【HASSELBLAD】Hシステムレンズを最新の「X2D 100C」で。
題名の通り、最新にしてハッセルブラッド史上最高の「X2D 100C」に「HC 100mm F2.2」を装着してみました。Xマウントレンズでもよかったのですが、折角なら面白いことをしよう!ということでこのような形に。35mm換算で約80mmとなる本レンズは、浅い被写界深度とポートレート撮影に重宝される柔らかい写りが魅力の1本です。「X2D 100C」の情報量と「HC 100mm F2.2」の個性をお伝えすべく作例多めでお届けします。同時発売の「XCD 38mm F2.5 V」・「XCD 55mm F2.5 V」のご紹介は当店フォトプレビューサイト『Kasyapa』にてご覧ください。
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先ずは手始めに近所の植物を。「HC 100mm F2.2」の豊かなボケ味と中判ならではの立体感、そして何よりハッセルブラッドが誇る『ナチュラルカラーソリューション (HNCS)』によって目で見た通りの忠実な色再現が可能です。
JPEGで14bit、RAWで16bitでの記録が可能な「X2D 100C」。本記事の作例は全てJPEG撮って出しですが、緑のグラデーションからショウリョウバッタの影まで。いとも簡単にこれだけの画を得ることができるのです。
気持ち明るめに撮るとこのレンズの良さがよくわかります。ハイライトは若干滲みますが、甘さではなく個性として。この透明感は容易に得ることのできない稀有なものです。
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場所を移し散策。植物撮影で気付いたレンズの個性を活かすべく、ここからはハイキー寄りの作例が続きます。このカットは屋内で撮影しましたが、目立たぬよう電子シャッターに切り替えたところローリング現象が大きく発生しました。センサーサイズの大きさも起因しているのでしょう。少し注意が必要です。
人工物の質感と抜けの良さには目を見張るものがあります。パイプ椅子に若干の滲みが見られますが、ハイライト部分の粘り具合は『Leica Summilux M90mm F1.5 ASPH.』と同等かそれ以上。
気持ちの良い西日が。新発売の「XCD 38mm F2.5 V」・「XCD 55mm F2.5 V」と比較するとゆったりとしたオートフォーカスのレスポンス、駆動音も少し目立ちますがこの写りが得られるXCDレンズはまだありません。
スタジオ等での使用を想定しているのか、逆光時のフレアやゴーストはかなり大きく現れるようです。一眼レフボディであるHシリーズでは事前の確認ができない光の影響も、ミラーレスボディ・Xシリーズであれば難なく使いこなすことができます。
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いかがでしたでしょうか。発売直後の「X2D 100C」に「HC100mm F2.2」、これまでのレンズ資産を活かすべく検討されている方がいれば是非参考にしていただければと思います。そしてなにより「X2D 100C」。1億画素のスチル撮影があのサイズのカメラボディで、あれだけ軽快にできる。さらには手ブレ補正に1TBの内蔵SSDまで搭載して登場する時代が到来してしまったのです。技術の発展はまさに日進月歩。この波に乗るか否かは…あなた次第。
最新・最高の中判デジタルカメラ、自信を持っておススメできる完成度です。
Hシリーズからの移行も全く問題なし。往年の銘玉たちを是非「X2D 100C」で。
性能・デザインともにブラッシュアップされた同時発売の2本も是非。