【HASSELBLAD】春の訪れをX1DⅡと一緒に
「同じものは作れない。しかし、それ以上に優れたものなら作れる」
第二次世界大戦時、墜落したドイツ軍機から見つかった航空カメラを手に、「これと同じものを作ってくれ」と頼んだスウェーデン軍に対して、フリッツ・ヴィクトル・ハッセルブラッドが答えた言葉です。
HASSELBLADのカッコよさが全て凝縮された言葉だと思います。
そんな逸話の残るカメラは、どんな写りをするのか。
さっそくご覧ください。
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寒かった冬も終わり、春の兆しが見えてきたころ一足先に開花を迎えた河津桜を見に行く機会があったので
HASSELBLAD X1D II 50CにXCD 45mm F3.5をつけて撮影も楽しむことにしました。
AFでフォーカスを合わせる音が少し大きいですが、フォーカスが決まった後の写りを確認した時に驚きました。
菜の花が目の前に飛び出してきそうなくらいの立体感です。
黄色も緑も、柔らかい色になっていると思いました。
まだ満開というわけではありませんでしたが、ピンク色の花々がきれいに咲いていました。
遠くに山もあり都会の喧騒を離れて穏やかな気持ちになりました。
花より団子、まずは腹ごしらえをしました。目の前に沢山のピンク色の花が咲いているので、思わず桜色がきれいな桜エビのピザを注文しました。
チーズに桜エビののった、シンプルなピザです。ほんのり甘いエビが口いっぱいに広がる贅沢なピザでした。
美味しかった記念に食べ終わりの一枚も写真を撮りました。
何気なく撮った一枚でしたが、フォークの金属の光沢に驚きました。
お腹もいっぱいになったので、再びお花見に戻ります。
河津桜は他の桜と比べると、ピンク色が濃いと思いました。
調べてみると、蕾や咲きはじめの頃は濃いピンク色、そこから満開になるにつれて段々と淡いピンクになっていくそうです。
確かに、この写真でもよく見ると開花状況によって色が様々に異なっているのが分かります。
近くには、海もありました。海の近くは潮風が強く少し寒かったです。
砂浜に竹が刺さっていました。この竹は何のためにあるのか。
その理由は分かりませんでしたが、風になびくリボンが楽しく、思わず一枚撮りました。
X1DⅡのボディはコンパクトで薄いですが、グリップ部は大きく握りやすい形をしています。
いつでも気軽に持ち歩きたくなるようなカメラだと思いました。
周辺を落として撮影するのが個人的に好みのため、スポット測光を使うことがほとんどです。
この写真も、中心部にスポットをあててみました。
映画のワンシーンのような何かが始まりそうなドラマチックな写りになっています。
階段を登る人物が小さく写っていますが、上着のシャカシャカした質感まで描き分けがされています。
少しでも画面に入ったものは徹底して最高の写りをする。HASSELBLADの矜持を感じます。
起動時間が約5秒ほどで、気がついた時にパッと電源を入れてすぐ写真を撮ることは難しいかもしれません。
フォーカスに少し迷う場面もありました。
それでも、このカメラを使いたい。
撮った写真を見返す度に、思わず目を見張るような芸術的な写りを見せてくれます。
やっぱり、HASSELBLADはカッコいいカメラです。