されました。
早速X-S10に装着して撮影を行っています。
こちらの組み合わせも非常におすすめなので、望遠レンズをお考えの方は是非ご覧ください。
【FUJIFILM】新製品 XF 70-300mmと X-S10 の組み合わせが最高だった5つの理由
以上、いかがでしたでしょうか。
上位機種であるX-T4は、動画性能や広々としたファインダー性能、手ブレ補正、防塵防滴に配慮した作り込みなど、ハイエンド機らしい完成度で軍配が上がりますが(こちらも非常にオススメの機種です!)
色作りや基本性能は同等クラス、小型軽量重視であればX-S10という選択肢もあり!だと思います。
X-S10はこれから始めるミラーレスデビューの方にはもちろんのこと、今まで長らくカメラを使ってきたユーザー様にもフジデビュー機としてオススメの一台に仕上がっています。
ぜひ一度、フジフイルムのカメラを使ってみてください。色とレンズにハマること間違いなしです。