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【Leica】ライカ好きスタッフが語るライカの魅力 vol.12    ~SL2 + SUMMILUX SL50mm F1.4 ASPH.編~

【Leica】ライカ好きスタッフが語るライカの魅力 vol.12    ~SL2 + SUMMILUX SL50mm F1.4 ASPH.編~

2024年2月20日にLeica Boutique MapCamera Shinjukuは11周年を迎えました。
THE MAP TIMESでは引き続き、ライカの世界を楽しんでいただけるよう、専門店スタッフによる関連記事や動画コンテンツを順次掲載してまいります。
この連載ではフォトコンテストのテーマ『新感覚』にちなみ、ライカ好きスタッフが普段と違った機材に挑戦していきます。
ライカの魅力を一人でも多くの方に知って頂けるれば幸いです。
ぜひお楽しみください!

私の普段使いのライカは、もっぱらレンジファインダー機のM型です。
常用レンズとして標準50mm、また時に広角28mmに付け替えて、街中でのスナップ撮影を愉しんでいます。
ミラーレス機SLシリーズも魅力的だと思いながらも、つい持って歩くのにはためらいを感じていました。
その最大の理由が「重い!」。
なんとも情けない理由ですが、最近めっきり体力の衰えを感じ…

ところが先日、このSLシリーズを持ち出す機会がありました。
先月掲載したブログ『【Leica】軽さが撮影欲を生む! ズミクロン SL50mm F2.0 ASPH.という選択』がそれです。
この時はタイトルにあるように、SL50mmレンズのラインナップの中では最軽量のズミクロン SL50mm F2.0 ASPH.をSL2に装着して街中を歩きました。
その軽快さと言ったら! SL2のホールド性の良さもあって、それまでSLシリーズに抱いていたイメージが大きく覆る経験をすることができました。

さて、今回のテーマは『新感覚』。
これまでとは違った体験を、となればもう避けては通れません。
SL2にズミルックス SL50mm F1.4 ASPH.を装着して、いざ出陣です。

ど~ん、とまさに重量級!
ボディがおよそ915g、レンズは約1065gですから、総質量およそ1980g。2kgに迫ります。
前述のズミクロン SL50mm F2.0 ASPH.がおよそ400gですから、差にして650g以上となります。

肩に掛けたカメラバッグに普段とは異なる重量感を感じながら、降り立ったのはJR京葉線 葛西臨海公園駅。大きな観覧車があることで知られています。
冬の平日、それもすでに午後4時くらいの時間帯。駅前には人もまばら、迎えてくれたのは日向ぼっこ中の鳩でした。

いきなり絞り開放での撮影。およそ2mくらいの距離から。眼にピントが来ているのですが、その脚はボケています。

公園へと向かう道、樹上には何やら球状のものが。暗くなるとライトが灯るようです。
こちらも開放に近い絞りで。画面中央やや左の玉あたりにピントを合わせました。よく見ると、合焦面と前後の枝との重なりがボケによって美しく表現されています。

大口径レンズということで、つい開放時のボケ描写を気にしてしまいますが、F4に絞っただけで背景はここまで表現されます。
僅かにボケた感じが自然な遠近感を醸し出してくれます。

撮影中はカメラをずっと首から提げていました。およそ2kgの重量は手に持たずにいると、やはり首にずっしりときます。
ところがいざカメラを構えてみると、グリップの握り具合の良さと、左手をレンズの下部に添えた時のバランスの良さが相まって、そこまで重さを感じなくなりました。
勿論、前回ズミクロン SL50mm F2.0 ASPH.を装着した時の軽快さとまではいきませんが、どうしてどうしてズミルックス SL50mm F1.4 ASPH.も結構取り回しの良いレンズではないか、と感じるようになってきました。
そうなると撮影にも熱が入ってきます。

観覧車の全景が見える所まで来たところで、既に50mmの画角では全体が収まり切らなくなっていました。仕方なく部分を切り取ることに。
それにしても人のなんて小さなことか。

傾いてきた陽がゴンドラを照らします。乗っていたらかなりの眩しさでしょう。

絞りF2での撮影。背景のゴンドラがもっとボケるかと思ったのですが…
それでいながら、よく見ると枝々が合焦しているところとボケたところでその重なり具合をよく表現しています。

そして観覧車のほぼ真下に立ち、頭上を見上げての撮影。
これはさすがに首にきました…
ちょっと休憩、地面に目を移します。
観覧車の下には、スイセンの花畑が広がっていました。


絞り開放で撮影。画面上部に口径食による楕円形の玉ボケが盛大に出ました。
さすが大口径レンズ、いたし方ないところか。
でも個人的にはオールドレンズを思わせるような描写、嫌いではありません。

観覧車を離れ、もう少し公園内を散策することにしました。

絞りF2で何気なく撮ったものですが、ピントの合った手前の物体(ゴミ箱ですが…)から奥になだらかにボケていき、物体が背景から浮き上がるように写し出されました(ゴミ箱ですが…)。

こちらも同様にF2で。実際の明るさに合わせたくて2/3段ほどマイナス補正をかけています。

気が付くと辺りの明るさもだいぶ落ちてきました。
せっかくなので海の方へと向かうと、ちょうど海浜公園へと渡る橋の入り口が閉じられたところでした… あらら…
仕方ないので水辺沿いに夕景の撮影を楽しむことに。

空に露出を持っていったら、こんな具合に。実際はもっと明るかったですが。

同じ場所で何カットもシャッターを切っていました。それもずっと縦位置で。
SL2のホールド性の良さに改めて感謝です。もうすっかりレンズの重さを忘れていました。

穂先の細かな毛まで鮮鋭に写っています。背景のボケは… 滲んで絵画のようになりました。

すっかり暗くなり引き上げ時です。
駅への帰り道、気持ちばかりのライトアップが。


観覧車もでした。寄っていけばよかったか…

2時間ほどの短い撮影でしたが、カメラのホールド性の良さ・バランスの良さのおかげで重量級機材に対する苦手意識を取り除くことが出来ました。
一眼カメラの大口径レンズというと真っ先にポートレート撮影用と考え、特に手を出してきませんでした。
しかし絞りの違いによる描写の変化を楽しみたいなら、やっぱりズミルックスは最強のレンズです。
今回はのんびり撮れる風景撮影でしたが、次は街中のスナップ撮影にも挑戦してみようかと。
その前にもう少し首周りを鍛えておく必要はありそうですが…

その他の『ライカ好きスタッフが語るライカの魅力』はこちらから。どうぞご覧ください。

[ Category:Leica | 掲載日時:24年02月27日 16時45分 ]

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