【HASSELBLAD】中判デジタルを携える。
本日ご紹介するMapTimesで使用した機材はこちら。
HASSELBLAD (ハッセルブラッド) X1D-50c
HASSELBLAD (ハッセルブラッド) XCD 45mm F3.5
HASSELBLAD (ハッセルブラッド) XCD 65mm F2.8
HASSELBLAD X1D-50c は2017年1月31日発売に発売された中判デジタルの機能をミラーレスと融合した世界初のカメラでした。
所謂「フルサイズ」よりも大きなサイズのセンサーを搭載した中判デジタルカメラ(HASSELBLAD X1D-50cは43.8mm×32.9mmMOSセンサー)
とは思えないほどコンパクトかつその美しい筐体に驚かされたのが、ついこのあいだのよう思い出されます。
肌寒くなってきましたが指先が悴む程ではない。写真を撮るに出かけるにはこれとない季節になりました。
また、この頃から木々も色づき始め、紅葉狩りなんかも楽しめます。そんな淡い期待を胸に出かけましたがまだ少し早かったようです。
とはいえ、空気の冷たさや色づき始めた木々に秋の足音を感じました。
青々とした緑はまだ夏の力さえ感じますが、差し込む光の低さが秋の訪れを知らせてくれます。季節の移り変わりを感じながら1枚1枚を切り取っていきます。
色の深みや写りの奥行きから器の大きさを感じます。
スナップにはオーバースペックなのではないかと感じてしまう程ですが、満足度は非常に高いです。
5000万画素という画素数や、ミドルサイズセンサーに由来するダイナミックレンジの広さの恩恵か、暗部の繊細さと豊かな階調表現が素晴らしいです。
日陰に入りさらに暗部、isoを1600まであげての撮影になりました。
いまでこそiso1600はほとんど影響がなく使用できるのが当たり前になりましたが、それでもこの撮影データのRAW現像耐性には感心しました。とても心強いです。
F値3.4という普段目にしない数値が、なんだか不思議な気持ちにさせてくれます。
オートフォーカスが速いとはお世辞にも言えませんが、ボディが小さいからこそ手軽にシャッターを切ることができ、その度に質の高さを感じます。
かすかな紅葉に出会えました。ああでもないこうでもないと夢中になってカメラを天に向けました。
透けている部分、影の部分、色のグラデーション、とても気持ちの良い写りです。後ろボケが固めな気もしますが、前ボケは違和感もなく扱いやすいです。
雲ひとつない空に赤い塔が映えます。
モノクロで渋い表現もしっかりこなしてくれます。ロゴの曲面とキラリと光る輝きも嫌味がなく美しささえ感じます。革の質感が伝わるほどの描写力にも驚嘆です。
ここからレンズが変わります。HASSELBLAD (ハッセルブラッド) XCD 45mm F3.5
F5.6まで絞るとボケ味はだいぶ安定してきます。
光源が写り込むほどの逆光で絞り開放の1枚。手前のフェンスに少しでもかぶるように工夫はしているものの、これほどの耐性とは。
ガラス面に惑わされることなく、かつ立体的な描写をしてくれます。
何気なく撮った1枚にすら重厚感を感じます。
F6.8とF3.5(開放)での比較です。ボケ味、ピント面とその周辺、画面隅の描写など参考になれば幸いです。私見では6.8と絞っている方が立体感に見えるように思います。
みずみずしさ清々しさと、差し込む光の暖かさときらめきをバランスよく捉えることができました。自然の中にいるととても癒されます。
とても綺麗な夕焼けに出会いました。遠景の鉄塔や細い線まで美しいですし、グラデーションも心地よいです。
中央の鉄塔のすぐ傍には小さいですが富士山も写っています。
総じて撮影段階ではコントラストがやや低いように感じますが情報量は十分にあるので、RAW現像での調整の自由が高く頼りになります。当記事で使用した写真は全てRAW現像処理を行なっています。
またどちらのレンズもカラーバランスが非常に良く変に調整をしなくてもそのままで使える、そんな印象です。センサーとのチューニングも相性が良いのでしょうか、非常に素晴らしい。
今回も最後までお付き合いありがとうございました。
本日も素敵なカメラライフをお送りください。