Leicaを初めて借りて撮影をしたとき、撮った写真を見てもらって
「君はライカっぽくない写真を撮るね」と言われました。
(ライカっぽい写真って、どんなだろう)
考えども考えども答えは出ず、どうしても答えを文章化したい癖のある自分は、イメージが湧けど言葉にできずにいました。
いえ、今となってもふんわりとしたイメージだけで、言葉には到底できそうにありません。
なんとなく、好きなカメラと好きなフィルムで好きな時間を過ごしていればきっと。
私にもライカらしい写真、とやらが撮れるのだろうかと考えながら、肌身から離さず今に至ります。
ちょっとした山でも一緒でした。
季節は真夏、いい具合にガスってきまして、(ライカっぽい写真が撮れるかも)と意気込んでいたのを覚えています。
現像した写真を見てみても、ライカっぽいかどうかは私には判りかねますが、好きな色合いなので良しとします。
白馬八方といえば、ハッポウタカネセンブリという、可愛らしい固有種が生息していることが印象的です。
生憎この日は出会うこと、叶いませんでしたが。
山を下り。下界ではまだまだアブラゼミが元気に鳴いていたようにおもいます。
私はクマゼミがよく鳴く地域の出身ですが、ややおとなしくて風情の感じるアブラゼミの方がまだ好みです。
どちらも大きな声で鳴く夏ゼミの二大巨頭として名高いですが、活力に満ちた夏を感じられて心地よいものです。
コオニユリとワレモコウでしょうか。
この地域は山の上ではもちろん、下山してからも様々な種類の花を見ることができました。
ピントをやや外しているところが少し恥ずかしいですが、おかげでついているレンズの滲みや歪みが分かります。
こういった、完璧でないところに面白みを感じます。なんせ、およそ90年ほど前のレンズですから。
90年前にこの写りを実現していたと思うと脱帽です。
さて、ほかの山、というよりも高原にハイキングにも行きました。
この日も、これでもかというほどに雲の中の景色でございました。
標高は2000mに近いため、低い雲の中にいる、と言ったほうが正しいのでしょう、汗が乾くと寒くてくしゃみが出ました。
・・・
標高が下がるとまた気温が大きく上昇します。
涼しいので体調に良いかと思いましたが、寒暖差が非常に大きいためにほんの少し疲れてしまいましたね。
体力こそ使いましたが、気力をたくさん養えたのでよしとしましょう。かけがえのない思い出です。
車に乗って通過しただけですが、やはりここからの景色は忘れられません。
来年の夏はこの場所でサイクリングか、お散歩か、できればいいなと夢を見ながら。
使用したフィルムはKodak カラープラス 200 でした。
私のお気に入りのフィルムです。
「ライカらしさ」、こそ程遠けれども、「私らしさ」のある写真が撮れていると嬉しいです。