【Leica】憧れのかたち
今年もあっという間に2月となり、所では雪が降り終日暖かい飲み物を手放せない寒さですね。皆様いかがお過ごしでしょうか。
私はと申しますと、先月の初めに自分へのお年玉と称してこっそりレンズを購入いたしましたので
今回はそのレンズのテストも兼ねて、数枚撮って参りました。
相も変わらず拙作ばかりではございますが、またお付き合いいただければ幸いです。
まずは日の元で順光、逆光撮り。使っているフィルムも相まってかどちらも発色が少し渋いですね。
f2.8の順光ではボケ味のキレがいい描写に、f8の逆光では私の大好物、フレアやゴーストがこのレンズの色味が十二分に出ていてにやり。
同時になかなかにシャープな描写となりました。
次いで日の影で1枚。どちらもf4くらいで落ち着いた印象に。
噂には聞いておりましたがこのレンズのf4は本当にボケとシャープネスのバランスがいいようで
きっちりかっちり、まさに目に写ったとおりの仕上がりとなるので気に入っております。
特にこの2枚は個人的には今回の撮り高といってもいいほどの出来にハッとしました。
どちらもf2.8で、瓶や窓等の光沢のある質感をここまで引き出してくれるとは。ますます惹かれてしまいます。
ここから先は普段どおりで。折角なのでそれらしくしてみようとやってみましたが、
いやはや慣れないことはまだまだ要練習ですね。
謎のモニュメントが指すほうに何かありそうな予感。
開放~f2.8くらいで撮った空の青さは得も言えぬ良さがあります。
水彩絵の具のように淡く優しく溶け出す色彩、と言いましょうか。いやはやたまりませんね。
日暮れのお宮様にて。お宮様はいつみても落ち着きます。
音もにおいもお伝えできればどれだけ素敵でしょうか。私は思い出しただけでも今すぐにここでお茶をしたくなります。
開放で夜の周辺落ちっぷりはさすがの一言。好みが分かれるかと思いますが
私は色にグラデーションがかかってなお一層味わい深い描写になると思っていますのでどんとこい派です。
さて、いかがでしたでしょうか。もしかするとお気づきの方もいらっしゃるかと存じますが、
今回私が使用したレンズはズミクロンM35mmf2でした。俗に第2世代や6枚玉と呼ばれている古いレンズとなります。
初めて手にしたライツレンズ、6枚玉。
このレンズを選んだ決め手は撮るものの色彩の流動感、と言いましょうか。
オールドと括られるものの中でも6枚玉は発展途上で、黒と白だけの世界から色づき変わりゆく、そんな時代の流れを写してきた1本です。
絞りを一段、また一段と開放に近づけるたび色が緩やかに流れ、写すたびこのレンズが描く曖昧だけど確かな世界の虜になっております。
同時に世間では手に取って、触れて初めてわかる事のほうが多いものだな、とつくづく痛感いたしました。
カメラを始めたばかりの頃にはレンズなんて写ればなんでもいいと思っていましたが、
触って気付くその丁寧な造りと描写はまさに溜息ものでした。これが40余年前に造られた代物だという点にも驚きが隠せません。
今後の課題を増やしてしまった気がしますが、目下の目標は今後も主力となるであろう
このレンズの特徴をきちんと捉え、最大限に活かしつつ楽しく撮っていきたいと存じます。
この度も長々とお付き合い、ありがとうございました。
それではこれにて。またの機会に。
今回使用したのはこのレンズ
【ズミクロン M35mm F2 (6枚玉)】
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