【FUJIFILM】GFX x あの銘玉。其の四
令和の響きにも慣れ、平成の二文字が懐かしく感じられる今日この頃、
あの銘玉を現代の高性能カメラに装着したらどうなるのか。
GFX 100Sの登場で盛り上がるフジフイルムGFXシリーズ、本連載では中判フィルムカメラ用レンズとの組み合わせで新たな可能性を探っていきます。
第4回は『FUJIFILM GFX100』と『HASSELBLAD CF 50mm F4 FLE』という組み合わせ。
HASSELBLAD Vマウント定番の広角レンズ、GFXと組み合わせた場合35mm判換算約40mm相当の画角になります。
本連載初のディスタゴン、結末や如何に。
※本記事内の写真は2021年4月18日に撮影したものです。
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ハッセルブラッドを意識して1:1で撮影しました。
開放で何気なく撮りましたがF4とはいえこのピントの浅さ、描写力も申し分ありません。
絞り値に関係なく安定した解像力には驚かされました。
流石に中判用のレンズです。
ちなみにこの植物は「タイム」というハーブの一種
臭い消し・防腐・殺菌効果もあり無農薬で育てることが可能な万能選手だそうです。
レンズの光学性能に対して1億画素は大きすぎるのではないかという不安もありましたが、杞憂に終わりました。
花脈の一本一本までしっかりと描写しています。
本記事の写真は全てフィルムシミュレーション『クラシックネガ』で撮影を行っています。
本レンズのヌケの良さと『クラシックネガ』、ややアンダーにしたときの蒼の表現が非常に気に入っています。
スクエアには慣れず、気づけば青系の被写体ばかり。
質感表現も好感がもてる自然な印象となっています。
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もはや定番となった65:24
換算40mmは広すぎず狭すぎず良い塩梅で、雲の微妙なニュアンスもよく再現してくれています。
強風吹き荒れる川面、陽に照らされる範囲とそうでない範囲の明暗差をしっかりと写しこむことができています。
風の強さや向きによって変わる模様、日照加減によってかわるグラデーション、フィルムカメラでは難しかった撮影もミラーレスカメラであれば容易に行うことができるのです。
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プラナーを愛するあまりディスタゴンを心のどこかで見くびっていた筆者、
名前だけでなく能力も怪獣のような逸品でした。
次回はどのレンズを選ぶのか、乞うご期待。