
【HASSELBLAD】『旧型』と呼ぶにはもったいない。X2Dの変わらない魅力。
立秋をとうに過ぎましたが、まだまだ秋の気配は遠く、これぞ「夏」という暑い日が続いています。
筆者は夏が好きなので暑い日でも活発に動き回る方ではありますが、それでも昨今の異常な暑さには負けてしまい、涼しい部屋で過ごす日々が続いていました。
アツい話題は季節だけでなく、カメラ業界にも。
ハッセルブラッドから、X2Dの後継機であるX2D IIが発売され、大きな話題になっています。5軸10段の手ブレ補正や大幅に強化されたAF性能など、気になるアップデートが盛りだくさんです。
そんなX2D IIをご紹介したいところですが、今回はあえて旧型機のX2Dをご紹介します。デジタル中判カメラなので、フルサイズ機と比べるとどうしても大きくなってしまいますが、それでも筆者はX2Dを持って散歩するのが好きです。その重さや大きさを凌駕する魅力があるからです。
魅力その1:ボディ
デジタル中判と聞くと、解像感の高い美しい描写を思い浮かべる方が多いでしょう。X2Dも例に漏れず、1億画素の高画素センサーが織りなす高解像で美しい描写は大きな魅力です。
数多くの魅力があるX2Dですが、まず最初に筆者がご紹介したい魅力は「ディスプレイ」です。X2Dは3.6型の液晶を採用しており、他のメーカーで多い3.2型と比べて一回り大きいのが特徴です。その大きさもさることながら、描写の鮮明さも特筆すべき点です。
1億画素の高画素センサーで撮影した写真の魅力を余すことなく表示できるため、撮影してすぐにその高精細さと自然な色味を堪能できます。この液晶でプレビューを確認するたびに、感動を覚えることもあります。X2Dを使った撮影では、どんな写真が撮れているかを確認するのがとても楽しみで、ついついシャッターを切る回数が増えてしまいます。
魅力その2:XCDレンズ
従来の中判用レンズは大型で非常に重いものが多かったのですが、XCDレンズはコンパクトかつ軽量に設計されており、気軽に持ち出せます。小型軽量でありながら、そのクオリティは非常に高く、Xシリーズのボディと組み合わせることで、美しいボケと中判ならではの立体感を生み出します。高画素センサーとの相性も抜群です。
この日使ったレンズは「HASSELBLAD XCD 90mm F2.5 V」。数あるXCDレンズの中でも特にお気に入りの一本です。35mm換算で71mmの中望遠域レンズで、非常にコンパクト。X2Dの機動性を損なうことがありません。
多くの方がポートレート用レンズとして愛用していますが、ストリートフォトなどでも活躍します。中望遠域ならではのボケ感と圧縮効果は、切り取る写真に適しており、さまざまな場面で活躍してくれる一本だと感じました。
Xシリーズはレンズシャッターを採用しており、独特の感触とシャッター音が鳴ります。フォーカルプレーンシャッターの音や感触も心地よいものですが、筆者にとってXシリーズのレンズシャッター独特の感触と音は、特に心地よく感じます。
先日発売されたX2D IIは、特にAF性能が大幅に向上しており、非常にテンポ良く撮影を進めることができます。
しかしながら、筆者は高速で動く被写体を撮影する機会がほとんどなく、現状のAF性能でも充分満足しています。
新型については強力なHNCS HDRというHDR機能が搭載されてはいますが、RAW現像を前提として撮影を行うのであれば、X2Dでも充分な色表現と解像感を得る事が出来ます。
また、新型と比べた時に比較的安く購入出来る事も魅力の一つ。お客様によってはX2Dで充分と感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
中判デビューの1台にも、他社製品からの乗り換えにもおすすめの1台となっています。
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