【Leica】国産バルナックライカ型「レオタックスエリート」と「スーパーロッコール5cmF2.8」

たいへんユニークな国産Lマウントカメラを紹介しましょう。
1959年にレオタックスカメラから発売された「レタックスT2L（エリート）」です。
一見するとライカのコピーのようですが、よく見るとバルナック型ライカには無い工夫がされています。

まず、目に付くのが、巻上げレバー！です。↓
バルナック型ライカの巻上げは、クルクル回すノブ式です。このカメラは、レバー巻上げ（小刻み巻上げ可）です。

ノコギリの刃のようなギザギザは、フィルムカウンターの手動セット用のギヤです。

さらに巻き戻し部。ノブ式のように見えますが、実はクランク式！です。
ライカでクランク式巻き戻しになるのは「ライカMDa」（1966年。M4のファインダー無しモデル。M4より先に発売された。）からなので、
ライカに先んじてのことです。

また、ファインダーには、50mmの視野を表すブライトフレームが内蔵されています。

バルナック型ライカをお手本にカメラを作ってきた日本のメーカーにとって、「ライカM 3」(1954年)は大きな衝撃でした。
ライカ自身も「M 3」発売後、バルナック型にブライトフレームを取り入れた「IIIg」を発売していますが、
レオタックスも今までのものに新しい技術を融合して、他社に差をつけようとチャレンジングなカメラを送りだしました。
バルナック型にM型の新技術を加えたレオタックスは、たいへん興味深いカメラと言えるでしょう。

今回取り付けたレンズは、1955年ミノルタ35II型後期用に発売された「スーパーロッコール5cm F2.8」3群5枚構成のLマウント標準レンズです。

フード付きは珍しいですよ。