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【Leica】ライカ好きスタッフが語るライカの魅力 vol.3 ~ズミルックス M90mm F1.5 ASPH.~

【Leica】ライカ好きスタッフが語るライカの魅力 vol.3 ~ズミルックス M90mm F1.5 ASPH.~

2024年2月20日にLeica Boutique MapCamera Shinjukuは11周年を迎えます。
THE MAP TIMESでは引き続き、ライカの世界を楽しんでいただけるよう、
専門店スタッフによる関連記事や動画コンテンツを順次掲載してまいります。
今年の連載ではフォトコンテストのテーマ『新感覚』にちなみ、ライカ好きスタッフが普段と違った機材に挑戦していきます。
ライカの魅力を一人でも多くの方に知って頂けるれば幸いです。
ぜひお楽しみください! 
筆者は普段、『Leica M11』に装着するレンズとして軽量な『ズマール L50mm F2』を愛用しています。
オールドライカならではのフレアや滲みをまとった柔らかで味のある写りです。
今まで90mmの画角で重量級大口径レンズを使うなら、M型ライカでなくても
カメラの選択肢は他にもあると考えていたので使う機会を先送りにしていました。
そんな筆者がライカの新しい世界の扉を開くべく、短い間ではありますが
『Leica M11』と『ズミルックス M90mm F1.5 ASPH』をお供に出かけて参りました。
適度に露出補正、ホワイトバランスの調整をしJPEG撮って出しで掲載しています。

質感や解像感の実力が出やすいシーンです。
一般的なレンズは開放から2絞り分絞り込んだところが収差も収まり画質が安定すると言われてます。
しかしこちらの『ズミルックス M90mm F1.5 ASPH.』は開放から線が自然なシャープさが出ており壁の質感表現が上手です。
壁の白い部分に色収差が出ることもなく、総合的な描写力が高く今にも迫ってきそうな迫力すら感じます。

90mmの画角は人が一点を注視した時の視界と言われています。
明るい中望遠レンズは離れた距離から絞りを開けて撮ってもボケ感が出せるため、
ポートレート撮影はもちろんスナップに使っても楽しめるレンズです。
レンズのヌケが良く、奥側のベンチから後方の被写体に二線ボケが出ることもなく手前のベンチを立体的に表現してくれています。

川の奥に夕日が照らされ反射した様子に惹かれ、シャッターを切った1枚。
ピントは無限遠で画面最奥の鉄塔に絞り開放で合わせています。
こういったシーンは明るい空の中の電線に色収差が出やすいですが、
『ズミルックス M90mm F1.5 ASPH.』は収差がよく抑えられているので安心して開放から撮影できます。
画面右手奥の白い建物前の看板に地名が書かれていて、写真を拡大すると
ハッキリと文字を識別できる解像感を持ちながら、画面手前の方は被写界深度から外れており、
画面全体が良い意味でシャープさを出しすぎず優しい風景写真となっています。

水のトーンが滑らかで曇り空が写り込んだ様子が美しく撮れました。
風がなく水が凪の状態だったので、反射して写り込んだ雲が立体的に画面全体に写りこんでいます。
左端のオブジェの白い球の部分にピントを合わせていますが、緑色の収差が縁に出ることもなく自然に描写しています。

葉っぱの高い質感、人が見たままの自然な色再現、土のサラサラとした粒状感に感心しました。
写真を拡大すると野菜を覆っている白い生地の網目が1つ1つ見え、情報量の多さに驚かされます。
『Leica M11』は6000万画素あるので、網目のようなパターン状の細かい部分を写して拡大してみると
モアレが見えることがままありますが、それが全く見当たりません。
ただただ『ズミルックス M90mm F1.5 ASPH.』の総合的な表現力に目を見張ります。

ライブビューを使用すると、絞りの開け具合で玉ボケの大きさがどれくらい変化するか撮影前に
確認できるのがメリットです。明るい大口径レンズは周辺部にレモン状の口径食が出やすいですが、
『ズミルックス M90mm F1.5 ASPH.』は口径食すら上品な綺麗な形を作っているので
写真として見た時に違和感をあまり感じさせないところが上手だと感じました。

筆者が今回特にお気に入りの1枚です。この日は何かの演出で川にミストやライトを当てており、
とてもドラマチックになっていました。明部から暗部までのつながりと手前の草を柔らかに照らす光、
川にたちこめるミスト、街灯の玉ボケ等、どの被写体も繊細に画面を構成しています。
ここに人が立てばドラマの1シーンが出来上がってしまいそうです。

カヌレが入ったガラスの器を照らす光と器そのものの質感がよく出ています。中のカヌレのしっとりさも伝わってきます。
『ズミルックス M90mm F1.5 ASPH.』は絞り開放でピントがとても浅いので、前後に計4つカヌレが入った器がありますが、
撮影者の意図次第で同じ構図で撮っても全く違う写真になることが面白く撮影の意欲をかきたてられます。

日頃、ライカに興味を持たれているお客様とお話をさせて頂いていると、
ライカはボディの厚みが薄くレンズがコンパクトなところが魅力、レンジファインダーでピントを合わせる操作が楽しい、
何十年も前に作られたオールドレンズが現代に設計されたレンズとは違った味がある等、ライカの魅力について多くのことを語られます。

だからこそ、この『ズミルックス M90mm F1.5 ASPH.』はライカの新感覚を体験できる1本としておすすめさせて頂きたいと思います。
ライカの自然な色再現、繊細な細部の表現、豊かな階調と明暗の広さ、立体感を生み出すボケ味等、
現代設計の明るい大口径の中望遠レンズならではの楽しめる様々な魅力を秘めています。
M型ライカにはピント合わせを助けるビゾフレックスやカメラをホールドしやすくするハンドグリップにサムレストなど、
明るい中望遠レンズを使いやすくする様々なアクセサリーが用意されています。
また、ライブビューでのピーキング機能なども活用できます。
このブログを読んで頂いた方に少しでも魅力が伝わりレンズを試すきっかけになって頂けましたら幸いです。

その他の『ライカ好きスタッフが語るライカの魅力』はこちらから。どうぞご覧ください。

 

 

 

[ Category:Leica | 掲載日時:24年02月04日 18時35分 ]

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