【FUJIFILM】instaxで綴る90秒の物語
こんにちは。
皆さんは90秒でできることと聞いて何を思い浮かべますか。
近年は「時短」という言葉が世の中を席巻し、90秒で〇〇というようなキーワードを頻繁に目にするようになりました。
筆者は、90秒は短いようで長く、長いようで短い不思議な時間のように感じます。
学生の頃に、よく90秒スピーチなどの自己表現を身に付けるトレーニングを行ったことを思い出します。
今回は、そんな90秒の物語をお話ししていこうと思います。
どうか最後までお付き合いください。
今回紹介する機材はこちら
FUJIFILM (フジフイルム) チェキ instax mini 40
FUJIFILM (フジフイルム) チェキ用フィルム instax mini 2パック(10枚入り)
さてはじめに、「instax」と「90秒」と言われても何のことだろうと思われる方も多いと思います。
これはinstaxの現像にかかる時間です。(気温等の温度変化によって現像時間は多少前後します)
つまり、1枚撮影する度に90秒の物語が紡ぎ出されるのです。
なんだか急にファンタジックな世界観に引き込まれます。
ここで、instaxについて少し触れておきます。
instaxとはFUJIFILMが販売しているインスタントカメラです。(通称:チェキ)
フィルムカメラのように専用フィルムをカメラ本体に挿入し、撮影するとその場でフィルムを現像することができます。
その手軽さが受け、今では10代・20代の若年層を中心に人気の高いカメラとなっています。
また、専用フィルムには予め現像液が入っており、撮影するとカメラ内にあるローラーによって現像液がフィルム全体に引き伸ばされることで、現像できる仕組みになっています。
こうした現像の仕組みを聞くと、暗室にこもって作業していたフィルムカメラ世代の方も興味が湧いてきたのではないでしょうか。
では、ここからはinstax mini 40で綴った90秒の街物語を組写真風にして紹介していきます。
余談ですが、筆者は普段デジタルカメラとフィルムカメラを使っており、今回初めてinstaxに挑戦してみました。
そのため、筆者が感じた両者との違いなども含めて紹介したいと思います。
『東京の街は交通の結節点だ。いくつもの通りが縦横無尽に重なり合い、緻密で繊細なアートを描き出している。』
まず初めに撮ってみた写真がこちらの3枚です。
「カシャ」っという小気味いいシャッター音からすぐに「ウィーン」というフィルムを巻き上げる機械音に変わり、フィルムが出てきました。
その後、フィルム面に徐々に色が浮かび上がり、約90秒後には写真の全貌が姿を現しました。
現像を待っている時間は、ワクワクと緊張が交差した何とも言えない心境になります。
フィルムカメラを使っている筆者としてはそのような心境には慣れているはずでしたが、
その場で現像されるというリアルタイムな体験は皆無であったため、不思議な感覚に陥りました。
『東京の史跡。現代風景との調和もまた心地いい。』
さて画質はというと、当然デジタルカメラで撮ったようなシャープでコントラストの高い色合いとまではいきませんが、
フィルムならではの柔らかな描写と淡い色合いが普遍的な魅力を引き出しています。
また、抽象的な言葉にはなってしまいますが、デジタル処理では表現しきれない温かな空気感を閉じ込めたような、
見る人をそんな気持ちにさせてくれる画に仕上がっていると感じました。
『新旧の建築技術の粋がここに。東京には数多くの最新の技術やデザインが集まる。』
デジタルカメラとフィルムカメラのいいとこ取りのようなinstaxは、前述のようにカメラ本体にではなくフィルムそのものに加工を施しています。
フィルム製造を長年続けているFUJIFILMだからこそ成し得た発想の転換であり、技術だと率直に感じることができました。
『東京の空を見上げてみよう。紺碧に煌めく空に東京の歩みが映し出されているから。』
色合いで特に発色がいいと思ったのがシアンです。
青色の彩度が高く、グラデーションもきれいに出ていると感じました。
また、写真全体の色相もどちらかというとシアン寄りで、FUJIFILMらしい色再現になっていることが窺えます。
『銀座。それは世界に誇る発信基地。でもちょっと足を伸ばせば、ヒューマンスケールな路地が私たちを温かく迎えてくれる。』
これはフィルムの弱点ですが、ダイナミックレンジ(ラチチュード)はあまり広くはありません。
そのため、白飛びや黒潰れがどうしても発生してしまいます。
特に逆光には弱く、言わずもがな色乗りも悪くなり、全体的にぼんやりとした印象の写真になりがちです。
しかし、これもフィルム写真の1つの味と捉えれば、見方は変わってくるのではないでしょうか。
シャープで臨場感溢れる画もいいですが、時には人の心にじんわりと沁み渡る画に向き合ってみるのもまた一興でしょう。
『日本橋。日本の交通の起点でもある街は、粋な人々が織りなす人情の終着点だ。』
instaxはクラシックな外観と扱いに不便なフィルムを採用しているにも関わらず、フィルムカメラ世代ではない若年層の間で絶大な人気を誇っています。
不便さそのものに魅力を感じている方もいると思いますが、この不便さをその場で現像して楽しめるという便利さに変えたことが、このカメラの面白い所だと思います。
まさに「温故知新」という言葉を具現化しているかのようなカメラです。
『水の都でもある東京。幾つもの橋が架かり、川とともに発展を遂げてきた東京。まるで川の流れのように東京の街は時流を漂う。』
フィルムカメラも東京の街ように様々な時流に漂いながら進化してきました。
FUJIFILMの出した、その1つの答えがinstax(チェキ)です。
今回紹介したinstax mini 40は、instaxの中ではどちらかというとアナログ要素の強いカメラでしたが、
2021年12月3日に発売予定のFUJIFILM (フジフイルム) ハイブリッドインスタントカメラ チェキ instax mini Evoでは、
カメラ背面に液晶画面が搭載されたり、100通りの撮影エフェクトが楽しめたりと大人の風格と高級感を纏ったinstaxに進化(evolution)を遂げています。
また、スマートフォンとの接続によって、より手軽にフィルム写真を楽しめるようにもなりました。
ぜひ、興味のある方はチェックしてみてください。
90秒の物語が紡ぎ出す東京の風景はいかがでしたでしょうか。
どの物語もスマートフォンのカメラでは表現しきれない、淡くノスタルジックな空気感を閉じ込めている気がしました。
最後になりますが、instaxの最大の魅力は撮影した写真がその場で確認できる(共有できる)デジタルカメラの良さと、
フィルムカメラのようなエモーショナルな写真が撮れる点に尽きます。
分かりやすく言い換えれば、デジタルとアナログの中間に位置する「NEO CAMERA」という言い方もできます。
現代ではデジタル技術が急速に発展する一方で、アナログな技術もまた見直されている傾向にあります。
こうした二極化が進んでいる今だからこそ、改めてNEO CAMERAの存在に大きな意義があると感じました。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。
月並みの表現になりますが、皆さんもこのinstaxを片手に90秒のストーリーテラーになってみてはいかがでしょうか。
きっとそこにはノスタルジックな世界が広がっていることでしょう。
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