【Leica】M3と江の島散歩
とある日の午後。新宿とは反対側の列車に乗り、たどりついたのは小田急線片瀬江ノ島駅。
今日の散歩のお供はライカM3ダブルストロークと沈胴ズミクロン。
レンズを引き出し準備を整えると潮の匂いを感じながら歩き始めた。
竜宮城をイメージした駅舎を背にして江の島方面に進んでいく。弁天橋を渡りながら横を見るとカヌーが一艘上流に向かってのんびりと進んでいった。
秋の東浜ビーチはぽかぽかとした気持ちがいい風が吹いている。砂浜ではカップルが海を見つめたり、子供たちがビーチで遊んだりしながらそれぞれの時間を過ごしていた。
長い江の島弁天橋を渡り弁財天仲見世通りを進む。人混みを抜けて路地に入って振り返ると、喧騒と静寂が同時に訪れた。ファインダー越しに通りを眺めてシャッターを押す。小さなシャッター音が目の前で響いた。
いつも気になる江の島エスカーを横目に江の島神社の中津宮まで歩いて進む。神社に行くとついつい撮影してしまう狛犬。今日も一枚撮らせていただいた。
サムエルコッキング苑を過ぎ、ここまで来ると視界が開けてくる。遥か下には糸を垂れる釣り人たちが小さく見えている。
お供のM3はダブルストロークなので、写真を一枚撮るごとにシャッターチャージのため2回巻き上げレバーを巻き上げる必要がある。この少しのんびりとした独特のリズムが心地よい。
奥津宮で参拝をすますと、帰り道で小さな住人がこちらを見ていた。江の島は猫が多い。往来の人々を眺めて昼寝をしていたり、時々何かを確認するように足元に近づいて来たりする。
少し足を延ばして湘南港灯台の方まで足を延ばしてみる。こちらも多くの釣り人たちでにぎわっていた。少し離れたところには、帆を立てたヨットが並んで浮かんでいる。
観光地江の島のイメージとは違う、もう一つの顔を見せているような気がした。
帰りの駅のホームで見つけた一コマ。遠くで電車の運転士が外に出てストレッチをしている。距離は適当に合わせて、瞬間的にシャッターを切っていた。
滞在時間にして1時間半。足で歩き、ファインダー越しに目の前を切り取る。
短いけれど充実したお散歩でした。
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