Leicaが誇るズミクロンのファーストモデル、Summicron L50mm F2沈胴と長野の木崎湖へ行ってきました。
まずは夜明け。深夜に友人数人と霧ヶ峰で落ちあいます。
満天の星空を見上げ、雪がなくなり高標高の地点へ行けるようになったことに春の訪れを感じます。
本レンズはまだまだ収差が多い時代の一本、点光源に向けるとそれが如実に表れることもあります。
しかしながら中央部の解像度と周辺部の流れが時間の動きを表現しているようで面白いです。
絶妙な夜明けのグラデーションはLeica M(typ240)から。
M型で初めての長時間露光でしたが、セルフタイマーモードに入れたらあとはレリーズを押すだけだったので簡単でした。
ほんの少しだけ仮眠を取って目的の木崎湖へ。
昨年も何度かのんびりと過ごしに来ましたが、今年も同様に都会生活ですり減った精神を癒します。
水が澄んでいて桟橋の上からは小魚を見られます。向こう岸には釣り人もちらほらと。
ズミクロンのなだらかな周辺減光が桟橋を引き立てているようにも見えます。
湖畔を一周しようと散歩に出ました。
何気なく撮った一枚でしたが、木々の立体感が際立っているのがお分かりいただけると思います。
湖畔の反対側まできました。
百葉箱を見るのは中学生の頃以来でしょうか。
ハイライトの滲みが年代を感じさせます。
F4まで絞ると目を見張るような立体感です。
小さなボートが作った波が水面を伝播していく様子まで分かります。
キャンプ場に戻ってきてひと段落。
小川のせせらぎに耳を澄ませ、しばしお昼寝タイムを楽しむなどします。
最初はもう少し違う構図で撮ったのですが、周辺部の像の崩れと水面のハイライトを合わせたくこの構図で撮り直しました。
ロープからほんのりと出る滲み、ピント部の強烈な立体感。
今でもライカといえばズミクロンですが、その歴史の一歩目を刻んだだけの事はあります。
是非皆さんのお手元にも一本いかがでしょうか。