【Leica】ズミルックスで楽しむ藤の花
日々の通勤で通り過ぎる町、江東区亀戸。毎年4月中旬になると「亀戸天神の藤まつり」で賑わいます。そして今年もその時期がやってきました。
前回より導入した『ズミルックス M35mm F1.4 ASPH.』の開放で柔らかく花を捉えました。
以前なら日中での開放撮影ではシャッタースピードの制限がありましたが、M11より搭載された電子シャッターのおかげで1/16000秒での撮影が可能に。好天の下でも開放による大きなボケ味を楽しむことができます。
大きな藤棚から垂れ下がる花に出来る限り近づいての撮影。
開放プラス近接40cmによる大きなボケは凄いの一言です。藤棚の隙間から差し込む暖かい日差しが玉ボケとなり、紫の花をより輝かせています。
亀戸天神は学問の神様、藤原道真公を祀る神社としても有名で、受験シーズンには梅の花も見頃を迎え多くの参拝者で賑わいます。
一方で、創建時から植えられている藤の花が江戸時代の浮世絵「名所江戸百景」の題材になるなど藤の花の名所としも有名になり、私的にはこの2シーズンの訪問は外せない恒例行事になりつつあります。
亀戸の地名になぞってか、手水舎は亀の形をしています。濡れた台座がキラキラと輝いて綺麗です。
天神様といえば年明けに行われる鷽替え神事も有名です。神事から数ヶ月経過していますが返された鷽が数匹、可愛い姿を見せていました。
これにも近づいてシャッターを切るとアウトフォーカスになった鷽の目が面白い滲み方をして、少し間が抜けた表情にも見えます。
境内からはスカイツリーを間近に望むことができることもあり、多くの方がコラボ撮影に勤しんでいました。
先の名所江戸百景には池にかかる赤い橋と藤の花が描かれていましたが、今の時代に新しい名所百景が描かれるとしたらスカイツリーとのコラボになるのでしょうか。
せっかくなのでスカイツリーにも足を運んでみました。
亀戸天神からスカイツリーへは近くの川に沿って歩けば迷わず辿り着けます。さらに川沿いを歩くメリットとして川の上には高い障害物がないので、スカイツリー全体を見渡せるスポットが点在しているのです。早速、橋の上から上から下まで収まるよう撮影してみると、描き出された画は結構アンダー気味の写りになりました。
数年前、国産一眼カメラからライカM10-Pに乗り換えた際に感じた、空を広く画に入れるとアンダー寄りに写る傾向。M11にステップアップ後、撮像素子を使用した測光に仕様変更されてから改善されたかと思っていましたが、それはズミクロンのみでの実感でした。レンズがズミルックスに変わり再びこの現象が顕著にでるようになり少々戸惑いましたが、暗部の解像力は相変わらず高いのでまめに補正しながら撮影することになりそうです。
スカイツリーに到着するたくさんの鯉のぼりで飾り付けされていました。
頭上の鯉のぼりと634mのスカイツリーの両方をぼかさず捉えるべくF8でシャッターを切ると、てっぺんまでシャープに捉えてくれました。
足元を流れる川の上にもたくさんの鯉のぼりが飾られていました。
元気に泳ぐ姿を捉えたかったのですが、私がカメラを構えると風が止んで天日干し状態に。写真にとってタイミングがいかに重要かを思い知らされました。
ズミルックスにシフトしてから2回目の撮影。徐々にズミクロンとの使い勝手の差のようなものも感じられるようになってきました。単に明るさの差だけではなかったライカレンズは奥が深すぎます。