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【Kodak】撮影の初心へ~PIXPRO FZ55で写真の原点に返る~

【Kodak】撮影の初心へ~PIXPRO FZ55で写真の原点に返る~

12月に入り、今年も残り1ヶ月もない程になりました。
気温も下がり段々と家で過ごす方も多いのではないかと思います。今回は「写真撮影の楽しさ」に立ち戻る為、選んだカメラはこちら

Kodak PIXPRO FZ55。実は今年話題になりマップカメラでも密かに人気の高かったカメラと言っても良いでしょう。
ハッキリ言えば非常に不便で、今のデジタルカメラを使い慣れた人からみれば驚くほどにスローな動きのカメラ。
それでもこのPIXPRO FZ55が爆発的な人気に至ったのは、近年のカメラにまつわる諸事情から生まれたものだといえます。

デジタルカメラやスマートフォンの進化に伴い、画質や性能は大きく向上しました。
今ではAI技術なども盛り込まれ、写真を撮影するという行為は誰でも日常的に行えます。
その反動か、技術の進歩に抗うようにフィルム撮影が再評価されています。

フィルムやフィルムカメラはカウンタームーブメントのように、若い人を中心に新たな視点で撮影されています。
その影響なのかフィルムカメラの高騰が相次ぎ、原材料等の環境的背景も重なってフィルムは生産が難しくなっていきます。
昔あった銘柄やプロの仕事にも耐え得るフィルムは次々と生産終了になると共に、残った銘柄も価格が2倍3倍と値上がりしていく様をこの何年も見てきました。

その後に発生したのがオールドコンデジブーム。
「CCDのデジタルカメラ」、いわゆる90年代末期から00年代で発売された昔のコンパクトデジタルカメラです。
このブームにより、以前はカゴの中やまとまったコーナーに並んでいたコンパクトデジタルカメラが注目されます。
こちらもやはり人気機種は値段も高騰していますが、壊れてしまったらそれっきりでフィルム機と同じかそれ以上にリスクも高いです。
更には現行のコンパクトデジタルカメラにおいてもスマートフォンとの差別化をするべく、高画質高機能になり、比例して高価な機種に販売が絞られています。
こういった経緯を反映してかオールドコンデジ需要にはまったPIXPRO FZ55が、お求めやすく新品で買える「オールドテイストのデジタルカメラ」として
SNSをきっかけに大きく話題になったのが経緯と考えられます。

実際にこの画像を見ると「昔のデジタルカメラ」のような写りです。
1/2.3型とかなり小型なCMOSセンサーですが、裏面照射型で1635万画素…端的に言えば「スマートフォンのカメラと同じくらいのセンサー」です。その為アスペクト比も4:3になっています。

操作も最小限で、モードもいくつか用意されているもののプログラムオートで使用する事を前提に造られています。
記録形式はJpegのみ(!)という非常に潔い仕様も衝撃的です。
撮って出し一本勝負、気軽ながらもストイックな仕様は現代ではなかなか珍しいです。

最初はあまりにスローな動きと画質に驚きを感じます。
しかし撮影を続けていくと、このカメラで撮影をする事がとても楽しい事に気付きました。
言葉として明確にする事が難しいですが、ノスタルジックな感触は間違いなくあります。
解像感も高いとは言い難いものの、シーンによっては画の厚みのようなものがあります。
そして光の条件次第でたまに驚くような画も現れてくると何故だか不思議な感動を覚えます。

PIXPRO FZ55は35mm換算:28mm-140mm/F3.9-6.3の光学5倍ズームを搭載。
センサーサイズやF値の通り、このカメラにボケ味というものはほぼ存在しません。
多少はボケる事もあるものの、基本的には大体がパンフォーカスのような写りは誤魔化しが殆ど効かず撮影者の構図感覚や撮影方法を改めて意識させられます。
そして気が付けば次々と目に入ったものを撮影していく感覚は、童心に返るような気持ちで「見たものが写る」という楽しさを思い出させてくれました。

どうしてもしっかりしたカメラを持つと気合いが入る分、その気合いで物凄く肩肘を張ってしまい空回りしてしまうような…
撮影していてちょっと疲れてしまう時もあるのではないでしょうか。
目的を持った撮影であれば適材適所の機材を使うものの、日常的に持ち歩いて撮影するだけとなると手軽なものは1台は持っておきたいところです。
「ならスマートフォンで良いじゃないか」とツッコミどころもあったりはしますが、カメラである事がとても重要なのです。

また個人的には4:3というアスペクト比はフォーサーズや今では中判デジタルのイメージが強く撮影する時もどうしても中判のようなアプローチになってきます。
3:2は動くものを少しラフに撮影できるのですが、4:3という画角だと「眺めているような視線」で撮影する事が多くなります。コンパクトで軽快なカメラでありながら、感覚的には中判で撮影するような気分に。
何もかもスローな感触やレンズのF値を見て、FUJIFILMのGA645Ziというズームレンズ搭載の645サイズのカメラを思い出します。とても不思議です。

好奇心のままに散歩しながら撮影をする。写真を撮り始めた時に誰もが入口としていたはずです。
今では気軽に撮影するにも難しい時代になりつつありますが、その背景にあるのはやはり高画質化が進んだ事やSNSの発達も大きいと感じています。
その中で「写り過ぎない」カメラにもしかすると皆回帰しているのかもしれません。
よく話していると「最近のカメラ写り過ぎるんだよなぁ~」という言葉も耳にします。
それでもスマートフォンでは何か物足りない。だからこそカメラという機材に惹かれる人が未だに多いのではないでしょうか。
アクセサリーとして持つ方もいれば、仕事道具として、後は趣味として楽しむ人も勿論います。

何故、「初心に立ち戻る」としたのか。
最近のカメラは便利で高性能な分、何でも撮れてしまう事で「1枚を撮る」事に希薄さを感じる人も多いのかもしれません。
失敗も余程でなければカメラが全力でフォローしてくれます。スマートフォンでもそれは同じです。
このPIXPRO FZ55は実は手ブレ補正も無く、内蔵フラッシュも大体1m以内の範囲しか光が届きません。
つまりフォローしてくれる要素が何も無い。それでもこのノスタルジックな写りは代えがたい大きな魅力。
1枚1枚が「写っている」事に画像を読み込むと感動すら覚えます。その過程の楽しさもこのカメラの楽しい部分です。
同時にカメラそのものの癖を活かして「どうやって撮影するか」を探っていくのもなかなか現代では貴重な体験にも思えます。

使ってみると「これだけでもいいかもなあ」と思わせる位の持ち歩きのしやすさで、
なかなか同じような立ち位置のカメラがないこともあり、ずっとポケットにしまい込んでいます。
おまけにカメラを向けても威圧感も全くありません。FZ=Friendly Zoomの略称らしい…?のですがその名の通りで記録用に毎日の気が付いたところをひたすらに撮る事ができます。

それはどんなカメラでも勿論可能です。
しかしPIXPRO FZ55のなんだか懐かしい写りは、より「思い出としての機能」を果たしてくれるのかもしれません。

ここまでコンパクトで軽量ながら、記録媒体はSDカードと安心感があります。
勿論ワイヤレス転送といった機能も持ち合わせていません。市販のカードリーダーでお手持ちのスマートフォンやPCに転送する方法になります。
こちらも途中で途切れたりもしないので安心して転送が可能です。
画像の容量も少ない為、転送もそこまで時間はかからず快適に保存する事ができます。

最近ではカメラもなかなか価格が上がり、気軽に始めるには少し抵抗がある時代。
このPIXPRO FZ55は2万円弱と「カメラを始めてみよう」と考える人にも手が出しやすい値段だと思います。
但しとってもスローで制約が多いので、初めはスマートフォンと併用するのも良いでしょう!
先述した通りカメラを長く使っている方にもこの潔い仕様は是非とも挑戦頂きたいところ。
入荷するとすぐに無くなってしまう為、ご注文はお早めに。
プレゼントやお揃いで色違いを2人で使うのもオススメです。

実はもう1つあるPIXPRO FZ45という機種はバッテリーも乾電池で動くという珍しいモデル。
レンズのF値やズーム倍率なども少し変わっていますが、画作りの傾向はそこまで大きく変わりません。
手軽さという意味ではFZ45のが強いとも言えます。こちらも併せてチェックしてみて下さい!!

[ Category:etc. | 掲載日時:24年12月17日 19時00分 ]

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