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【Leica】Leica ズミルックス M35mm F1.4 2ndと遺跡を見にいく

【Leica】Leica ズミルックス M35mm F1.4 2ndと遺跡を見にいく

埼玉県にある吉見百穴は、古墳時代後期の遺跡です。
考古学者の間では古くから住居説とお墓説に分かれて論争が繰り広げていましたが、現在ではお墓だとする見方になっています。
噂には聞いたことがありましたが、地元なのにこれまで行ったことがありませんでした。
近くにあるのでいつでも行けると思うと案外行かないものです。
しかし、せっかくの機会なのでカメラをもって出かけてみました。

Nikon Z5 + Leica ズミルックス M35mm F1.4 2nd

ごつごつした岩に空いた無数の穴はすべてお墓です。穴の数は全部で219あり、見た目に少し圧倒されてしまいます。
ズミルックスM35mm F1.4 2ndで撮影してみると、ごつごつしていた岩は少し柔らかい写りになりました。
説明が書かれた看板によると、219の穴には当時の権力者やその家族が埋葬されたと言われています。
「お墓」と考えると少し怖いですが、当時はこれらは死者を埋めるものでは無く「死後の世界での住居」という考え方だったそうです。
死者のお墓ではなく、新しい世界での家。そう考えるとズミルックスの甘い写りもぴったりかもしれない、とも思います。

Nikon Z5 + Leica ズミルックス M35mm F1.4 2nd

いくつかの横穴墓は、実際に中に入ることが出来ます。
穴をくぐると、中の天井は高く大人でもかがむことなく立つことが出来ます。
くぐってきた穴を振り返って一枚写真を撮りました。
穴を通して見る外の世界はぼけて明るくやわらかく、穴の中は岩の暗く冷たい質感がシャープに描写されました。
穴のこちらとあちらでは世界が違うことを表現しているようです。
埋葬を終えた人々が穴から出たときも同じ景色を見たのでしょうか。

Nikon Z5 + Leica ズミルックス M35mm F1.4 2nd

この遺跡の上は登ることが出来ます。
一番上まで登ると周りの街並みや、遠くの高尾山や富士山まで見ることが出来ます。
古墳時代の人もここで同じように遠くの景色を楽しんだり、今の私のように今日は天気が良くて嬉しい、と思ったりしたのかと考えながら、
街並みと冬の空を撮りました。
冬の空は一年の中で一番澄んでいるように思います。
その透き通っている空気と朝のまだ完全に起きていない街の様子が、ズミルックスならではの描写と合っているように感じました。

Nikon Z5 + Leica ズミルックス M35mm F1.4 2nd

遺跡を後にして、周辺を散策してみます。
強い光があったわけではないのに、中心が白く明るく映り、だんだんと色をのせていくように写りました。
今目の前の景色を写真で撮ったはずなのに、昔の淡い思い出をぼんやり思い出した時のような一枚になりました。
ズミルックスM35mm F1.4 2ndは1960年代から1990年の初頭まで製造されたレンズです。
レンズが昔見た景色を思い出しているのかもしれません。

Nikon Z5 + Leica ズミルックス M35mm F1.4 2nd

またしばらく歩くと、うっそうとした森林に入りました。
立ち入り禁止の向こうにある木々は流れるように描写され、ここではないどこかに繋がっていそうな幻想的な写りになりました。
ズミルックスの魅力は明るいところで発揮されるようなイメージでしたが、
このような暗い場所でも、濡れた葉っぱの描写や全体的にしっとりとした雰囲気を余すことなく伝えてくれました。

Nikon Z5 + Leica ズミルックス M35mm F1.4 2nd

ズミルックスM35mm F1.4 2nd。
明るいところでも、暗いところでも、晴れていても曇っていても目の前の景色の魅力を最大限に引き出して表現してくれるレンズだと思いました。
そしてさらに時空や空間を超えたような独特な写りを見せてくれます。
今回そのレンズをつけたボディはNikon Z5です。
ズミルックスらしい描写を活かしながらNikonらしい素直な色の表現ができました。
ボディとレンズ、それぞれの良さを損なうことのなく調和された組み合わせです。
このNikon Z5は今年買ったもの。私もまだまだカメラを始めたばかり。
昔から様々な景色を映してきたズミルックスM35mm F1.4 2ndに写真の奥深さを教えてもらった気持ちがしました。




[ Category:Leica Nikon | 掲載日時:21年12月14日 12時00分 ]

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