秋の大型連休、シルバーウィークの時期が今年もやってきました。
シルバーと言えば銀塩ということで、今年は「銀塩週間」と題しマップカメラスタッフが撮影した銀塩写真を投稿していきます。
フィルム価格だけでなく現像代の高騰や人気フィルムの生産終了など、崖っぷちと言っても過言ではないフィルム文化を何とか後世に残していきたい。
そんな思いを胸に「毎日使えるフィルム」をテーマとして安価で使い勝手の良いFUJIFILM FUJICOLOR100で撮影した写真を是非ご覧ください。
今回使用した機材はLeica M-A(Typ127) です!
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Leicaはデジタルカメラができる以前より今に至るまで、継続してフィルムカメラを生産している唯一のメーカーです。
古くはバルナック型と呼ばれるモデルから脈々と続いてきたフィルムカメラの伝統が今現在まで続いています。
「Leica」と聞くと、使うのが難しそうだというイメージを持つ人も多いかもしれません。
しかし、ファインダーを覗いて構えてみると計算された「ちょうどよさ」に気がつきます。
覗きながら親指でフィルムの巻き上げができます。
フィルム装填もフィルムを差し込むだけで、巻き上げも一目みただけで操作が分かるデザインです。
しかもこのカメラは電池のいらない完全機械式です。電池に頼らず使用ができるのも魅力の一つです。
基本的なお手入れさえ怠らなければ長く使用できます。
今回はそんなLeica M-A(Typ127)にLeica ズマロンM35mm F2.8を合わせました。
オールドレンズの醍醐味は開放で撮影した時だ、という個人的な信条をふまえるとFUJIFILM FUJICOLOR 100はありがたいフィルムです。
他のフィルムカメラではISO200やISO400のフィルムを使う事の方が多いですが、シャッタースピードが1/1000までしかないM型のカメラで撮影する時は重宝します。
フィルムカメラを使う人は、一度にフィルムをすべて使う派と、数回に分けてじわじわ使う派に分かれます。
私は後者のじわじわ使う派です。特に一度で使い切りたくないというわけではないのですが、一度に10枚くらいしか撮影しないことが多いからです。
そのため現像すると半年くらい前の懐かしい思い出が出てきてタイムカプセルを開けた様な気持ちになります。
露出計がカメラについているカメラもありますが、M-Aにはついていません。
外の明るさを見ながら大体の露出で撮影出来ます…と言いたい気持ちはありますが、まだまだその域ではありません。
普段はスマホのアプリで測定することが多いです。いつか肌感で測定できるようになりたいものです。
スマホで測っているのにたまに失敗します。それもそれで味…と思うようにしています。
全体的にあっさりとしたドライな写りがFUJICOLOR 100の特徴ではないかと思います。
同じカメラ・同じ場所でもフィルムが変わればまた違った写り、色味が楽しめます。
そのうちにお気に入りのフィルムが見つかるはずです。
噴水が綺麗で何とか良い感じに写真を撮りたいと構図を色々考えていたら急に水の勢いが弱くなってしまいました。
フィルム写真はあまり考えずに撮影した方がお気に入りの写真になることが私は多いです。
この写真は最初は水の勢いを逃してしまったと思いましたが、水の色が思いのほか鮮やかで思いがけずお気に入りになりました。
露出だけ確認したらあまり難しいことを考えずにシャッターを切ります。
毎回必ず1枚は椅子の写真を撮ってしまいます。
普段から椅子に注目しているわけではないのですが写真には撮りたくなるようです。
なぜ、このデジタルカメラが主流の時にあえてフィルムを使うのか。
フィルムを現像に出す度に自問します。
種類が少なくなるフィルムや現像代の値上げで、なにか「フィルムで写真を撮る確固たる理由」を無意識に自分に求めていたのかもしれません。
写りが素朴な感じで好き。撮影していて楽しい。
結局のところフィルム写真を撮っている理由はそこにつきます。
でも何かを続ける理由なんてものはそれくらいでもいいのではないかと思います。
これからも旅行先での風景から、日々を送る中で心が動いたものまでのんびりとフィルムで撮影していきます。
本日はLeica M-A(Typ127)とお送りしました。
次回もお楽しみに!
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