自宅の側を流れる川の水面に、桜の花びらが流れてくるようになりました。
私の街ではこれが桜の花が見頃を迎えた合図。まずは桜の名所でもある近所のお寺まで足を運びました。
本日の機材は、近所の散策ではあまり大きな機材を持ち出したくないという気持ちから軽量なライカをセレクト。されど花の近接写真も押さえたいので、接写リングもカバンに入れておきます。
お寺には約200本の桜が植えられています。見頃の合図に合わせての訪問ですから境内はピンク一色に染まっていました。
お寺のシンボルでもある五重の塔はほぼ毎年の被写体。今年は残念ながら青空に恵まれず地味な色になりました。
そして自宅のPCで過去の写真と見比べるのが恒例行事となっています。同時にカメラ遍歴も振り返ることになり、毎年の異なる機材に驚いてしまいます。
参道はちょっとした桜のトンネルになっています。
今年は2月が寒く3月中頃から一気に暖かくなったので、早咲きの品種もまだ残っており例年より少し派手なトンネルとなっていました。
お寺から脇道を進み自宅側の川の上流へ。
昔は自宅の方までずっと続く長い桜並木だったのですが、護岸工事の関係で鉄道と交差するこの周辺だけが残りました。
ボリュームは少なくなってしまいましたが、鉄道と桜が一緒に撮れる事から今でもお気に入りのスポットです。
土手から川面に垂れ下がるように咲く木が多いので目線の高さでも花が楽しめます。
中望遠レンズに交換してより花を間近に感じてみました。アポズミクロンの透明感はやはり凄いの一言。高画素機の性能をフルに引き出してくれます。
踏切待ちのタイミングは自動車や歩行者の流れが止まるので絶好のシャッターチャンス。鮮やかな赤い電車がやってきたので、少しだけ画に足してみました。
撮影カットが増えていくにつれ、写真欲が湧いてきたとでも言いましょうか。もっとボリュームある木を求めて近所では収まらず、上野公園まで足を伸ばしてしまいました。
上野公園の桜と言えば先日、園内にある1本が新しい園芸品種であることが判明し話題になりました。都内で新種の桜が見つかったのは約30年ぶりとのこと。
「エドヒガン系枝垂桜」と書かれたプレートが下げられた枝垂れ桜。咲かせる花が珍しい白色だったことから調べるきっかけになったそうです。
ソメイヨシノよりやや早く咲くという桜は既に葉桜状態に。それでも新種認定の記念の年の花を見れて嬉しく思いました。
周囲をロープで囲まれていたものの長く垂れ下がった枝を間近に見ることができたので、近接撮影用に用意した接写リングを使うことに。絞り開放と近接効果により春らしい柔らかい写りを披露してくれました。
風に揺れる花のピント合わせには苦労しましたが、この労力が本機の楽しい所でもあり、上手く収まった時の達成感をより高めてくれるのです。
動きものにも素早くピントが合うハイスペックカメラも魅力的ですが、手間のかかるカメラも楽しいものです。