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【Leica】M2と歩む(番外編)

【Leica】M2と歩む(番外編)

これは筆者が様々な不具合を抱えたM3を購入し、のんびりと歩いていくお話です。

 

M3と歩むシリーズを気ままに連載しておりましたが、M3が修理中のため代替機のM2と一時的に行動を共にしています。

修理と言ってもシャッタースピードの調整程度の軽微なものですのでご安心を。

きっと次回にはM3と歩み始めているはずです。

今回は心機一転、M2と歩んでいきたいと思います。

 

FUJICOLOR100,Leica M2,Leica Summaron M35mm F2.8

フジの寒色が好きです。

FUJICOLOR100は寒色寄りの色づくりをしていて、暖色が好きな筆者は一時期使うことを避けていました。

今でもシャドーに青が入る事を嫌い、このフィルムを使うときは露出一段オーバーで撮影するようにしています。

しかし久しぶりに使ってみると寒色は非常に穏やかで、冬の晴れた朝を思い出すような薄い水色も柔らかさを感じる緑色も非常に好感触です。

 

35mmのレンズを使うのはいつぶりでしょうか。

折角のM2なら50mm以外を!と思い今回はLeica Summaron M35mm F2.8を持ち出しました。

Leica Summicron M35mm 1st、通称8枚玉同様の無限遠ロック機構がついた一本です。

50mm以外のレンズは使わないだろうと高を括りM3を購入したので、M型フィルム機で35mmレンズを使うのはなんだか不思議な気持ちです。

 

FUJICOLOR100,Leica M2,Leica Summaron M35mm F2.8

赤福氷をご存知でしょうか。

赤福だけならご存知の方も多いかもしれません。木箱風の容器に入って木ベラで切り分けて食べるあの赤福がかき氷の中に入った夏季限定のメニューです。炎天下で食べる甘いかき氷は格別です、是非ご賞味ください。

ズマロンM35は非常に優秀なレンズで、写り過ぎない描写の丁度良い塩梅が気に入りました。

シャッキリ写したいなら現行のズミクロンで良いのです。微妙に残った収差や甘さがそのレンズの味として、そのレンズを選んだ意味になると考えています。

 

FUJICOLOR100,Leica M2,Leica Summaron M35mm F2.8

リアス式海岸が好きで、一時期お金が溜まる度に海を見にいっていました。

舞鶴、三方五湖、紀伊、房総。どこもそれぞれの素晴らしさがある海岸でしたが、個人的には英虞湾が一番好きです。

深い森の中に海が浸食したこの風景が地平線・水平線の向こうまで続いているような錯覚を味わえるのは英虞湾だけです。

下に写り込んでいるのは恥ずかしながら私の指です。

50mmと同じように絞りリングの先端をつまんでいたら画角が広かったため指が写り込んでしまいました。

他にも指が写り込んだカットが10枚ほど。現像上がりに頭を抱えましたが、これも後々良い思い出になってくれるはずです。

 

FUJICOLOR100,Leica M2,Leica Summaron M35mm F2.8

アンダーに振った時のFUJICOLOR100の色の出方がわかりやすいカットです。

特に意識はしていないのですが、アルバムを見返すと神社と自然の写真の比率が非常に高いです。

フィルムで何の写真を残したいかと考えた時に、やはり歴史ある寺社仏閣と自然は外せない要素でもあります。

 

FUJICOLOR100,Leica M2,Leica Summaron M35mm F2.8

毎年行っているお気に入りのビーチです。

アクセスが非常に悪いためいつ行っても空いており、のんびりと海水浴をしたり砂浜で昼寝をしてHPを回復します。

ハイライトの中にぎりぎり諧調を残している雲が非常に美しいです。

 

FUJICOLOR100,Leica M2,Leica Summaron M35mm F2.8

ズマロンの素直ながらも若干の古さを帯びた描写にすっかり惚れこんでしまいました。

周辺部の減光はほんの少しだけというのも上品で良いですね。

 

FUJICOLOR100,Leica M2,Leica Summaron M35mm F2.8

最後は非常に美しい前ボケを。

曇り空の諧調を豊富に描写し、手前の橋はしっかりと建造物として固く描写。描き分けが上手いいいレンズですね。

 

さて、今回は少し寄り道をしてFUJIFILM Fujicolor100,Leica M2,Leica Summaron M35mm F2.8と歩んでみました。

 

M2はしばしばM3の廉価モデルと言われますがとんでもないです。

手動復元式のフィルムカウンター、ラピッドロードになる前のスプールを抜かねばならないフィルム装填、クリクリと回す巻き戻しノブ、そういった”手間”を楽しみたい方向けの趣味カメラだと感じました。

M2はセルフタイマー無しのモデルの方がすっきりとしていて人気なようですが、筆者は正面から見た時に左右対称なセルフタイマー付きのモデルの方が好みです。

また、35mmレンズを付けた時に単体でブライトフレームが出る点も嬉しいですね。

M4以降では135mmのフレームも表示されてしまうため、それを消す改造を施す方もいらっしゃいます。

シンプルに35mmフレームだけを表示してくれる距離計付きM型ライカはM2だけ、それだけで買う理由になってしまいます。

不便を愛する、手間を楽しむ、M3に通ずるところのあるM2を35mmレンズ用に欲しくなってしまいました。

 

そろそろM3が修理から戻ってくる頃でしょうか。待つのもまた1つの楽しみです。

[ Category:Leica | 掲載日時:22年09月04日 12時30分 ]

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