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【Leica】実用性と伝統を兼ね備えた特別モデル

5月のGWも過ぎ、気が付けばそろそろ夏の到来を予感させる今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか。

本日は前回のM7と同様に、またまた特別なモデルと共にライカの世界をご紹介。

 

 

今回はLeica MP。こちらはオリジナルではなく、2003年に発売され現在も販売が続いている現行モデル。

画像のMPは2004年に発売された限定モデル。LHSA-Leica Historical Society of America-、日本語で言うと「ライカ歴史協会」。

現在ではLHSA-The International Leica Society-に変わりLHSAという呼称は変わりません。

限定モデルでよく見かけるこの文字とロゴ、一体何だろう?と思った方も多いはず。このLHSAはライカを歴史研究を行っている

大きな協会。カメラの歴史研究機関ができてしまうほど、ライカがどれだけ奥深いかお察し頂けると思います。

話を戻すとそのLHSA創設35周年記念に生産されたのがこのMPハンマートーンセットになります。

 

 

まずはボディを見てみましょう。

ベースは冒頭に書いたMP0.72。このモデル店頭でも非常に人気が高く中古も瞬く間に売れてしまいます。

その人気の正体は何なのか、やはりデザインの良さ。M3を彷彿とさせるクラシカルなデザインでありながら、

露出計も搭載。M6TTLから継承された性能とカッコよさが多くの人を魅了しています。

そして数少ない現行モデルのフィルムライカ。露出計を持たないM-A(Typ127)もあります。

この2つのボディはデザインがクラシック寄りではあるものの、ややモダンな雰囲気もあり独特です。

 

 

先代のM6TTLはM4から続く角ばったデザインでしたが、このMPは先述の通り巻き上げレバーや巻き戻しノブはM3のようなデザイン。

非常に好みの分かれる部分ですが個人的にはこちらが使いやすい印象を受けます。巻き戻しに関してはM3等と同様に引き上げて回すタイプ。

この辺はM4~M6TTLまでのが巻き戻ししやすいです。

 

 

SPECIAL EDITIONの刻印が所有欲を掻き立てます。

MPも露出計搭載の為、背面のダイヤルで使用するフィルムのISO設定が必要です。こちらはM7と違い露出補正や

DXコードの自動認識はありません。M6系モデルと同様です。どの角度から見ても非常に美しいデザイン。

 

 

続いてレンズです。このセットに付属しているのはズミクロンM35mm F2 ASPH(旧)の特別モデル。

外観を初代ズミクロン35mm F2通称”8枚玉”のようなクラシカルな鏡胴に変更されています。

レンズの写りに関しては従来の35mm F2 ASPH(旧)と変化はありません。真鍮製の鏡胴になっている為、重厚感が増しています。

 

 

横から見てみるとボディと同様にクラシックとモダンの融合的なデザインです。

オリジナルの8枚玉は無限遠に行くとロックされる仕組みですが、こちらにはありません。

 

 

フードもハンマートーン。そもそも「ハンマートーンって何?」って思う方もいらっしゃると思います。

この仕上げは鉄をハンマーで打ち、打痕のような模様を作る仕上げ。正に文字通り。

しかしここまで美しく仕上げるのは大変な作業です。ボディのみならずフードもこの仕上げで付属するのは流石はライカ。

実はこのハンマートーン仕上げ、ライカの特別モデルとして他にもデジタルのM9でも存在しています。

もっと辿ると1964年のLeica MDハンマートーンモデルという限定10台(!?)という非常にレアなモデルもあったり。

 

 

レンズを装着すると印象がグッと変わります。これだけでもカッコいい!

ヴィンテージ感も残しつつ、実用性も抜群なこの組み合わせは見ているだけでも楽しくなります。

MPはファインダー倍率は0.72倍とM6TTLの基本モデルと同様。

現行のデジタル機であるM10も0.73倍ですがほぼ同じ倍率です。なのでデジタルならM10、

フィルムならMPといった贅沢な使い方をしてもあまり違和感なく使用できます。

しかしこのセットには更にもう一つできる事が!

 

 

それがライカビットと呼ばれる速写用アクセサリー。底蓋を外して交換する事で素早く撮影が可能になります。

画像のように下のハンドルを引き出してスライドさせる事で素早く巻き上げられるようになります。

本来なら取ったら上部のレバーで巻き上げる動作ですがライカビットを装着する事で従来よりも速く連続撮影が可能。

但し手動の操作なので自動巻き上げと比べると勿論厳しいですが、この撮影の”所作”が楽しくて気が付くと撮り過ぎてしまう程。

 

 

ライカビットを装着すると画像のようにビット未装着時に比べて更に重厚感のある姿に。

モノとしての美しさとハンマートーンの武骨な仕上げが一つになったこのボディ、本当にカッコいい!

見ているだけでも本当に欲しくなってしまいます。持っているだけでも良し、実用で使っていくも良し。

長く付き合う1台としてこのハンマートーンモデルも是非ご検討下さい!

 

[ Category:Leica | 掲載日時:20年05月26日 12時00分 ]

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